ファイナンシャル・アドバイザー
(画像=Dmitry Molchanov/Shutterstock.com)

法人保険を提案するうえで求められる意識と着眼点について解説する。

1 税制改正にどう向き合うか

生命保険の法人向け税制が改正され、従来のような「黒字企業に全額損金でCV(キャッシュ・バリュー:解約返戻金)売り」(以下、「CV売り」)はできなくなった。

筆者は今から25年以上前に生命保険業界に入ったが、その当時、企業の決算対策といえば、養老保険を使った従業員退職金プラン(ハーフタックスプラン)が主流であった。今では、「従業員一人ひとりと手続きをするのが面倒」「加入後のメンテナンスが面倒」と言って積極的に提案する人は減少しているが、一方で、一度仕組みさえ作れば、社員が増える都度、追加契約が見込め、生命保険募集人の安定した挙績となっていた。

また、当時は保険期間10年の定期保険を提案するケースも多かった。このようなプランは低廉な保険料で大きな保障を得るために最適であり、赤字であっても保障が必要な企業には多く採用されていた。

こうした中で、「CV売り」は、2年ほど前から突発的なブームとなった。この間、企業が節税したい金額から逆算して保険の設計をしたり、複数の生命保険会社の見積もりを横に並べて解約返戻率だけで比較提案するなどの「雑な」販売をする人が増加。生命保険業界全体が「決算対策のセールスパーソン」ばかりになってきた。

これらのセールスパーソンにとっては、今回の税制改正は死活問題であるが、しっかりと保障のニーズを喚起し、中長期的に企業に必要な保険を提案している担当者にとっては、むしろチャンスとなるだろう。

保障が必要な人は必ずいると信じる