インベストメントブリッジより
(画像=インベストメントブリッジより)

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フジ住宅の2019年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。

目次

  1. 今回のポイント
  2. 1.会社概要
  3. 2.新中期利益計画(20/3期~22/3期)
  4. 3.2019年3月期決算
  5. 4.2020年3月期業績予想
  6. 5.今後の注目点
  7. <参考:コーポレートガバナンスについて>

今回のポイント

● 19/3期は前期比11.4%の増収、同5.0%の経常増益。売上面では、自由設計住宅が増加した分譲住宅事業や中古住宅が増加した住宅流通事業や個人投資家向け一棟売賃貸アパートなどが増加した土地有効活用事業や賃貸料収入などが増加した賃貸及び管理事業などで増加した。利益面では、前年同期に大型の個人投資家向け一棟売マンションの引渡しがあった反動により、土地有効活用事業で減少したものの、売上高の増加が寄与した分譲住宅事業や住宅流通事業や賃貸及び管理事業などで増加した。販売状況を示す受注契約高は住宅流通事業の中古住宅や土地有効活用事業のサービス付き高齢者向け住宅などの受注増加が寄与し同8.9%増加した。

● 20/3期の会社計画は、前期比7.5%減収、同22.4%経常減益。分譲マンション供給の端境期となること、加えて、地価の上昇及び建築価格の高騰と消費税増税等のマイナス要因も考慮し、保守的な予想となっている。配当は前期と同額の1株当たり年27円の予想(上期末14円、期末13円)。

● 19/3期を最終年度とする中計は売上高、各段階利益ともに計画を達成した。20/3期は分譲マンション供給の端境期となることから減収減益が避けられないものの、新中計最終年度の計画達成に向けて足場を固める年となろう。同社は、中計達成に向け、「分譲マンションの供給戸数増加」、「より利益率の高いエリアに注力」 、「ストック収入の増加」を掲げている。今後実施する重点戦略の成果が注目される。

1.会社概要

地盤である大阪府を中心に、阪神間と和歌山市内で、戸建分譲・中古住宅等の住宅・不動産事業を展開。主力の戸建分譲は、分譲ながら間取りや設備仕様等、建築基準法の範囲内で最大限に顧客の要望を取り入れる「自由設計」と50~200戸規模で街並みの統一性を重視した開発を行う「街づくり」に特徴がある。また、中古住宅の改装販売、金融機関とタイアップした土地有効活用事業や個人投資家向け一棟売賃貸アパート販売事業、賃貸・管理事業、注文住宅事業も事業の柱である。

販売代理や戸建住宅から派生した各事業が独自のノウハウを持ち、他の事業部門を相互に補完する(相乗効果)、単なる住宅の分譲会社ではなく地域や時代の住宅に関するあらゆるニーズに対応できる機能を備えていることが「住まいのトータルクリエイター」である同社の特長だ。地域密着型経営の特長を活かし、顧客に顔を向けた「売りっ放し」、「建てっ放し」のない顧客満足度の高い住宅づくりを目指している。

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【1-1 事業内容】
分譲住宅事業(19/3期 売上構成比35.1%)
戸建とマンションの分譲を展開。特徴は50~200戸規模の新築戸建住宅の「街づくり」と、顧客自身が住まいづくりに参加する 「自由設計」。自由設計住宅では間取りや設備仕様に対する様々なニーズに対応。また、新築分譲マンション販売事業も分譲住宅セグメントに含まれている。マンション分譲は地価上昇とその後の供給過剰・需要低下に伴う事業リスクの高まりを予見し05年春に事業を停止したが、リーマン・ショック後の地価の下落と分譲マンション市場の需給改善を踏まえて12年2月に再開。駅近の利便性の高い立地等、物件を厳選した1次取得者向けの価格訴求力のある分譲マンション販売を特徴とする。

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住宅流通事業(同 28.6%)
中古住宅再生事業『快造くん』の販売を展開。中古住宅再生事業『快造くん』は、中古住宅の「仕入」から、「リフォーム」、「販売」に至る住宅販売の3つの要素を全て揃えた同社ならではの事業。地域密着型経営やリフォームのマニュアル化による独自のノウハウに強みを持つ。

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自由に見て、自由に選べる住宅情報展示場『おうち館 本店』(大阪府岸和田市)

