IPO投資は人気があり簡単に当たるものではありません。しかし、IPO後のセカンダリー投資で買って大きく上がる銘柄もあります。IPOして1年後の中に将来のテンバガー銘柄が眠っているかもしれません。

セカンダリー投資でテンバガーになった銘柄

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(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

上場した後にIPO株を購入して利益を狙うのが「セカンダリー投資」です。また株価が10倍になることをテンバガーといいます。セカンダリー投資で買ってテンバガーになった例を紹介しましょう。

ZOZOはセカンダリー投資で49倍

ZOZOTOWNの運営で有名なZOZO<3092>は、2007年にマザーズ市場に上場しました。ZOZOの初値は、公募価格17万円に対し1.6倍となる27万2,000円でした。2019年7月11日現在の株価は1,939円なので、随分下がっているように感じるかも知れません。しかし、ZOZOは前身のスタートトゥデイ時代を含めて過去に株式分割を3回行っているのです。

株式分割は株価を下げることを主な目的として行います。例えば、株価が100万円になったら個人投資家には高くて売買しづらくなりますので、1株を5株に分割することで株価は理論的に5分の1の20万円になります。最低売買単位が下がり売買しやすくなります。

ZOZOは、2009年に1株を3株、2011年に1株を300株、2016年に1株を3株に分割しました。IPO時に1株を持っていれば2,700株に増えているので、IPO時の初値27万2,000円を調整するとコストは約100円になっています。その後のZOZOの高値は2018年の4,875円なので、実質約49倍になったことになります。

カカクコムやエン・ジャパン、ユーグレナもテンバガー銘柄

価格比較サイトと食べログの運営で有名なカカクコム<2371>は、2003年のIPOでの調整後の初値は174円でした。その後の高値は2018年の2,664円なので15倍になっています。WEB求人の大手エン・ジャパン<4849>は2001年のIPO時における調整後の初値が226円でした。その後の高値は2019年の4,605円で20倍です。2012年に新規上場したミドリムシの健康食品や化粧品で有名なユーグレナ<2931>は調整後の初値は156円、その後の高値が2013年の3,302円。わずか1年ほどで21倍のダブルテンバガーでした。

2018年に新規上場したIPO株は1年後どうなったか?

2018年のIPOでも好調な銘柄が目立ちます。2019年7月時点で1年以上経った、2018年1月〜6月に上場したIPO株を見てみましょう。

3月IPOのファイバーゲート<9450>は、商業施設やマンション向けにWi-Fiを提供しています。すでに1:2の株式分割をしており、調整後の初値は1,194円で高値は2019年5月の4,400円。1年2ヵ月で一時3.7倍まで上げました。

5月IPOのラスクル<4384>はWEBから印刷物を注文できる印刷通販サイトを運営しています。初値1,645円に対し、高値は2019年3月の5,340円なので、10ヵ月で一時3.2倍まで上げました。

ただ、初値から7割、8割下げている銘柄もたくさんあります。2018年1月〜6月でIPOは36件あり、現時点(2019年7月11日)で初値より上回っているのは数銘柄に過ぎません。30以上の銘柄はマイナスです。

「上場ゴール」という言葉でIPO企業が揶揄されたことがあります。ある会社がIPOした後すぐに下方修正を出して、株価が急落しました。投資家が期待するのは上場後に成長することであり、「上場してから株価を上げることが経営者の役目ではないのか?」「上場=ゴールではないのではないか?」という意味です。上場ゴール的な会社でなくテンバガー企業の株主になるためには、上場後も好調に業績が推移しているかを見極める必要があります。

決算で銘柄をチェックする方法

IPO後にテンバガーになるような企業には特徴があります。今まで無かったような新しい分野で、新しいビジネスモデルを有し、ニッチな市場でシェアを伸ばし、プラットフォーマーとなっていくような成長企業です。米国でいうとアマゾンやグーグルのような会社です。

設立からまだ10年以下のスタートアップ企業のほうが成長する可能性が高いです。特にリーダーシップをもった若い社長が創業したような企業です。これは会社のホームページや上場時の「目論見書」、マザーズ銘柄なら「成長可能性についての説明書」という資料である程度確認しておきましょう。

テンバガーになる企業は、マザーズなどの新興市場でIPOし、時価総額も当初は小さいのが特徴です。こうした会社は、小さすぎて機関投資家などの大口投資家の投資対象ではないことが多く、評価が定まっていないのです。将来、長期投資家である機関投資家が注目して投資しはじめれば、大きく上げる可能性を秘めているのです。

決算からみる成長企業の特徴とは?

企業は四半期に一度決算を発表します。成長企業を見極めるためにどのような観点を見ればいいのでしょうか。まずは、トップラインである売上高の成長率。売り上げさえ伸びるなら利益は後からついてくるものです。特にスタートアップ企業は、利益よりも投資に資金を回すことも必要です。もし売上成長率が高いなら利益は赤字でも構わないという見方もできます。

利益は、本業の利益である営業利益を見てください。高成長なことも大事ですが、営業利益率が高いかどうかにも注目です。営業利益率が高いということは、その会社に競争力があり、他の会社が参入しにくい何か特別なものを持っていることの証明でもあるからです。WEB系メディアの会社なら月間アクティブユーザー数(MAU)、月次のデータを公表している企業なら月次動向など主要KPIもぜひチェックしてみましょう。

セカンダリー投資と長期保有でテンバガーの夢を

その会社のトレンドが大きく変わらずに成長企業であるならば、株の小さなうねりで一喜一憂せずに、長期保有することでテンバガーの夢にのることができるかもしれません。株主として長期保有している会社が伸びるのを見るのは株式投資の醍醐味なのではないでしょうか。(提供:ANA Financial Journal

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