マーケットは常に上昇トレンドとは限りません。

上げ相場もあれば下げ相場も底うねりの期間もあります。

下げ相場の時や経済危機の時も利益をあげられる空売り(ショート)ができれば、上げ相場でも下げ相場でも利益を出せるのではと考える投資家も多いのではないでしょうか。

確かに空売りができれば、下げ相場でも利益を出しやすくなるかもしれません。

しかし空売りは投資に慣れないうちは手を出すべきではありません。

始めるとしても慎重になる必要があります。基本的に空売りは買いよりも難しいのです。

安易に空売りをすることで思わぬ損失を被ることもあります。

そこで本記事ではなぜ空売りが難しいのかを伝えたいと思います。

空売りなしでも資産を築いている投資家はたくさんいます。

必ずしも空売りが投資に必要でないことを理解したうえで、それでも興味があるなら試してみてください。

投資初心者
(画像=Getty Images)

空売りは株を借りて売って買い戻す取引のこと

空売りは以下の3つの手順で行われます。

  • 信用取引で株を借りる(借りることができない株もある)
  • 借りた株を売る
  • 下がったら買い戻して借りた株を返す

FXの空売りよりも株の空売りの方が、信用取引の口座が必要になるなど少しハードルが高くなっています。

投資未経験だと、しばらくは信用取引口座が開けないのが一般的ですから、投資経験を積む必要があります。

ただし米国株を取り扱っているネット証券では一般的に現物株の空売りはできません。

そのためアメリカの現地の証券口座を用意しなければ、そもそも米国株の空売り自体ができません。

空売りを慎重にした方が良い3つの理由

そもそも日本のネット証券では現物の米国株の空売り自体が一般的ではありません。

しかし日本株でも米国株と同様に空売りは慎重にしたほうが良いのです。

空売りを控えたほうが良い3つの理由をご紹介します。

理由1 信用取引にはコストが発生する

空売りは信用取引をしなければいけません。

信用取引では金利・貸株料・逆日歩などという通常の取引では見慣れないコストが発生します。

空売り(ショート)は買いとは違い、ポジションを取るだけでコストを負担しなければいけないのが難しい理由の一つです。

買いならば長期で寝かせておいてもコストはかかりません。それどころか配当をうけとることまでできます。

しかし空売りは持っているだけでコストを負担し続けなければいけません。

理由2 売りのタイミングが難しい

投資初心者は空売り(ショート)に慎重になるべき3つの理由
(画像=The Motley Fool )

空売り(ショート)は買いよりもポジションをとるタイミングが難しいと言われています。

相場では「天井3日、底100日」と言われています。

株価の上昇は少しずつなのですが、下げトレンドに入ると数倍のスピードでつるべ落としのように勢いよく下がることも珍しくありません。

売りのタイミングでベストなのは株価的には天井をつけたときです。

しかし相場の格言「天井3日」の通り、一般的に相場では天井の期間は短いのです。

しかも下がったのを確認した頃には既に底をつけていて、底値圏での売りを繰り返してしまうことも多いのです。

投資初心者は空売り(ショート)に慎重になるべき3つの理由
(画像=The Motley Fool )

理由3 損失に際限がないため買いより危険

投資初心者は空売り(ショート)に慎重になるべき3つの理由
(画像=The Motley Fool)

空売りは損失に際限がありません。

株価が下がると思って空売りをしても、意に反して上昇し続けると損失が無限に膨らみます。

しかも空売りをしている人が意に反した株価の上昇に耐えられずに結局、ポジションを解消する場合、株を買い直さなければいけません。

それによってさらなる買い戻しの上昇圧力がかかります。

一般的にこれを踏み上げ、英語ではショート・スクイーズといいます。

踏み上げで上昇し続ける株を空売りし続けるのは、実際にやってみると心理的にもかなりのプレッシャーを感じるでしょう。

金利などの負担を背負いながら、天井のない上昇で思わぬ大きな損失を被る可能性があります。

空売りは米国株ならCFDが簡単

ショートポジションをとりたいという人が気軽にショートポジションを取れる方法がCFD(差金決済)です。

CFDならばFXと同じ感覚で買いのロング・売りのショートのポジションを取ることができます。

日本のCFD業者の中には米国株CFDのサービスを提供しているところもあります。

例えばサクソバンク証券は現物の米国株だけではなく、米国株CFDのサービスも提供しています。

日本の投資家でどうしても米国株の空売りやショートをしてみたいならCFDが一番簡単ではないでしょうか。

ただしCFDは一般的な上場株とは違い、先物等と同じグループの税区分です。

そのため株の買いとCFDの売りの合算はできません。

売りはテクニカル分析で

株価は将来の株価を織り込んだ価格になっています。

実際にファンダメンタルズが悪化してから空売りをしだすのではタイミング的には遅すぎます。

空売りをする場合はテクニカル分析でタイミングを掴みましょう。

ただし売りのシグナルは様々な形があり、かつ空売りのテクニカル分析も当然うまくいくかどうかは分かりません。

株価が下がると上昇するベア型ETF

日経平均やTOPIXなどのベンチマークが下落すると上昇するタイプのベア型ETFもあります。

ベア型ETFは設計上、レンジ相場だと価値が下がってしまうデメリットはありますが、信用口座なしでも買いで擬似的な空売り(ショート)ができます。

市場の下落に対して保険をかけたい・ヘッジしたいという人ならベア型ETFを買うという方法もあります。

まとめ

投資をはじめると下落トレンドで空売りやショートを試してみたくなる人もいるかもしれません。

しかし空売り・ショートは株を借りるための金利などのコストが発生したり、ポジションをとるタイミングが難しかったり、損失に上限がないなど投資初心者が手を出そうとすると難しいところもたくさんあります。

米国株ではCFDのショートやベア型ETFなどで株価の下落でも利益をだすこともできますが、空売り・ショートを無理にする必要はありません。

もしも興味があるなら小さめのポジションで慎重にはじめるのが良いでしょう。(提供: The Motley Fool Japan


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。