土地有効活用事業(同 20.6%)
賃貸住宅等の建築請負と個人投資家向け一棟売賃貸アパートを展開。建築請負では、賃貸管理のノウハウを生かした提案型の賃貸住宅の建築請負を実施。また、個人投資家向け一棟売賃貸アパートは、同社で土地を仕入れ、 賃貸アパート等を建築し販売する。コスト競争力のある木造アパート「フジパレス」シリーズに08年11月サービス付き高齢者向け住宅「フジパレスシニア」が加わり、より独自性が強まった。個人投資家向け一棟売賃貸アパートでは、1棟当たり1億円前後の賃貸アパートが中心。資金運用手段として根強い需要がある。また、近年サービス付き高齢者向け住宅を積極的に開発している。

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低賃料タイプサービス付き高齢者向け住宅『フジパレスシニア』(大阪府堺市)

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個人投資家向け一棟売賃貸アパート『フジパレス』シリーズ

賃貸及び管理事業(同 15.4%)
100%子会社フジ・アメニティサービス(株)が、賃貸アパートの建物管理や入居者募集、賃料回収等の管理業務及び分譲マンションの管理組合からの運営受託を展開。安定収益源となるばかりでなく、良質の賃貸・管理サービスは、賃貸住宅の建築請負や個人投資家向け一棟売賃貸アパートの他、分譲マンションの販売等との相乗効果も高い事業。

注文住宅事業(同 0.3%)
戸建住宅の実績で培ったノウハウを生かし、土地を保有する顧客に対して戸建住宅の新築や、建替えを請負うといった事業を展開。会社の第5の柱として展開中。

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『注文住宅展示場』(大阪府岸和田市)

【1-2同社の強み】
住まいのトータルクリエイターとして幅広い事業に強みを有していること
土地の仕入れ・許認可の取得・設計・建築・販売の一貫体勢を備えた戸建住宅事業で築き上げたノウハウを基盤に、中古住宅販売、土地有効活用、個人投資家向け一棟売賃貸アパート販売、賃貸及び管理の幅広い事業を、相乗効果を図りながら展開。地域密着型経営の特長を活かしながら住まいに関する幅広い事業の相乗効果を発揮し、より高い顧客満足を実現する不動産・サービスの提供を実施。

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ノウハウを活かした中古住宅再生事業が展開できること
創業当初の住宅の代理販売事業とリフォーム事業のノウハウの融合から生まれたのが、中古住宅再生事業『快造くん』。中古住宅の「仕入」から、「リフォーム」、「販売」に至る住宅販売の3つの要素を全て揃えた同社ならではの事業となっている。 地域密着型経営による情報収集はもちろん、リフォームのマニュアル化による“売れる中古住宅づくり”が強み。また、中古住宅の仕入にあたっては、相続登記が未了の場合でも、司法書士と連携して買取りを行う『フジホームバンク』を開設。相続登記にかかる費用も、売却代金から支払いできるなど顧客の利便性も高い。

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収益力を高める土地活用の提案力を有すること
同社は、単なる土地活用の事業提案だけではなく、市場調査・企画・設計・建築・賃貸管理はもちろんのこと、総合不動産業(ディベロッパー)として、その力を最大限に発揮している。土地の購入や売却、アパート・マンションの建替え、法務・税務に関することなど、顧客からの様々な相談に専門的な見地から的確に対応している。賃貸住宅経営については、多くの土地情報の中から適した土地を厳選し、専任のマーケティングスタッフによる綿密な市場調査をもとに、長期安定経営が可能なプランニングを実施。また、中古収益物件についても、好立地で優良な物件のみを仕入れて商品化。更に、オーナーの「安心・安全・安定」した賃貸経営を万全にサポートする一括借上システムも提案している。

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ポートフォリオ効果
不動産業界は景気や金利の変動といった外部要因に大きな影響を受ける。そこで、フジ住宅では多様な商品・サービスを提供することにより、収益の安定化を図れる事業ポートフォリオを目指してきた。

過去5年の売上構成比を比較してみると、以前は分譲住宅が4割超を占めていたが、現在では分譲住宅、住宅流通、土地有効活用及び賃貸管理と3つの事業がほぼ3割超となり、バランスのとれた事業ポートフォリオを実現している。

2.新中期利益計画(20/3期~22/3期)

同社は、今後3年間の新中期業績目標を策定した。地価高騰、建築費高騰、職人不足、消費税増税、販売価格高止まりなど様々な外部環境の変化に対応するべく、「分譲マンションの供給戸数増加」、「より利益率の高いエリアに注力」 、「ストック収入の増加」を積極的に行い、中期利益計画の最終年度である22/3月期に過去最高益の更新を目指す。22/3期の数値目標は、売上高1,250億円、経常利益68億円。

