富裕層取引に強くなる
富裕層の特徴と動向を把握し、 顧客開拓手法を学ぶ
●富裕層マーケットの特徴、動向、ニーズを把握したうえで、資産運用や融資に結びつく顧客開拓手法を学ぶ ●富裕層の増加を踏まえ、時代の流れに乗った営業戦略としての富裕層顧客獲得を目指す
<*日本FP協会継続教育(倫理) AFP;7.5単位 CFP;15単位>
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4-1 法人の新規開拓を忘れずに

富裕層のアプローチとして、個人だけではなく法人の開拓も行っていきましょう。法人から入り、最終的に富裕層といえる社長や役員個人も顧客にするというわけです。つまり、法人の融資や保険加入などから入り、その法人の社長・役員に対しても住宅ローンや運用、保険へとつなげていくのです。場合によっては、給与振込、財形、カードローンなどの営業にもつながります。これは既存顧客に対しても同じことです。そのため、まずは担当地域の既存顧客の法人リストを調べ、その法人に対して、どんな提案をこれまでしてきたのかを確認してください。もし、融資以外のアプローチをしていないことが分かれば、その法人や社長・役員に対して、どのような提案ができるか検討するべきです。

特に融資を行っている既存の法人顧客であれば、決算書を見ることができます。例えば、経営者を被保険者として10年定期保険などに加入していれば、全額経費(損金)処理されるため損益計算書の保険料項目に計上されます。もし貸借対照表に保険料積立金や前払保険料の記載がなければ、定期保険に加入していることが推測されます。それ以外に特に記載がない場合は、法人に対して逓増定期保険などの提案ができるかもしれません。