モトリーフール米国本社、2019年10月16日投稿記事より

IBM(NYSE:IBM)は16日夕方、第3四半期(7~9月)決算を発表し、売上高はアナリストのコンセンサス予想を下回り、5期連続の減収となりました。

市場はこれを嫌気し、株価は時間外取引で約5%下落しました。なお1株当たり利益はアナリスト予想を若干上回りました。

第3四半期の減収については、メインフレームの低調な売上に加え、為替変動、事業売却、レッドハット買収に関連した会計調整の影響があります。

なお、2020年は一転し、今度はメインフレームとレッドハットの売上が大きく貢献すると予想されています。

IBM
(画像=Getty Images)

第3四半期決算の概要

【米国株動向】IBM決算:売上高がコンセンサス下回り株価下落
(画像=出典:IBM。GAAP(米国一般会計原則))

第3四半期決算は、レッドハット買収関連でやや込み入った状況となりました。

レッドハットの売上計上は3億7100万ドルに過ぎず、買収されていなかった場合の想定売上9億8700万ドルを大きく下回っています。

この違いの大半は、買収関連会計調整とIBM・レッドハット間の売上除外によるものです。

為替変動(ドル高)と事業売却も大きく影響しています。

これを除いた場合、IBMの全売上高は前年同期比0.6%減でした。クラウド事業の調整後売上は前年同期比14%増の50億ドルでした。

セグメントごとの業績

【米国株動向】IBM決算:売上高がコンセンサス下回り株価下落
(画像=出典:IBM)

セグメント別では、グローバルテクノロジーサービスは、予想より低い顧客の利用量で低迷しましたが、クラウド契約は60%増でした。

システムセグメントの14%減は、メインフレーム売上の20%減が響いています。

これは、新しい「z15メインフレーム」の出荷を第3四半期の最終週に開始したためです。

このため、第4四半期にはメインフレーム売上が大幅回復する見込みです。

負債削減および今後の見通し

IBMはレッドハット買収資金調達のため起債したので、負債削減が優先課題となっています。

このため、自社株買いを中断し、債務返済に充てています。

第3四半期中には負債を約70億ドル削減しています。

この結果、IBMの中核的な負債残高は430億ドルとなっています。

IBMは通期の利益およびフリーキャッシュフローのガイダンスを維持しています。

非GAAPベースの1株当たり利益は12.8ドル以上で、レッドハット買収関連の一部費用を考慮しています。

フリーキャッシュフローは120億ドル前後と予想しています。

レッドハット買収関連の会計調整が進めば、今後レッドハットの売上を大きく計上できます。

また第4四半期には、z15メインフレームの大幅な売上が見込めます。

2020年については、ドル高の逆風はあるものの、レッドハットとメインフレーム事業の貢献によりかなりの増収が期待できるとみられます。(提供: The Motley Fool Japan


元記事の筆者Timothy Greenは、IBM株を保有しています。モトリーフール社は、IBM株をショートしており、さらにIBM株に関するオプションを保有しています(2020年1月の200ドルのショート・プット、2020年1月の155ドルのショート・コール、2020年1月の200ドルのロング・コール)