投資目的で格安の不動産物件を探していると、「再建築不可」という注意書きを見つけることがあります。再建築不可とは文字通り、そこにある建物を取り壊して建物を新築することも、すでに更地になっている場合でも新たに建物を建てられない土地のことです。

いわゆる「訳あり物件」なのですが、この再建築不可物件に熱い視線を注いでいる不動産投資家は少なくありません。

再建築ができないのに、なぜ多くの不動産投資家が再建築不可物件に注目するのでしょうか。再建築不可物件に投資するメリットや、その一方で知っておくべきデメリットやリスク、再建築不可物件投資における主な成功パターンについて解説したいと思います。

再建築不可物件とは?

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(画像=beeboys/Shutterstock.com)

再建築不可物件とは、そこに建物を新築できない不動産物件のことです。再建築不可になっている理由は、接道義務という要件を満たしていないからです。

接道義務は建築基準法に規定されているもので、その土地が面している道路の幅や道路に接する長さなどが定められています。以下のいずれかに該当する土地は、再建築不可となります。

・建築基準法上の道路に2メートル以上接していない
・接している道路が建築基準法上の道路要件を満たしていない
・そもそも道路に接していない

「建築基準法上の道路」とは、原則として幅が4メートル以上ある公道を指します。

この要件を満たしていない土地は災害時などに避難路を確保しにくく、また消防車や救急車などが入れないため救助が困難であるという理由で、再建築不可となっているのです。

再建築不可物件投資のメリット

再建築不可物件に投資するメリットは、以下のとおりです。

・物件価格が総じて安い
・古い家を好む人には魅力的な物件がある
・周辺も再建築不可である可能性が高く、街並みや景観が保持される可能性が高い

物件価格が安いことに注目しがちですが、それ以外にも再建築不可であるがゆえのメリットもあるのです。

再建築不可物件投資のデメリット、リスク

再建築不可物件に投資するデメリットやリスクについても挙げておきましょう。

・再建築不可なので既存の建物が使用不能になっても建て替えられない
・更地にしても活用法が限られる
・災害など不可抗力で建物が損傷しても建て替えられない

特に、所有者の事情や意向に関係なく建物を失う可能性があることに留意しておくべきでしょう。

再建築不可物件投資で考えられる4つの成功パターン

再建築不可物件投資での成功パターンは、主に4つあります。

①安く仕入れてキャッシュフローを多めに確保する
②隣地を購入して接道義務を満たす
③隣地オーナーに有利な条件で売却する
④更地にして駐車場、資材置き場として活用する

①は再建築不可のまま賃貸経営をするという考え方です。既存の建物がまだ使えるのであれば、リノベーションによって再生してもいいですし、古い建物を好む人に入居してもらうことも考えられます。

②と③については、どちらも目的は同じです。隣地オーナーが土地を手放そうとしているのであれば、購入して接道義務を満たし、新築できるようにすることができます。隣地オーナーが接道義務を果たす目的でその土地を買いたいと言ってきた場合は、特別な価値を持つ土地だけに有利な価格で売却できる可能性があります。

④は建物を新築しない活用法ですが、再建築不可になっているだけあって接している道路が細い、あるいは接道幅が狭いといった問題がつきまとうため、車の出入りが問題なくできるかどうかを調査する必要があります。

再建築不可物件は価格的には有利だが、不動産投資に慣れた上級者向け

再建築不可であることは大きな制約なので、その分物件価格は安くなります。また、再建築不可なので建物が新しくないため、建物の築年数が古いと価格はさらに下がります。

しかし、再建築不可であっても建物がまだ十分使える場合や、将来再建築不可でなくなる可能性がある物件など、条件によってはお値打ちなものもあるため、再建築不可物件に注目している不動産投資家もいます。

再建築不可物件は、さまざまな状況や条件を鑑みて購入する必要があります。難しい分野と言えますが、魅力的な物件があればプロに相談しつつ、購入するかどうか熟考するとよいでしょう。 (提供:アセットONLINE


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