最近の医療保険の主流は、入院を主体にした従来のものから、通院に手厚い保障を設けたものへと移り変わっています。なぜなら医学の進歩によって入院治療が必要な病気やケガが少なくなり、通院のみで治療ができるケースが増えてきたからです。また国が医療費抑制のために長期入院是正に舵を切っていることも要因の一つといえます。

がん治療のように外科手術や長期入院をする必要が多かった病気でも、医薬品の進歩によって通院による抗がん剤治療を行うケースが増えています。そこで近年の薬物療法の進歩に対応するため誕生した医療保険が、「おくすり保険」です。今回は、おくすり保険のポイントやメリット・デメリットをまとめて紹介します。

「おくすり保険」は薬物治療を保障する日本初の医療保険

おくすり保険,新時代の医療
(写真=funnyangel/Shutterstock.com)

日本で初めてのおくすり保険は、2019年5月13日にメディケア生命から発売されました。商品名は、薬剤治療保険「メディフィットEX」です。おくすり保険は、「通院治療による薬剤費用を保障する」という画期的な内容で注目されています。かつて心筋梗塞や脳卒中といった重篤な疾患は、発症してからの入院治療が中心でした。

しかし最近では、発症する日本人が増えており、重症化する前の予防治療の必要性が叫ばれるようになりました。偏った食生活や運動不足、ストレスの増大による疾病リスクをそのままにしておくと、脂質異常症、糖尿病、高血圧症などの生活習慣病を発症しかねません。万が一重症化すると心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる病気へと進行してしまうのです。

こうした重篤な疾患になるとその後の人生に大きな影響を与えることになります。薬物療法による外来診療が主体になっている現在、通院による薬剤治療の費用をカバーする保険のニーズの高まりから生まれたのが、おくすり保険です。最近の医療現場では、コレステロールや中性脂肪、血糖値、尿酸値の管理など生活習慣病の治療・予防に力を入れており、積極的な薬物療法が行われています。

そのため重症化する前に病院やクリニックに通院して薬剤治療を受けることが必要です。入院した場合でも、退院後は長期にわたって薬剤治療を受けながら、症状の回復や再発予防に努める人が多くなっています。おくすり保険は、薬物療法中心の生活習慣病を長い目で捉えて費用を大きくカバーできる医療保険なのです。

「おくすり保険」メディフィットEXの4つのポイント

おくすり保険の保障内容のポイントは次の4つです。

1約1,400品目の薬剤が支払いの対象

おくすり保険の対象となる病気は、がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病、脂質異常症など9種類です。「糖尿病の場合の治療薬はインスリン」といったように生活習慣病の治療で主に使われる薬剤を多くカバーしています。その数は1,400品目です。糖尿病から、心疾患や脳血管疾患を発症することが多いように、生活習慣病は併発のリスクが高いため、複数の病気の薬剤治療に対応できます。

2入院や通院はもちろん在宅医療の薬剤にも対応

入院中の薬剤治療をはじめ、入院前後の通院による薬剤治療もカバーします。そのため重症化予防や退院後の病気管理が安心して継続可能です。

3最大120回まで支払い可能。抗がん剤治療は無制限

同月内での給付金の請求は1回までで、最大120回まで支払いが受けられます。長期の薬剤治療が多い抗がん剤治療の場合には、支払い回数は無制限のため、じっくりと治療に取り組めるでしょう。

4 WEBからおくすり検索、そのまま請求手続き

医師から処方された薬が保険の対象かどうか、WEBページで簡単に検索可能です。給付金の請求も公式ホームページからネットで手続きできます。書類を電話で取り寄せたり、郵送でやりとりしたりするといった手間がないため、治療中でも請求の負担がかかりません。

入院リスクはもちろん、通院リスクにも着目した保険選びを

生活習慣病が薬物療法である程度コントロールできる時代となってきています。入院治療や入院をともなう手術や検査だけでなく、通院治療を念頭に置いた健康への備えが大切です。退院後の通院は長期にわたることも少なくありません。診察代はもちろん処方薬の費用に対する医療保険のニーズも高まっています。

今後は、入院治療や通院治療、手術費用をカバーする保険とともに、おくすり保険のような薬剤治療の費用を中心に据えた保険への加入も検討してみましょう。(提供:ANA Financial Journal

【おすすめ記事 ANA Financial Journal】
富裕層のための会員制コミュニティの目的とは
優雅な趣味としてもおすすめな、アンティーク洋食器への投資
コストコ非会員でもプリペイドカードがあればワンデーパスで入店可能?
わずか10年で高級時計の頂点に。「リシャール・ミル」に学ぶコンセプト設計の大切さ
家族で楽しむ株主優待5選 レジャーやテーマパーク、旅行など