独身で年収1,000万円あれば、一人で生活するには十分。これといった悩みはないけれど、漠然と自分の人生今のままでいいか不安がある。そんな30代の人に向けて、資産の使い方・守り方、結婚とお金の話について分かりやすく解説します。

年収1,000万円は独身なら十分だが結婚や介護を考えると不安が残る

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(写真=Nick Starichenko/Shutterstock.com)

年収が1,000万円を超えたとき、達成感を覚える人は多いのではないでしょうか。年収1,000万円というのは日本社会で一つのステータスです。国税庁の「平成29年分 民間給与実態統計調査」によると、年収が1,000万円を超える人の割合はたったの4.5%です。

婚活市場においても、年収1,000万円が基準として設けられることは少なくありません。年収1,000万円であれば手取りは700万円から800万円になり、独身で一人で生活していくには十分な金額といえます。

しかし、年収1,000万円は結婚して妻子を養ったり、将来親の介護が発生したりすることを考えると、決して十分な金額とはいえません。最近では、年金だけでは老後の生活費がまかなえないことももはや当たり前の感覚になりつつあります。

年収1,000万円で生活に困っていないからとお金との付き合い方を学ばなければ、将来になって後悔することになりかねません。今のうちからお金に対する知識を身につけ、計画的に資産形成に取り組みましょう。そうすることで、自分の思い描くライフプランを実現しやすくなります。

資産の使い方と守り方を学び賢く資産形成する

まず、効果的な資産の使い方について解説します。お金の使い方は主に浪費・消費・投資の3つに分けられます。

浪費とは、自分にとって本来必要なかったと思える無駄遣いです。衝動買いや度を越したギャンブルなどが浪費に該当します。消費とは、生活するうえで必要な出費を指します。家賃や食費などほとんどの項目は消費に該当します。投資とは、将来的に使った金額以上のリターンが見込めるお金の使い方です。

年収が低いうちは、浪費と消費のコントロールが重要です。具体的には節約が該当します。しかし、年収1,000万円であれば、投資に目を向けましょう。預金金利の水準が低い日本で、余裕資金を預金に眠らせておくのはもったいないことです。

年収1,000万円プレイヤーは投資と節税がポイント

投資には、株式・FX・不動産などさまざまなものがあります。まずは少額から始めて自分に合った方法を模索することが大切です。コツをつかんだら少しずつ投資に回す資金を増やしていきましょう。

また、自分自身がスキルアップするためにお金を投じるのも立派な投資です。セミナーや勉強会への参加、書籍の購入を通じて得られた知識・スキルは一生ものの資産です。本業での昇進・昇給にもつながるため、自己投資にも積極的に目を向けましょう。

資産を守るためには、資産構成を意識することが大切です。投資にお金を回すあまり、現預金の割合が下がってしまうことはリスクを増大させます。一方で、現預金ばかりで全く投資をしていないのも機会損失です。自分にとって最適な構成を見つけ、常に把握しておくことが重要です。

また、投資で成功して資産が高額になった場合、税金の知識を身につけることも資産を守ることにつながります。税金について学び、早めに税金対策をすることで、生涯所得を最大化することが可能です。

結婚して家族が増えた場合に必要なお金の目安

年収1,000万円は独身時代なら十分生活に困らない水準ですが、結婚して家族が増えるとなると事情が変わります。続いては、結婚後の生活でかかる費用について具体的に見ていきましょう。

結婚情報誌『ゼクシィ』の調査によると、婚約から新婚旅行までにかかった費用の全国平均は約466万円です(2018年度調査)。結婚に際しては、婚約・結婚指輪の費用、結納費用、挙式・披露宴費用、新婚旅行費用などさまざまな費用が発生します。

もちろんそのすべてを自分たちで捻出するわけではありません。『ゼクシィ』によると、全国平均でご祝儀の総額は約232万円、親の援助費用は約195万円です。差し引きすると、40万円程度の自己資金があれば一応はまかなえることが分かります。

しかし、ご祝儀の金額は予想がつきません。新居への引越し費用や家具・家電をそろえる費用なども発生することが多いため、300万円程度は自分たち2人で準備しておくようにしましょう。

結婚後の生活費を考えると「余裕」とはいえない

続いて夫婦2人と子ども1人の生活費について解説します。年収1,000万円で月収が70万円、賞与が年間160万円と仮定すると、月の手取りは約50万円です。

そこから家賃18万円・食費6万円・通信費2万5,000円・光熱費2万円・日用品1万円・被服費2万5,000円・医療費1万円・保険料2万5,000円・交通費2万円・車両費2万5,000円・教育費4万円を差し引くと残りは6万円です。となると1人あたりのお小遣いは3万円で、貯金をする余裕はありません。

賞与で夏・冬それぞれ約57万円の収入が入りますが、それを貯金や家具家電などの買い替え費用にあてるので生活はぎりぎりでしょう。子どもの習い事や部活動に十分なお金を割いたり、家族で海外旅行に出かけたりする余裕はとてもありません。

子どもの教育資金は、一般的に1人あたり1,000万円程度といわれています(幼稚園から高校まで公立、大学が私立文系の場合)。しかし、保育園に預ける場合や私立に行く場合、さらに塾や習い事などによってはこれ以上の金額がかかります。

こう考えると、年収1,000万円では家族を持った時に十分な生活ができるとはいえないことが分かります。共働きになれば状況は変わりますが、年収1,000万円で「配偶者と子どもを養っていける」と安易に考えないほうがいいでしょう。

年収1,000万円でも人生設計とマネープランはしっかり考えよう

年収1,000万円で現状に特に不満を感じていなくても、実は考えておくといい事柄はたくさんあります。どんな人生を歩みたいのか自分自身に問いかけ、自分なりのお金との付き合い方を早めに身につけることが大切です。(提供:ANA Financial Journal

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