2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、地域活性化を狙うさまざまな取り組みが日本全国で加速しています。その一つが「ナイトタイムエコノミー」を活性化させる、夜のエンターテインメントサービスの提供です。新しい投資分野を求めている方が次に注目すべきは、夜遊び銘柄かもしれません。

東京の弱点は夜のエンターテインメントの少なさ?

夜遊び銘柄,ナイトタイムエコノミー
(写真=Luciano Mortula - LGM/Shutterstock.com)

総務省のデータによると、2018年の訪日外国人旅行者数は3,119万人に達し、これらの旅行者による消費額は4兆5,064億円となっています。多数のインバウンドサービスが生まれ、日本経済の活性化を後押しする一大産業へと発展しています。

このうち東京都を訪れた外国人旅行者は、前年比5.1%増の約1,377万人(東京都産業労働局データ)。しかし、全訪日外国人旅行者数のほぼ半数を占めているにも関わらず、「東京は海外都市に比べ夜のエンターテインメントが少なく、外国人観光客の消費を取りこぼしている」と指摘されています。ナイトライフを満喫するサービスが充実していなければ、多くの観光客はホテルでくつろぐほかに選択肢がなく、消費にはつながりません。

ロンドン、ニューヨークの成功例

ロンドンは、ナイトクラブなど夜のエンターテインメントサービスを拡充すると共に、地下鉄やバスの深夜運行サービスで客足が伸びるような環境作りに注力しています。

英国のナイトタイム・インダストリー・アソシエーション(夜間産業協会)は2018年の時点で、ナイトタイムエコノミーの経済効果が国内総生産の6%、年間660億ポンド(約8兆 8,000億円)に相当すると見積もっており、今後2年間でさらに20億ポンド(約2,600億円)の成長を見込んでいます。(日本円換算はいずれも2019年9月13日現在)

2万5,000施設を超えるナイトタイム・エンターテインメント施設を有するニューヨークでも、ナイトタイムエコノミーは主要な経済的資源であると同時に、文化的資源としても定着しています。

2016年にメイヤーズ・オフィス・オブ・メディア・アンド・エンターテイメントが発表した報告書によると、同市におけるナイトタイムエコノミーは給与総額131億ドル(約1兆4,000億円)に値する29.9万人の雇用をサポートし、総額351億ドル(約3兆7,000億円)もの経済効果をもたらしました。また、ニューヨーク市の税収は6億9,700万ドル(約752億7,000万円)に達したといいます。(日本円換算はいずれも2019年9月13日現在)

日本でも「夜の観光活性化」の動き

こうした成功例を目の当たりにし、他の大都市でもナイトライフの充実を図る動きが見られます。

オリンピック・パラリンピックを控えた日本でも、時間市場創出推進議員連盟(ナイトタイムエコノミー議連)が結成され、「夜の観光活性化」をキーワードに、文化施設の開館時間延長やカフェバーの併設、鉄道および主要バス路線の営業時間延長など、さまざまな提言がなされています。

既に東京では、東京スカイツリーや東京湾クルージング、銀座スカイラウンジ、ロボットレストランなど、比較的遅い時間まで営業している人気のナイトスポットもあります。今後、ナイトタイムエコノミーの活性化促進と共に、さまざまなサービスが生まれるものと予想されます。

夜のサービスを提供できる銘柄が狙い?

ナイトタイムエコノミーの拡大は、大きな投資のチャンスも生みだします。既存の夜のサービス銘柄に投資するのも一案ですが、新たな成長株を発掘するのも投資の醍醐味です。

日本交通公社が2018年に実施した訪日外国人旅行者の意向調査では、「訪日旅行で、特に夜体験したいこと」として、街の探索や食事、夜景観賞のほか、夜の観光ツアーを楽しむナイトドライブやナイトクルーズ、ギャンブル、野外キャンプ・星空観察などの自然体験が挙げられました。

こうした新しい夜のサービスが、高リターンを狙える成長株となる可能性を秘めているかもしれません。次なる投資のチャンスを求めている方は、ナイトタイムエコノミーの拡大にもアンテナを張りめぐらせておきましょう。(提供:ANA Financial Journal

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