19/3期を最終年度とする4年間の前回中期業績目標は、分譲住宅事業や土地活用事業や賃貸及び管理事業の拡大などが牽引し、売上高、経常利益、当期純利益、ROEともに計画を上回る実績となった。中期業績目標の達成に向けた同社の強い意志が確認された4年間であったと言えよう。

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中期利益計画の前提
20/3期 計画
分譲マンション供給の端境期と消費税増税による影響で調整の一年。分譲マンション供給の端境期となり、また、職人不足の解消に時間がかかることにより、分譲住宅セグメントの業績は前期よりも減少。 こうした中、大阪市内の営業拠点の移設に伴う投資が先行。また、土地を保有していない個人投資家向けに、サービス付き高齢者向け住宅の建築条件付き土地販売を増加。賃貸及び管理事業は、個人投資家向け一棟売賃貸アパート及びサービス付き高齢者向け住宅の取扱戸数の増加により堅調に推移する見込み。

21/3期 計画
分譲マンションの引渡しが増加し全体で19/3期を超える水準まで業績回復する計画。堺市及び和泉市の分譲マンション2棟の引渡しを予定しており、分譲住宅セグメントの売上高が19/3期の水準まで回復。また、北摂、阪神間の大型戸建プロジェクトが相次いで販売開始となる。住宅流通セグメントでは、大阪市内・北摂・阪神間といったエリアでの利益率の高い商品の仕入を強化。その他、19/3月期に受注したサービス付き高齢者向け住宅の引渡しが、21/3月期以降に集中する。賃貸及び管理セグメントは、引き続き着実に伸長し売上高200億円に到達する見込み。

22/3期 計画
一棟売賃貸アパート・分譲マンションとも大きく伸び売上高及び利益が過去最高額を更新する予定。大阪市、堺市、摂津市の分譲マンション3棟の引渡しを予定しており、分譲住宅セグメントの売上高は過去最高額を更新する計画。また、北摂、阪神間の大型戸建プロジェクトが引渡時期を迎える。一棟売賃貸アパートの引渡件数が大きく伸びる他、賃貸及び管理セグメントでは、自社保有のサービス付き高齢者向け住宅が50棟を超える見込み。

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分譲住宅事業のトピック
【今後販売予定の主な分譲マンションプロジェクト】

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分譲住宅事業では、21/3期に堺市及び和泉市の分譲マンション2棟の引渡しを、22/3期には大阪市、堺市、摂津市の分譲マンション3棟の引渡しを予定している。

住宅流通事業のトピック
【中古住宅販売分布エリア】

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住宅流通事業では、今後利益率改善のため、大阪市・阪神間・北摂のエリアでの仕入を強化していく方針。

土地有効活用事業のトピック
【サービス付き高齢者向け住宅供給累計棟数の推移】

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土地有効活用事業では、19/3期に受注したサービス付き高齢者向け住宅の引渡しが、21/3期以降に集中する見込み。

賃貸及び管理事業のトピック
【ストック収入の推移】

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ストック収入は安定的に増加し、21/3期には売上高200億円に到達する見込み。

3.2019年3月期決算

(1)連結業績

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前期比11.4%の増収、同5.0%の経常増益
19/3期の売上高は、前期比11.4%増の1,157億10百万円と過去最高額になった。自由設計住宅の引渡戸数が増加した分譲住宅事業や中古住宅の引渡戸数が増加した住宅流通事業で増加した。その他、サービス付き高齢者向け住宅と個人投資家向け一棟売賃貸アパートが増加した土地有効活用事業や賃貸料収入などが増加した賃貸及び管理事業でも増加した。また、販売状況を示す受注契約高は住宅流通事業の中古住宅や土地有効活用事業のサービス付き高齢者向け住宅などの受注増加が寄与し同8.9%増加した。
経常利益は、前期比5.0%増の64億45百万円。
セグメント利益は、前期に大型の個人投資家向け一棟売マンショ ンの引渡しがあった反動により土地有効活用事業で減少したものの、自由設計住宅の引渡戸数が増加した分譲住宅事業で増加した他、中古住宅の引渡戸数が増加した住宅流通事業で増加した。その他、土地有効活用事業にリンクした賃貸物件及び分譲マンション引渡しに伴い、管理物件の取扱い件数が増加したことに加え、中古住宅アセット事業による中古賃貸物件も増加したことにより、賃貸及び管理事業でも増加した。
土地有効活用事業の減益などにより、売上総利益率は前年同期比1.2ポイントの低下。広告宣伝費の減少などにより売上高対販管費比率が0.7ポイント低下したものの、売上高対営業利益率は0.5ポイント低下し5.7%となった。
これにより、営業利益は66億36百万円と同3.1%増加した。その他、営業外収益で補助金収入1億81百万円を計上したことなどにより経常利益の増益率は営業利益の増益率を上回った。今後も自社開発でのサービス付き高齢者向け住宅の増加により補助金収入の拡大が見込まれる。
その他、特別損失は、固定資産除却損69百万円(前期は1百万円)と投資有価証券評価損71百円(前年同期はなし)が大きなもの。なお、各段階利益とも、昨年10月29日に修正した会社計画を若干下回ったものの、過去最高益を更新した。
配当は前期と同額の1株当たり年27円の期初予想通りの予定。

