ETF(上場投資信託)と同様に指数との連動を目指す金融商品として、ETNが挙げられます。ETFと比べると銘柄数が少なく馴染みの薄い商品ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。デメリットもあわせてチェックしてみましょう。

ETNを選ぶメリット

ETN,特徴
(写真=katjen/Shutterstock.com)

ETNはETFと共通点もありますが、異なる特徴もいくつかあります。まずはメリットからみていきましょう。

裏付資産がない

ETNは「Exchange Traded Note」の略で、Noteとは「債券」を意味します。「上場投資証券」または「指標連動証券」と呼ばれています。ETNは信用力の高い金融機関が発行元となっています。裏付資産がないのが特徴で、ETFでは難しい新興国株式や農作物などの指標でも組成できます。

対象指数との乖離は発生しない

ETNの価格は発行元である金融機関が、指数と連動することを保証しています。例えば「NEXT NOTES S&P シンガポール リート(ネットリターン)ETN(2045)」は、手数料分を除いて対象指数である「S&P シンガポールREIT指数(課税後配当込み)」と同じ値動きとなっています。

ただし注意点として、取引価格はそのときの市場の需給バランスで決まるため、対象の指数と一致するとは限りません。

最低購入代金が安い

ETNはETF同様に銘柄によって取引単位が1口や10口など決められています。なかには1,000円前後で購入できる銘柄もあり、少額で手軽に投資が可能です。株やETFのように銘柄コードがあり、指値注文、成行注文ができます。

レバレッジ型やインバース型もある

対象指数について、日々の変動率に一定の倍数を乗じて算出されるレバレッジ型や、その逆でマイナスの倍数を乗じるインバース型のETNもあります。ETFでもレバレッジ型・インバース型の銘柄はありますが、韓国やインドなどの海外株式市場や金や原油など、ETNのほうが対象は幅広くなっています。

これらはトレンドを推測し、短期売買で収益を得るスタイルと好相性といえます。

ETNのデメリット

銘柄の選択肢が少ない

ETNの国内での歴史はまだ浅く、東証で第一号のETNが上場したのは2011年のことです。その後、数は増えたものの、2019年8月16日時点では24本となっています。ETFと比べるとまだ銘柄数は少ないのが現状です。

運用コストの水準はETFよりやや高い

現在上場しているETNの信託報酬は0.80%前後の銘柄が多く、0.50%未満が主流のETFと比べると若干の割高感は否めません。ETFのなかに該当ETNと同様の指数に投資する銘柄がある場合は、比較検討しておきましょう。

分配金はない

ETNはいわゆる利息の付されていない債券なので、ETFのような分配金はありません。ただし、ETNのなかには受け取った配当金を再投資したと仮定した「S&P500配当貴族指数」など、配当込みの指数に連動する銘柄もあります。

早期償還のリスクがある

特定の条件に該当した場合に、発行元がETNを早期償還(払い戻し)するケースがあります。実際に2018年2月には「S&P500 VIX短期先物インバース日次指数」(2049)」が、米国株式相場の激変によって前日比20%以下の価格となり、早期償還されました。

この場合、償還によって損失が確定されるので、投資家にとっては注意しておきたいリスクといえます。

発行体のリスクがある

発行体である金融機関の倒産や財務状況の悪化などにより、ETNの価格が下落したり無価値となったりするリスクもあります。リーマンショックのような大きな経済変動によりそのリスクは高まる点も、あらかじめ知っておきたいところです。

手軽に商品先物や海外投資を始めたい人に魅力

まだ銘柄数は多くありませんが、ETNは海外の株式市場やREIT、金や原油など幅広い指数への投資が可能です。償還や発行体のリスクを踏まえたうえでぜひ一度検討してみましょう。(提供:ANA Financial Journal

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