投資用のマンションや住宅などを購入するとき、資産価値の将来性にも目を向けたいものです。選択を間違えると、価値が下がり続ける「負動産」を買ってしまうことになりかねません。街の魅力は、動かすことができない不動産の価値を支える、最も注目すべきポイントです。

利便性

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(写真=picture cells/Shutterstock.com)

交通の利便性は、不動産の価格を形成する最も重要な要素です。分かりやすい指標は駅までの徒歩所要時間ですが、それだけではありません。都心へのアクセスも重要です。
住む人がリタイヤ後の世代であれば、スーパーや金融機関など日常生活に必要な施設が近くにあれば十分という見方もできます。電車に乗って出かけることが少なければ、必ずしも駅近くである必要はありません。最寄り駅から他の駅へのアクセスもそれほど気にならないでしょう。一方、職場と自宅を往復する現役世代には、最寄り駅から都心までスムーズに行けることはとても重要です。

このような観点は、自分で住む家を探そうとする場合、多くの人が気にしているのではないでしょうか。しかし投資用不動産を探すときには意外と抜けることもあるようです。

投資用ではなく自分が住む家を探す場合でも、上記のような観点は重要です。いつかは住み替えを検討するときが来るかもしれません。そうなったとき、多くの人の職場が近い都心へのアクセスがよい家は、比較的高値で売れる可能性があります。国土交通省が2006年3月に発表した「住宅の資産価値に関する研究」では、東京都世田谷区南部における新築分譲マンションと中古マンションの坪単価に与える影響の要因を分析しています。「連絡駅は(中略)住宅の資産価値に最も影響を及ぼす」「中古取引において、立地(交通利便性)は分譲時以上に価格に大きな影響を与えている」とのことです。

このように最寄り駅の路線と駅までの徒歩所要時間は、将来の資産価値を決める最も重要なポイントの一つといえます。物件の条件を考える際に、例えば予算に合わせて「東京駅へドア・ツー・ドアで◯分」といったラインを設けてみてはいかがでしょうか。

安全性

一般的に自宅は最も多くの時間を過ごす場所です。火災や水害、地震による倒壊など命の危険を伴うリスクがある物件は、大きく価値が下がるおそれがあります。災害により不動産価格が下がった例を挙げます。財団法人資産評価システム研究センターが2013年に発表した「土地に関する調査研究」によると、東日本大震災の後、液状化現象が発生した千葉市の一部地域の地価は、大幅に下がったとのことです。

災害リスクを見抜く方法としては、各自治体が発表している「ハザードマップ」を見ることが挙げられます。沿岸部の津波や山間部の土砂災害のほか、さまざまな災害がありますが、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」は重ねて見ることができて便利です。もし狙っている地域のリスクが高かった場合、価格に織り込んで考える必要があります。

人口構造

人口が増えていく地域は魅力的です。投資用物件であれば入居者の募集がしやすくなるでしょう。居住用の物件であれば、今後利便性が高まっていく可能性があるため売却時の価格が上昇するかもしれません。将来的な人口の増減を予想する方法としては、まず過去の人口や世帯の増減数を参考にすることです。例えば東京都は1995年以降2015年にいたるまで人口が増えており、これからも増加が続くと予想されています。

また人口構造を把握することも効果的です。例えば沖縄県は高齢者が少なく将来的に人口が増えやすい地域です。国立社会保障・人口問題研究所は、都道府県別の将来人口を予測しています。土地の将来性を考えるうえで参考になるでしょう。

不動産を資産ととらえる視点

不動産は数十年という長期にわたって保有することが多い資産です。それは目的が投資用でも居住用でも変わりません。どちらの場合もいずれ売却する可能性があります。そのときに備えて価格が下がらない物件を選ぶことが大切です。そのためには周辺地域だけではなく都心へのアクセスも含めた利便性や、水害や地震などの災害を避けられやすい安全性、将来的に人口が増えやすいなど、街の魅力に着目することをおすすめします。(提供:アセットONLINE

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