投資には様々な種類があります。

株式投資を始め、FXや投資信託、太陽光発電投資などもあります。

その中で注目を集めているのが軍用地投資です。

軍用地投資は景気に左右されずに安定しつつ、リスクが少ない事からローリスク・ミドルリターンな投資運用方法として人気です。

しかし、どうして軍用地投資がローリスクなのかは分かりにくいです。

そこで今回は、軍用地投資とはどんな投資なのか解説します。

軍用地投資の特徴やデメリット、そして軍用地を購入する時のポイントについても解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

軍用地資金
(画像=Getty Images)

軍用地投資とは

日本において軍用地投資とは、米軍や自衛隊に所有している土地を貸し出し、借地料を国から受け取る投資を指します。

特に軍用地投資で有名なのは沖縄県です。

米軍が使用している日本の基地面積の約70%が沖縄に集中しており、沖縄本島の15%を占めています。

軍用地投資が注目される理由として、似た投資方法の不動産投資と比べてデメリットが少ない点が上げられます。

不動産投資の場合、借り手は同じ一般人のため滞納・未払いとなってしまうリスクがありますが、軍用地投資は国が借り手になるため滞納リスクはほとんどありません。

また、軍用地に対する借地料は年々増加しています。

国にしてみれば沖縄に米軍基地を押し付ける形となっているため、地主や市町村への配慮や支援策として借地料を上げざるを得ないのです。

平成29年度の沖縄借地料予算案は前年度1.1%増、平成30年度は前年度1.0%増と増えています。

リスクが少なく、一定の収益が見込める事から軍用地投資に対して注目が集まっています。

軍用地投資の特徴

軍用地の借地料と支払い回数

軍用地の借地料は国と地主連合会の間で毎年交渉が行われます。

借地単価は1㎡辺りとなっており、例えば1㎡辺り1000円だった場合、100㎡の土地を持っていれば年間借地料は10万円となります。

借地料の支払いは年2回となっています。

同じ額を分割して支払うのではなく、毎年8月に1年分の借地料が入金され、翌年の1月~2月の間に値上がりした分が入金されるのです。

購入方法と販売価格

軍用地の購入ルートは2種類あります。

現在、軍用地を所有している地主と直接交渉して購入するか、軍用地を専門的に扱う不動産から購入する方法になります。

その際の販売価格の決定方法が民有地(一般的な土地)と違います。

軍用地の販売価格は、「年間借地料×倍率」になります。

倍率とはその軍用地を欲しがっている人の倍率ではありません。

軍用地の販売価格を決める倍率とは、その土地が返還される可能性があるかどうかを示しています。

軍用地は国や米軍の方針返還によって返還されて民有地に戻る可能性があります。

返還の見込みが少ない土地は長く借地料を貰えるため、倍率が高い傾向にあります。

逆に、返還の見込みが高い土地は借地料を貰える期間が短くなるため、倍率は低く設定されます。

販売価格が「年間借地料×倍率」である以上、倍率はその軍用地を購入した時に現在の年間借地料だったら何年後に元が取れるのか、という年数を表します。

仮に倍率が40倍なら40年後、80倍なら80年後に元が取れます。

ここ数年は借地料が上昇傾向にあるため、実際に元が取れる年数は倍率以下だと言われていますが、それも絶対とは限りません。

土地が返還されれば、国からの借地料も支払われなくなります。

日本経済の変動に影響を受けにくい

日本では90年代にバブルが崩壊しました。

土地を始めとした不動産の価格が軒並み下落し、多くの混乱を招きました。

その中で軍用地の価値は変わらなかったのです。

軍用地は普通の不動産と違い、経済の変動によって価値が上がることはありませんが、逆に下がる事もありません。

どんな時でも価値が変わらない事から、金融機関によっては軍用地を担保として高い価値を出す場合があります。

相続に有利

軍用地の相続は民有地よりも『相続財産評価額』が低くなります。

また、軍用地は公用地のため評価額から更に40%近くマイナスされ、固定資産税も低く抑える事が出来ます。

仮に相続税が払えなかったとしても、土地の一部を分筆できます。

