せわしない日々の中で、落ち着いて本を読む時間が取れない、という人もいるのではないでしょうか。思い切って日常から離れ、読書のための旅に出かけてみてはいかがでしょう。温泉や食事も楽しめて蔵書のある特選宿をご紹介します。

本を読むためだけの環境に身を置こう

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(写真=Krishna.Wu/Shutterstock.com)

本を片手に、のんびりとした時間を最後に過ごしたのはいつのことだったか覚えているでしょうか。仕事やプライベートに追われて、読書はもっぱら移動中や隙間の時間に電子書籍で、という人も少なくないかもしれません。そもそも本を読む時間を取ることすらできない人もいるでしょう。

「今日は本を読む日」と決めた休日でも、自宅にいると何かと気になり落ち着かなかったりするものです。集中して読書をしたいのなら、場所を変えてしまうのも一つの手です。せっかくですから、身も心もくつろげる上質な宿にこもりましょう。

誰にもじゃまされず読書を満喫できる宿3選

抜群の環境で読書に浸ることができるだけでなく、食事や温泉にも満足できる上質な宿を3つご紹介します。

ブックホテル 箱根本箱

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(写真=Casezy idea/Shutterstock.com)

「本との出会い」をテーマにしている箱根本箱は、書店とホテルが融合した新しい形の施設です。2018年8月に箱根・強羅(ごうら)に生まれました。蔵書数は約1万2,000冊、館内の本は基本的にすべて買うことができます。

少しずつ異なるインテリアや間取りからなる全18室の客室には、すべてに温泉露天風呂が付いています。さらに、作家や俳優、アーティストなど各界の著名人が選書した「あの人の本箱」が各部屋に設置されているため、どの部屋に泊まるのかも楽しみの一つになります。

箱根本箱に置かれている本は「衣食住休遊知」の6ジャンルです。普段は本を読まない人でも気軽に手に取れる本が選ばれています。客室やラウンジはもちろん、ハンモックやテラスなど読書のために用意された空間に身を置けば、時間が経つのも忘れてしまうかもしれません。

満喫できるのは読書だけではありません。強羅温泉から引いた無色透明の美肌の湯と、大涌谷から引いた白濁硫黄泉の2つの源泉による掛け流し風呂で日々の疲れを癒やすことができます。食事は、箱根を中心とした神奈川の食材にこだわった自然派イタリアンが楽しめます。

【住所】神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-491
【電話番号】0460-83-8025

城崎温泉 三木屋

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(写真=PIXTA)

創業300年の老舗旅館である三木屋は、志賀直哉の名作「城の崎にて」の舞台となった兵庫、城崎温泉にあります。2013年には大規模なリニューアルを施し、歴史を感じつつもモダンで居心地のよい空間に生まれ変わりました。

ロビー横のラウンジがライブラリーとなっていて、約250冊の蔵書が並べてあります。選書はブックディレクターの幅允孝氏によるものです。かつて三木屋に逗留した客の著作や装丁した本、作家の旅の本、本のある空間の写真集など、「本の本」をテーマに集められています。ゆったりとしたソファに身を沈め、お気に入りの一冊を見つけてください。

季節の移ろいを感じることのできる庭園を眺めながら入浴できる三木屋の本浴場は、開湯1400年を誇る城崎の湯です。読書に疲れたら、宿から徒歩数分でまわれる城崎温泉外湯めぐりで、体をリフレッシュするのもいいでしょう。

城崎温泉には志賀直哉以外にも、島崎藤村、与謝野晶子、有島武郎、斎藤茂吉、泉鏡花など数多くの文人たちが訪れています。彼らに思いを馳せながら、落ち着いた休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。料理は、日本海と山に囲まれた但馬ならではの海と山の幸が楽しめます。

【住所】兵庫県豊岡市城崎町湯島487
【電話番号】0796-32-2031

小樽旅亭 藏群(くらむれ)

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(写真=PIXTA)

「居心地のいい宿」にこだわったオーナーが、北海道を代表する設計デザイナー中山眞琴氏と共に、小樽、朝里川温泉につくり上げた藏群は、随所に日本らしさが感じられるくつろぎの空間です。茶室、アートギャラリー、カフェバーなど、館内にはさまざまな時間の過ごし方ができる施設も充実しています。

ライブラリー「坤滴湖(こんてきこ)」に置かれているのはオーナーの蔵書です。持ち出し自由でいつでも好きな場所で読書を楽しめます。もちろん自分の好きな本を持ち込んで、静けさの中で読書に没頭するのもいいでしょう。

大浴場だけでなく、客室の風呂も温泉を引き入れています。本を持ち込み温泉に浸かりながら読書をすれば、疲れた心も体もほぐれていくことでしょう。

新千歳空港から車で1時間で行ける北海道の大自然の中で、誰にもじゃまされることのない時間を満喫すれば、休日明けからの仕事の英気も養われることでしょう。

【住所】北海道小樽市朝里川温泉2-685
【電話番号】0134-51-5151

本をお供に旅に出よう

お気に入りの一冊や、読もうと思いながら手に取る暇のなかった本を旅行バッグに入れて、読書のための旅に出かけてみてはいかがでしょうか。ご紹介した蔵書のある宿では、新しい本との出会いも待っています。

普段と違う場所で読む本からは、いつもとは違う刺激が得られるかもしれません。日常生活では得難い経験ができることでしょう。(提供:ANA Financial Journal