(2)セグメント業績
セグメント別売上高・利益

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分譲住宅セグメントの売上高は前期比6.5%増の405億62百万円、セグメント利益は同6.6%増の36億98百万円。
主に自由設計住宅の引渡しが、前期の728戸から890戸へ増加したことが売上と利益の増加に寄与した。
受注契約高は、自由設計住宅が801戸(前期は825戸)、分譲マンションが33戸(前期は132戸)となったものの、土地販売が37億27百万円(前期は3億98百万円)発生したことにより、351億50百万円と前期比3.8%の減少にとどまった。
土地販売は、大規模分譲地一部を素地販売したもの。

住宅流通セグメントの売上高は前期比12.7%増の330億94百万円、セグメント利益は同15.5%増の5億7百万円。
中古住宅再販事業への新規参入が増え買取り仕入が苦戦していたものの、価格が安定してきたことから買取り仕入を増加させたことが、中古住宅の販売増加に繋がった。
一方で、新築建売住宅の供給が終了し、自由設計住宅へ切り替えている影響により、建売住宅の売上高が減少した。利益面では、中古住宅の引渡戸数が増加したことなどが寄与した。
中古住宅の受注契約戸数は1,497戸(前期は1,322戸)と増加、住宅流通セグメントの受注契約高は、339億66百万円と同16.0%増加した。

土地有効活用セグメントの売上高は前期比16.8%増の238億47百万円、セグメント利益は同7.8%減の23億81百万円。
サービス付き高齢者向け住宅と個人投資家向け一棟売賃貸アパートの拡大により売上高が増加したものの、前期に大型の個人投資家向け一棟売マンションの引渡しがあった反動によりセグメント利益は減少した。
受注契約高は270億9百万円と同20.3%増加した。受注契約高は、賃貸住宅等建築請負で前期比78.4%増加、サービス付き高齢者向け住宅で同52.1%増加、個人投資家向け一棟売賃貸アパートで同0.6%減少と好調に推移した。

上記の他、賃貸及び管理セグメントの売上高は前期比14.0%増の178億49百万円、セグメント利益は同15.5%増の17億47百万円。土地有効活用事業にリンクした賃貸物件及び分譲マンション引渡しに伴い管理物件の取扱い件数が増加したことや中古住宅アセット事業において中古賃貸物件が増加したことが寄与した。
また、注文住宅セグメントの売上高は前期比2.8%増の3億57百万円、セグメント利益は同117.3%増の28百万円(前期はセグメント利益12百万円)となった。

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セグメント別受注契約高

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(3)四半期業績の推移
第4四半期の連結売上高・経常利益の推移

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19/3期第4四半期(1-3月)は、自由設計住宅や中古住宅の引渡戸数が増加したことに加え、サービス付き高齢者向け住宅と個人投資家向け一棟売賃貸アパートも増加したことなどにより、過去と比較し第4四半期の売上高と経常利益は高水準となった。大規模分譲地の一部を素地販売したことも寄与した。自由設計住宅や個人投資家向け一棟売賃貸アパートや賃貸及び管理セグメントの拡大などにより、第4四半期(1-3月)の売上高と経常利益は概ね増加傾向となっている。

(4)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

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CFの面では、たな卸資産が減少したことなどにより営業CFがプラスへ転じた。有形固定資産の取得などの増加で投資CFのマイナス幅が拡大したもののフリーCFのマイナス幅は縮小した。また、長期借入金の増加幅が縮小したことなどから財務CFのプラス幅も縮小した。現金及び現金同等物期末残高は前期比14.8%増加した。

