MaaS(マース)とは「Mobility as a Service」の略です。最近注目を集めているカーシェアリングやライドシェア、タクシーのオンライン配車サービスなどがこれに該当します。しかし、MaaSはまだまだ発展途上。このMaaSが普及すると、どのような変化が生まれるのでしょうか。

MaaSにはレベル分けがある

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(写真=Zapp2Photo/Shutterstock.com)

MaaSは、自動車や公共交通機関などを必要なときだけ料金を払ってサービスとして利用することを言います。まだ発展途中のサービスということもあり、サービスの統合に応じて4段階のレベルに分けられています。

レベル1 情報の統合

料金や時間、距離など移動に関する情報がひとつのプラットフォームに集約されているレベル。主なサービスとしては、日時と出発地、到着地を入力すると交通案内が提供される乗換サービスなどが挙げられます。

レベル2 予約・決済の統合

交通案内からチケットの発券、予約、支払などがひとつのプラットフォームでできるレベル。目的地までの移動手段を比較して複数の移動手段と組み合わせて予約と決済ができるサービスなどが該当します。

レベル3 サービス提供の統合

プラットフォーム上でさまざまな移動サービスを受けられることを指します。ただし、この場合、事業者間での提携が進んだ状態でないと実現することができません。

レベル4 政策の統合

国家のプロジェクトとして、都市計画や政策にMaaSの概念を組み込むことを指します。

MaaSによって解決される課題

MaaSのレベルが上がれば上がるほど、移動が効率的になります。具体的にはどのような課題が解決されるのでしょうか。

最も大きいと言われているのは「交通渋滞の緩和」そしてそれに伴う「環境問題の解消」です。

移動が効率的になれば、公共交通機関を利用する人が増え、マイカーの利用が減ります。交通渋滞の緩和が期待され、排気ガスの抑制も実現可能になると言われています。

また、交通機関が効率的に利用できるようになれば、マイカーがないと生活ができない地方在住者や高齢者ドライバーといった交通弱者対策を解決することができるようになるでしょう。

日本のMaaSの取り組み

政府は2018年に閣議決定された「未来投資戦略2018」で、自動化運転のほか、次世代モビリティ・システムの構築を記載していますが、日本ではまだ統合型のプラットフォームのサービスは開始されていないため、現状はレベル1程度と言っていいでしょう。ただ、自動車メーカー、鉄道会社といった民間企業と国土交通省などでサービスの実現に向けて動き始めています。

MaaSが私たちの生活を大きく変えるかもしれない

交通利用がスムーズになると、それだけで時間を有効に活用することができます。外国人観光客もより交通機関を利用しやすくなるため、より多くの外国人の来日を促すきっかけになるかもしれません。

また、MaaSではICT (Information and Communication Technology:情報通信技術)を使ってデータを収集・分析、混雑ルートを算出することもできます。混雑ルートを予測できるようになれば、交通問題を解消できるようになるだけでなく、新たな交通網も構築されていくでしょう。その結果、地方に人の流れを生み出すことができ、地域の活性化にもつながるかもしれません。私たちの暮らしを大きく変えるかもしれないMaaSにこれからも注目が集まりそうです。(提供:ANA Financial Journal

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