資産形成の手段としてマンション経営は有力な選択肢です。しかし、例えば借り主が退去してしばらく新しい入居者が決まらなければ、家賃収入でローンを返済することができなくなります。このような失敗をイメージしてしまい、マンション経営に踏み切れない人もいるのではないでしょうか。こういう空室の状況では、入居希望者をただ待つだけではなく積極的に動くことが大切です。

投資用マンションを居住用として売る

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(写真=PlusONE/Shutterstock.com)

いきなり思い切った選択肢と感じるかもしれませんが投資家ではなく住みたい人に売るのです。この方法のよいところは、比較的高値で売れる可能性があること。基本的に不動産投資家は投資に対する利益を追求するため、購入価格に厳しくなりがちです。周辺の家賃相場や地域の利回りを調べ、損をしにくい価格でなければ買わないのが基本姿勢です。

居住者がいないのをいいことに内見して修繕の必要性を指摘し、価格交渉してくるかもしれません。現況が空室なのであれば、なおさら安く見られるでしょう。一方自分が住むマンションを探している人は、一般的にそこまで価格にシビアではない人も多いでしょう。立地や内装が気に入れば、相場と比べて高い物件を即決するケースもあります。居住環境や居住空間には「プライスレス」な部分があるのです。

一般的に居住用として売ることに適しているのはファミリー向けマンションですが、ワンルームマンションにもチャンスはあります。これからは少子高齢化や未婚率上昇の影響により、購入を検討する人が増えてくるでしょう。

投資用マンションをリノベーションする

リノベーションとは、内装を一新して付加価値をつけることです。現状維持を前提とするリフォームと比べると「攻め」の物件管理といえます。どれも同じに見える、ありふれたマンションと差別化を図り、収益性を高めます。特に築20年以上経ち、今まで大規模な改修をしていない部屋はリノベーションのチャンスです。

システムキッチンや給湯器、エアコンなど、定期的な交換が必要な設備の更新も行い、利便性も同時に高めることができます。給排水管からの水漏れなどを防ぐ効果もあります。ポイントとしては、新築物件をライバル視しないことです。築年数が経っていることを逆手に取り、個性的な風合いの内装を取り入れることをおすすめします。

レトロモダンなライフスタイルを好む人などから一定の人気を得られるはずです。人びとの心をつかめれば、空室を早く終わらせるだけでなく家賃月額を上げられることでしょう。

投資用マンションに自分で住む

自分で住むという選択肢もあります。自分の持ち家ですから家賃を払う必要がありません。 住居費が月1万~2万円の管理費・修繕積立金のみになることで生活費はかなり楽になるでしょう。浮いたお金を貯金して、また新しい物件を買うという「攻め」に転じるのも方法の一つといえます。この方法による効果が最も高い時期は、ローンを払い終わった後です。

購入から日が浅く、まだ返済がたっぷり残っている場合はおすすめできません。なぜなら不動産投資ローンよりも金利が低い住宅ローンを使ったほうが得だからです。考え方を変えると投資用のマンションを買うということは、自分が住める場所を確保できるということでもあります。入居者がいるときには家賃収入があり、いないときには居住空間になるのです。

もし何らかの理由で家を出ざるを得なくなっても住む場所に困ることはないでしょう。高齢になると修繕費がかさむうえに不便な郊外の自宅を売り、駅近の賃貸マンションに引っ越す人は少なくありません。老後に住む場所または収入をもたらす投資マンションは心強い存在です。

空室は必ずしも脅威ではない

マンション経営にとって空室はリスクですが、考え方によってはチャンスでもあります。売却やリノベーションなどで収益アップを図るという「攻め」に転じることができるのです。必要以上に恐怖を感じてチャンスを逃すのはもったいないことです。(提供:アセットONLINE

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