モトリーフール香港支局、2019年9月4日投稿記事より

多くのアナリストは、現行4Gワイヤレスネットワーク規格がスマートフォンでのビデオストリーミングを可能にしたのと同様に、次世代5G規格とクラウドコンピューティングがスマートフォンでコンソール機並みの本格的なゲームを可能にすると見ています。

ゲームコンソール市場規模は年間数百億ドルで、IHSマーケットによると、グローバルクラウドゲーム市場は2018年の3億8700万米ドルから2023年までに25億米ドルに成長すると予想されています。

今後浮上するビジネスモデルと、恩恵を受ける可能性がある2つのアジア株を以下で紹介します。

クラウド
(画像=Getty Images)

5Gで信号の遅延やダウンロード速度が大幅に改善

現在の4Gでは信号の遅延が大きく、ダウンロード速度が遅いことから、瞬時のスイッチ対応が求められ、高精細画像のダウンロードが必要とされる高度なクラウドゲームをすることは困難です。

特に、4Gでは応答にかかる時間が50ミリ秒(1ミリ秒は100分の1秒)で遅延が大きいため、スムーズにゲームをすることができません。

5Gでは様相が一変します。信号遅延は1〜3ミリ秒であることから、5Gクラウドゲームはコンソールゲームとほとんど差がなくなります。

ダウンロード速度も、4Gの最大100倍速くなり、より多くのグラフィックスやビデオをゲームに含めることが可能になります。

サブスクリプション課金で収益を安定化

現在、ほとんどのコンソールゲーム製作者はビデオゲーム単体を売り、購入者はそれを買うことでずっと同じゲームをすることができます。

5Gクラウドゲームの場合、ネットフリックスがサブスクリプションでストリーミングを提供するのと同様に、月額料金でゲームのサブスクリプションを提供できます。

サブスクリプションモデルでは一般的にユーザー数が大きく変化しないため、ゲーム会社は収益を安定させやすくなり、より高いバリュエーションを実現できる可能性があります。

また、サブスクリプションモデルにより顧客ベースが安定することから、広告費用も削減できます。

この業界はまだ初期段階にあることから、市場シェアを獲得する機会が多くあります。

5Gクラウドゲーミングの恩恵を受ける可能性が高い2つの企業を紹介します。

ネットイース

ネットイース(網易、NASDAQ:NTES)は、中国でテンセントに次いで2番目のゲーム会社です。

中国には6億2000万人以上のビデオゲーム利用者がいて、2018年に約380億米ドルをゲームに費やしています。

中国政府による新ゲームの取り締まりのため、2018年にネットイース株はあまり上昇していませんでしたが、今年初めに全面禁止が緩和され、その後の株価は上昇傾向にあります。

ネットイースは5Gインフラストラクチャであるファーウェイと提携し、新しいタイプのゲームデザインを探索し、クラウドゲーム製作を促進するクラウドゲームラボを作成しました。

中国政府は5Gの新しい用途の促進に熱心であるため、ネットイースの5Gクラウドゲームは今後、政府の承認を容易に得ることができるでしょう。

レイザー

香港で上場しているレイザー(SEHK:1337)は、グローバルなEスポーツおよびゲーム市場向けのハードウェアアクセサリやソフトウェアを製造しています。

レイザーの製品は、特殊マウスなどの高性能ゲーム周辺機器から、約6000万人のユーザーがいるレイザーのソフトウェアプラットフォームにまで及びます。

レイザーはクラウドゲームに強気で、成長するために、ハードウェア、ソフトウェア、およびサービスに関して業界リーダーのテンセントと協力しています。

テンセントとレイザーは、2019年末までにテンセント・クラウドのゲームソリューション・サービスと互換性のあるゲーム用ハードウェアの市場投入を計画しています。

5Gが普及することで、5Gクラウドゲーム用ハードウェアの需要が高まり、レイザーはこの恩恵を受けるでしょう。(提供: The Motley Fool Japan


記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Jay Yao は、記事で言及されている株式を保有していません。