東京五輪後に開催を控える2025年の大阪万博。大阪万博で期待できる経済効果や、最近の訪日外国人観光客の動向について解説します。大阪万博の経済効果を一時的なもので終わらせず、長く日本の経済発展を促す起爆剤とすることが大切です。

東京五輪の次は大阪万博。世界が注目する大阪万博の経済効果は?

大阪万博,経済効果
(写真=Mirko Kuzmanovic/Shutterstock.com)

2020年開催の東京五輪は、56年ぶりの開催ということもあり産業界に大きなインパクトを与えています。2019年1月に発表されたチケット代の最高額は30万円と高額ですが、それでも当選が難しいというほど人気を博しています。

しかし、後に控える大阪万博の存在も忘れてはなりません。大阪万博は2025年に開催され、大阪では約55年ぶりとなります。開催期間は2025年5月3日から11月3日までの185日間で、開催場所は大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)です。

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。人類の共通課題の解決に向け、各国で情報共有できるような交流にも焦点が当てられています。各国パビリオンはもちろん、拡張現実など最新技術を用いた展示やイベントにも注目が集まっています。

前回の大阪万博開催は1970年で、アジア初ということもあり日本の高度経済成長をシンボライズするイベントでした。これまでもワイヤレステレフォンや動く歩道、ドライミストなど、さまざまな技術が万博をきっかけとして世界に知られ普及しています。

経済波及効果は約2兆円!

2025年大阪万博の想定来場者数は約2,800万人。また、経済活性化による経済波及効果は約2兆円と試算されています。この数字からも、世界に注目される万博の影響力の大きさがうかがい知れるでしょう。

大阪万博は東京五輪に続いて外国人観光客の増加を促し、日本経済を活性化する起爆剤になるといわれています。大阪万博の影響を見越して、関連産業は既に動き始めています。

訪日外国人観光客が10年前の4倍に増加

観光庁の調査によると、2018年の訪日外国人観光客は3,119万人で、2017年の2,869万人を大きく上回っています。また、10年前の2008年の訪日外国人観光客は835万人でした。10年間で4倍近く訪日外国人観光客が増加していることが分かります。

訪日外国人観光客の内訳をみると、中国・韓国・台湾・香港・タイが上位5位を占めており、アジア地域が全体の84.5%を占めます。

また、注目すべきは訪日外国人観光客の旅行中の消費額です。2012年は1兆846億円でしたが、2018年は4兆5,189億円にもふくれあがっています。消費額においても中国が1兆5,450億円を占めており、これは総額の34.2%にのぼります。

日本の人口減少が進む今、訪日外国人観光客は日本の経済活性化を促す大きな要因の一つです。特に東京五輪・大阪万博の開催をきっかけとして日本を訪れ、満足な体験をすれば再度観光で訪日する可能性が高くなるでしょう。

「コト消費」の体験ツアーが観光産業を牽引

最近は地方部を訪れる訪日外国人観光客が増えるとともに、「モノ消費」よりも「コト消費」を求める動きが高まっています。

同調査によると、地方部を訪れた訪日外国人観光客は自然体験ツアーや農山漁村体験、温泉やマリンスポーツなど、「体験」に重きを置いていることが分かります。最近では、個性あふれる体験ツアーを工夫する旅館や飲食店も増えてきました。

「コト消費」は経済効果においても好影響があります。体験ツアーだと滞在日数が長くなる傾向があり、必然的に1回の旅行で消費する金額が大きくなります。また、人とのつながりが生まれ、その土地を気に入ることで、繰り返し日本を訪れるリピーターになる可能性も高くなります。

無料Wi-Fiの設置や多言語表記などとあわせて、日本文化を体験できる「コト消費」の体験ツアーに力を入れていくことが、東京五輪・大阪万博の経済効果を長続きさせるカギとなりそうです。

大阪万博は一つのきっかけ。長期的な日本経済の発展を見据えることが大切

訪日外国人観光客は現状でも増加傾向で、東京五輪・大阪万博によって今後も好調に増加していくと見込まれています。最近では訪日外国人観光客をターゲットにしたアプリの開発や、SNSを駆使したWEBマーケティングに注力する企業も増えてきました。

大阪万博の開催によって一時的に経済が潤うだけでは意味がありません。それを未来の日本経済の発展につなげてく原動力とすることが大切です。(提供:ANA Financial Journal

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