4.2020年3月期業績予想

(1)連結業績

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前期比7.5%の減収、同22.4%の経常減益予想
20/3期の会社計画は、売上高が前期比7.5%減の1,070億円、経常利益が同22.4%減の50億円と減収減益の計画。分譲マンション供給が端境期となることに加え、地価の上昇及び建築価格の高騰と消費税増税等のマイナス要因を反映した計画となっている。
売上面では、土地を保有していない個人投資家向けに、サービス付き高齢者向け住宅の建築条件付き土地販売を行うなど土地有効活用セグメントで増加する他、ストックビジネスの積み上がりにより賃貸及び管理セグメントも安定的に拡大する見込み。一方、職人不足により自由設計住宅の供給戸数が伸びない中、分譲マンション供給が端境期となる分譲住宅事業セグメントで大幅に減少する他、中古住宅の買取りの苦戦を想定し住宅流通事業セグメントでも若干減少する計画。
利益面では、利益率の高いエリアでの中古住宅の仕入拡大により住宅流通事業セグメントで増加する他、売上高拡大により土地有効活用セグメントと賃貸及び管理セグメントでも増加する一方、売上高の大幅減少により分譲住宅事業セグメントで大幅に減少する見込み。
また、分譲マンションの販売に伴う広告宣伝費の増加や大阪市内の営業拠点の移設に伴う費用も発生する。
売上高営業利益率は、5.0%と前期比0.7ポイント低下の前提。
減益計画ではあるものの、配当は前期と同額の1株当たり年27円の予想(上期末14円、期末13円)。

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(2)主なトピックス
「健康経営銘柄2019」および「健康経営優良法人2019 大規模法人部門(ホワイト500)」に選定
同社は、2019年2月21日付で経済産業省が東京証券取引所と共同で選定を行う「健康経営銘柄2019」に2年連続3回目の選定をされた。また同時に、経済産業省が日本健康会議と共同で認定を行う「健康経営優良法人2019 大規模法人部門(ホワイト500)」には3年連続で認定された。「健康経営銘柄」とは、東京証券取引所の上場企業の中から、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業が「健康経営」に優れた企業として選定されるもので、長期的な視点で企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介することを通じ、企業による「健康経営」の取り組みを促進することを目指すものである。今年は国内全上場会社(3,740社)等の中から37社が選定された。

固定資産の取得
同社は、北区同心にある敷地面積2,097.33㎡、延床面積11,007.63㎡の固定資産を取得した。取得価格は8,180百万円で、取得日は2019年3月29日。事業用資産として活用し、今後大阪市内の営業拠点を移設する計画。

自社株式の取得決議と取得状況
同社は、2018年10月29日開催の取締役会において、自己株式の取得に係る事項を決議した。その内容は、以下の通り。
・取得する株式の総数70万株(上限) (自己株式を除く発行済株式総数に対する割合1.95%)
・株式の取得価額の総額636百万円(上限)
・取得する期間は、2018年10月30日から2019年3月31日まで
今決議内容に基づき2019年2月8日までに、累計で70万株(取得額598,794,100円)の自己株式の取得を行った。

5.今後の注目点

同社の20/3期決算は、前期7.5%の減収、同22.4%経常減益の厳しい会社予想となった。これは、分譲マンション供給が端境期となることに加え、地価の上昇及び建築価格の高騰と消費税増税等のマイナス要因を反映したものである。一見すると同社の成長性を危惧してしまう内容ではあるものの、続く21/3期は分譲マンションの引渡し、大型戸建プロジェクトの販売開始、サービス付き高齢者向け住宅の引渡しなどが寄与し、売上高と各段階利益は過去最高額まで回復する見込みである。成長段階の一時的な踊り場であり、特段成長性を危惧する必要はなさそうである。
しかし、こうした株式市場の懸念を払拭するためには、21/3期の業績回復の確度の高さを証明する必要がある。同社は今期からスタートする新中期利益計画の中で、「分譲マンションの供給戸数増加」、「より利益率の高いエリアに注力」 、「ストック収入の増加」を掲げている。「分譲マンションの供給戸数増加」では、今期販売予定の2つの分譲マンションの販売状況が注目される。「より利益率の高いエリアに注力」では、中古住宅の仕入れ状況や利益率の改善状況が注目される。「ストック収入の増加」は、サービス付き高齢者向け住宅などの自社保有物件の増加状況が注目される。中期業績目標達成に向け実施する各種の取組の成果に注目したい。
また、新中計以降の成長継続のためには、大型かつ魅力ある分譲戸建用地と分譲マンション用地の仕込みが不可欠である。分譲住宅事業における用地開発の動向にも引き続き注目していきたい。

<参考:コーポレートガバナンスについて>

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<その他>
コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方において、「株主の投資価値を高めるため、社長自らが、経営理念、事業目的、行動規範を明示し、「能力」と「熱意」と「考え方」の優れた企業貢献意欲の高い役職員が一致団結して同じ方向を向いて活動することが、業績向上のために必要不可欠な要素と考えております。」と述べている。

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
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