相続税分を売却し、残った土地を相続し、その一部を担保として金融機関から借りる、などと言った事も可能となっています。

2032年に契約更新を迎える

軍用地の契約更新は20年周期となっています。

2012年に新しい20年契約を結んだため、次の契約更新は2032年となっています。

過去の契約更新を振り返ると、どの時も地主たちの代表者は借地料が少ない事を理由に倍増を迫っています。

流石に倍増は難しいですが、契約更新の度に借地料が10%前後上昇しているのは間違いないため、契約更新を見越して軍用地を購入するのも選択肢の1つになります。

軍用地投資のデメリット

返還されるリスクがある

軍用地投資における最大のデメリットは、軍用地は返還される可能性があるという事になります。

軍用地は米軍が使用していますが、昨今のトランプ政権の発表によれば、沖縄からの米軍基地撤退もあり得るという事です。

軍用地の借地料は日本が支払っているとはいえ、米軍が居なくなれば日本も軍用地として使う理由が無くなってしまいます。

事実、普天間基地が辺野古へ移設するという方針が発表されてからは、普天間基地周辺の軍用地の倍率が下がっています。

また、賃借料が上がる一方で沖縄の土地が3.1%増加したという記録もあります。

辺野古移設により普天間周辺の軍用地が返還されたため、民有地が増えたという見方ができます。

日本とアメリカ、そしてアジアのバランスによっては沖縄から米軍が撤退するという可能性も否定しきれない以上、返還されるリスクはあります。

ただし、実際に返還される場合でも数年かけて実施される為、すぐに軍用地の価値が無くなるという訳ではありません。

実物を見る事は出来ない

軍用地の多くは実際に基地として使用されている土地になります。

そのため、例え土地を購入したとしても、その場所を自分の目で見たり確認したりすることは出来ません。

公図はきちんとありますが、上空から撮影した写真ぐらいしか土地を確認する術はありません。

購入チャンスが少ない

軍用地を購入する方法は上記でも触れたように現在の所有者から売ってもらうか、不動産などを介して購入するしかありません。

買い手が欲しいと思ったタイミングで、売り手が見つかる訳では無く、昨今の軍用地投資の過熱ぶりもあって購入するのが難しくなっています。

軍用地の相場は数百万円から数千万円となっています。

十年以上前だと軍用地を扱う不動産でも数百万円台の土地が見つかりましたが、現在だと難しいです。

沖縄の金融機関では軍用地用のローンもあるため、購入してみたいと考えている方は相談してみましょう。

軍用地を購入する時のポイント

軍用地の借地料は1972年に沖縄が返還されてから、平均年5%程度値上がりを続けています。

そのため、これからも値上がりが続くと予想されますが、あくまでも予想です。

辺野古移設のように、沖縄本島以外の場所に基地を建設するようになれば、現在の軍用地の重要性は下がり借地料も上昇しなくなるかもしれません。

また、アメリカの政治経済によっては返還される場合もあります。

そこで軍用地を購入する時のポイントとして知っておいてほしいのが、軍用地を購入するなら沖縄本島の南側にするべきという事です。

沖縄県で最も栄えている那覇市の北部は、1987年に返還された米軍の跡地を再開発した地区になります。

現在はモノレールが開通し商業施設なども集まり地価が上昇しました。

返還された時を見越して、開発しやすい平野部の軍用地を購入すべきなのです。

沖縄本島は北に山々が伸び、南部に沖縄市や那覇市などの人口密集地帯があります。

返還された時、これらの街に近い軍用地の方が、後に開発されて地価が上がりやすいというメリットがあります。

逆に、山深い土地や崖のような軍用地は購入しても返還された後のリターンは少なくなります。

まとめ

以上が、軍用地投資の解説になります。

軍用地投資はアメリカの政治経済によっては返還されるリスクもありますが、ローリスク・ミドルリターンを狙える投資運用方法となっています。

この記事を読んで、投資への興味が深まれば幸いです。(提供: The Motley Fool Japan


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記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。