モトリーフール米国本社、2019年9月3日投稿記事より

ウォーレン・バフェットの長年にわたる株式投資の成功を一言では説明できませんが、彼は、株式購入に際して考慮すべき重要な要素を包み隠さず語ってきました。

それらには、ROIC(投下資本利益率)、ブランド力、顧客ロイヤルティが含まれます。

以下では、ROICで注目される銘柄としてホーム・デポ(NYSE:HD)、ブランド力についてはTJXカンパニーズ(NYSE:TJX)、顧客ロイヤルティについてはマクドナルド(NYSE:MCD)を紹介します。

なお、バフェットが実際に買っている銘柄というわけではありません。

バフェット
(画像=The Motley Fool)

ROIC:ホーム・デポ

ROIC(投下資本利益率、Return on Invested Capital)は、税引後営業利益を投下資本で割ることで求められる指標です。

この指標で、企業が事業活動のために投じた投下資本を、どれだけ効率的に利益に結びつけているかを知ることができるため、バフェットが注目しています。

ROICが高い企業は、資本を効率的に活用し、主力事業で多大なキャッシュを創出し、さらに高リターンが見込まれる事業に新規投資を行っていると考えられます。

ホームセンター大手のホーム・デポのROICは41%と高く、ロウズ(NYSE:LOW)のような競合を大きく上回っています。

なお、40%を超えるROICは、株式市場全体で見ても最も高い部類に入ります。

【米国株動向】バフェットが注目しそうな3銘柄
(画像=出典:YCHARTS。2019年9月1日時点)

ホーム・デポの飛躍的な成果は、市場シェアの着実な拡大と市場平均を上回る利益率に起因しています。

また、近年はEコマースへの積極投資を行い、建築業者やDIYユーザーへの利便性を向上させ、さらに自社株買いを行ってきました。

Eコマースの展開により利益率を上げつつ、自社株買いをして投下資本をコントロールした結果、近年ROICが飛躍的に伸びたものとみられます。

一方、ロウズはここまで大胆な動きは取れなかったのかもしれません。

ブランド力:TJXカンパニーズ

バフェットは、コカ・コーラなど強力なブランド力を有する企業を選好します。

このような企業は、顧客がブランドから容易に離れることがないため、強力な価格設定力を維持できます。

小売企業のTJXは、有名ブランドチェーンのT.J. Maxx、Marshalls、Home Goodsなどを展開しており、ブランド力の恩恵を受けています。

TJXでは、既存店売上高が過去23年連続で増加しています。

これには、ウォルマートやターゲットも及びません。8月中旬に発表された第2四半期(5月~7月)決算は各ブランドの顧客増で堅調で、通期見通しについても経営陣は売上高および純利益の両方で緩やかな成長を見込んでいます。

TJXは圧倒的な市場地位を活用して質の高い製品を大幅値引き販売することで、勢いをさらに高めています。

同社は有望なブランド製品を発掘し、柔軟な店舗レイアウトを通じて巧みにマーケティングを展開してきた20年の実績があります。

これにより、CEOのアーニー・ハーマンは、現在の4400店舗を長期的には6000店舗まで拡大しようとしています。

顧客ロイヤルティ:マクドナルド

マクドナルドは、過去数十年にわたって顧客を満足させることにたびたび失敗してきました。

しかし、消費者のファストフードの好みがいかに変わっても、マクドナルドは常に対策を講じて市場のリーダーシップを取り戻し、顧客が戻っています。

この顧客ロイヤルティ、つまり商品やブランドに対する信頼および愛着は、バフェットが銘柄選択で重視している主要指標です。

マクドナルドの最近の取り組みには、密集したケージ(鳥かご)に閉じ込められていない平飼い鶏の卵や冷凍されていない新鮮な冷蔵牛肉への切り替えなどが挙げられ、消費者に歓迎されています。

また、大規模な設備投資により、マクドナルドの母国である米国の売上高成長を、オーストラリアやフランスなどの市場の成長に近づけようとしています。

マクドナルドは成長率をさらに改善できる余地がある上、競合が追随できないような利益率を享受しています。

同社の営業利益率は40%半ばまで上昇しており、これに対してヤム・ブランズは33%、チポトレ・メキシカン・グリルに至っては8%です。

このパフォーマンスの差はバフェットのような事業の競争力を重視する投資家にとって魅力的と考えられ、長期リターンに期待できるとの見方があります。

ちなみに、年初来株価は右肩上がりで推移しています。(提供: The Motley Fool Japan


元記事の筆者Demitrios Kalogeropoulosは、チポトレ・メキシカン・グリル株、ホーム・デポ株、マクドナルド株を保有しています。モトリーフール社は、チポトレ・メキシカン・グリル株を保有し、そして推奨しています。モトリーフール社は、ホーム・デポ株に関するオプションを保有しています(2021年1月の120ドルのロング・コール)。モトリーフール社は、ホーム・デポ株、ロウズ株、TJX社株を推奨しています。