「年収3000万円超の開業医と社長専門」のトップ保険マンが実践している「断られない営業法」
(画像=ZUU)
世界トップ1%の一生断られない
牧野 克彦(まきの・かつひこ)
平成6年5月、ソニー生命保険(株)入社。後にエグゼクティブライフプランナー(ソニー生命の最高位)認定。平成17年12月、株式会社ウイッシュアップ設立。同社代表取締役社長に就任。年間の講演、セミナー、研修日数は100回を超える人気講師でありながら、月に3日間の営業日数で、7年連続ANP1億円超。著書に『世界トップ1%の"一生断られない"営業法』(大和出版・2019年6月)や『開業医が知っていると得する稼いだお金の上手な残し方』(近代セールス社・2018年6月)など。

診療科に向き不向きがあるMS法人

――平成19年4月の医療法改正で、出資持ち分ありの医療法人が設立できなくなりました。それ以前に設立された出資持ち分ありの医療法人に対しては、純資産が貯まると医業承継が大変だということで、銀行や証券会社が「MS法人をつくって純資産を減らしましょう」という提案をよくしています。

平成19年3月までは、出資金は資本金に近い性格でした。今は基金と言いまして、いわゆる「寄付」のような扱いになっています。以前は出資金でしたので、医療法人を清算したときに、残った財産は出資者のものになった。今は、拠出した基金の1000万は返してくれるけれど、残った財産は国のものになる。新型医療法人は基金形式ですから。

そのあたりを本当に理解してやっている方は、意外と少ないですよ。金融機関は金融取引のプロであっても、医療業界のプロではありませんから。実情をきちんと把握していないと、うまくいかない。私のように25年もやっていると、それで苦労している先生をたくさん知っています。

だから、そういう方たちのために、これまで医療法人を40も設立してきました。設立が40で、廃業が7つ。廃業する際も事前に地方厚生局に声をかけ、ネゴシエーションをして、きっちりと手続きを踏む必要があります。

――MS法人の設立や解散も経験がおありですか。

あります。ですから、先ほども言ったように、シミュレーションしてやったほうがいいよ、やるなら根拠と見通しを持ってやったほうがいいよ、という話をします。廃業までを見据えたシミュレーションをしないで、今年来年の目先のことしかシミュレーションしない方が多いので。「廃業まで考えて、損か得か」という話ですよね。

――なかなか数十年先の廃業まで考えて提案をする人はいないですよね。