今回はオフショアファンドの特徴や仕組みについてご紹介していきます。

オフショアファンドの特徴や仕組みについては、今回が一括投資型について解説し、次回は積立型のレギュラーセービングについてお話していきます。

特に手数料やボーナス体系のところは少しわかりづらい仕組みとなっていますが、最後までご覧いただければ幸いです。

オフショアファンド
(画像=Getty Images)

オフショアファンド(オフショア生保商品)の特徴や仕組み

まずオフショアファンドの特徴や仕組み、さらに2種類のプラットフォームのそれぞれの特徴についてお伝えします。

特徴とポートフォリオ構築

オフショアファンドの特徴ですが、イメージとしてはラップ口座や積立型投信に近いプラットフォーム型の金融商品となります。

プラットフォーム内で実際に投資対象となるファンドを選んで投資をスタートするのですが、その対象となる商品は世界中の金融商品からオフショア生保会社がプラットフォーム内での運用を認めた商品リストから選定していきます。

ポートフォリオ構築については、投資家がIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)などと自身のリスク許容度や資産運用や個人年金の構築などといった投資目的を元に選定し、選んだファンド商品などにより運用する形を取ります。

この場合、IFAに完全にお任せの投資一任というよりは、IFAが上述のリスク許容度や投資目的などから個々の顧客に適切と考えられるものをピックアップし、顧客の同意を得てからプラットフォーム内で投資をスタートさせるというケースが一般的です。

尚、IFAとともに選ぶのではなく、オフショア生保会社のファンドマネージャーに一任してポートフォリオを構築するサービスも提供されています。

そのようなサービスを利用する場合、年率1%ほどの決して安くはない手数料がプラットフォームの手数料とは別に発生します。

元IFAが解説するオフショアファンド(オフショア生保商品)の世界と投資のメリット・デメリット〜その②
(画像=The Motley Fool)

一括投資型と積立投資型という2タイプのプラットフォーム

オフショアファンドは投資資金の投入タイミングによって、「一括投資型」と「積立投資型」に分けることができます。

尚、オフショアファンドの解説記事などで時よりオフショアファンドのことを「積立型ファンド」としているものがありますが、これは誤りです。

オフショアファンドは積立投資型だけでなく、一括投資型と合わせて2種類があります。

一括投資型

一括投資型は最低預入額によって「ベビーボンド」と呼ばれるものと「PPB(Professional Portfolio Bond、プロフェッショナル・ポートフォリオ・ボンド)」や「Lump Sum Investments(ランプ・サム・インベストメンツ)」と呼ばれる商品に分かれます(実際の名称は会社によって異なります)。

ちなみにLump Sumとは英語の「一括」という意味です。

それでは個々のプラットフォームについて、大手プロバイダーの一角を占めるRL360°のベビーボンドである「Oracle」とLump Sum Investments(ランプ・サム・インベストメンツ)である「PIMS」を例に挙げ、その詳細をお伝えしていきましょう。

尚、ご紹介する例はあくまでRL360°社の商品の条件となり、他社とは異なる場合があるので注意が必要です。

ベビーボンド(一括投資型)

一括投資型とは、投資資金を投資開始時点から一括で投入し、運用をスタートさせるプラットフォームです。

ベビーボンドは小口のプラットフォームのことで、会社にもよりますが日本円で100万円から400万円ほどの最低預入額からスタートとしている商品が大半です。

オフショア生保会社が投資対象として認めた商品の中から投資家がIFAなどとともに選定してポートフォリオを組みます。

選べる商品は世界中のマーケットにおける上場株やソブリンなどの政府系社債、社債系のファンド、投資信託、ETF、REIT、MMF、等があります。商品数は保険会社によって異なりますが、概ね150~300種類ほどで構成されています。

これら商品の運用会社については世界中の大手金融機関・大手ファンド運用機関のものが中心となります。

ブラックロックやフィデリティといったおなじみのグローバルでも最大手のETF運用会社やゴールドマンサックス、JPモルガン、HSBC銀行、モルガンスタンレーといったおなじみの大手金融機関のものなどです。

《ベビーボンド(例:RL360°のOracle)の取引ルール》

  • 手数料 ベビーボンドには毎月0.6%、年換算で1.2%のAdministration Charge(ファンド維持手数料)と投資金額に応じて最大で期間合計7.5%(年間1.5%相当)のEstablishment Charge(初期ユニット手数料)が発生します。

  • ボーナス 投資額に応じて、上の表にあるようなアロケーション・ボーナスが支給されます。

例えば、投資額が日本円で5,425,000円以上7,749,999円以下の場合のアロケーション・ボーナスは1%となります。

5,424,999円以下の投資額の場合のアロケーションレートは100%、つまり元本そのままで追加のボーナスは対象外ということになります。

さらに投資期間に応じて投資元本に対して0.5%分のロイヤリティ・ボーナスが満期後に支給されます。

PPB・Lump Sum Investments(一括投資型)

ベビーボンドに対し、最低預入額が高い大口の一括投資型のプラットフォームがPPBやLump SumInvestmentsです。

ベビーボンドで選定できる商品リスト上の投資対象に加えて、世界中の商品が組み込み可能です。

特にオルタナティブファンドの種類が豊富です。

マーケット非連動型商品(利回りが高いが、マーケットの影響を受けにくい商品)である証券化商品(ABS等)やプライベートエクイティファンド等、REIT、コモディティ(金、穀物、等)、デリバティブ商品(仕組債・仕組預金)、不動産、ヘッジファンドまでと、世界中のありとあらゆる商品を一つの口座で一元管理することができます。

また、ヘッジファンドについては一般的に一口当たりの最低預入額が日本円で1,000万円以上というのが当たり前となっており、個人投資家には元来、非常に敷居の高いものです。

しかし、オフショアファンドのプラットフォーム内で選べるヘッジファンドはより低い最低投資元本で購入することができます。

ポートフォリオボンドの枠内であれば、投資しやすい金額で、なおかつ大手金融機関の購買力を生かした低い手数料での購入・維持が可能なのも特長の一つとなっています。

このヘッジファンドについては最大手のマン社を始め、何社かのヘッジファンドを選んでプラットフォーム内で運用することが可能です。

しかも、発注についてはIFAなどを通じてオフショア生保会社やプロバイダーに対しておこなえば、指示通りの内容にてアカウント内で運用を始めてくれ、他のファンド商品と一元管理することができます。

また、条件に従って中途解約や買い増しなどのオーダーも自由です。

《PPB・Lump Sum Investments(例:RL360°のPIMS)の取引ルール》

  • 手数料 3ヶ月に一度日本円で15,500円(年間62,000円)のServicing Charge(サービス管理費)が投資期間全体にわたって発生する手数料です。

これはRL360°PIMSの最低預入額7,750,000円に対して、年0.8%相当のサービス管理費となります。

その他にポートフォリオのスイッチングの際にファンドを売買するたびに「Dealing Charge(ディール費用)」として3,100円、「Custodian Charge(維持管理費)」として6,200円が発生します。

  • ボーナス PPBやLump Sum Investmentsの場合、ボーナスは特にありません。他社もほぼ同様です。

ベビーボンド(一括投資型)とPPB・Lump Sum Investments(一括投資型)の取引ルール

ベビーボンド(一括投資型)とPPB・Lump Sum Investments(一括投資型)、さらに積立型に共通する取引や契約上のルールは以下の通りです。

  • 契約者 個人も法人も契約可能です。

個人の場合、18歳から65歳までとなっており、最大2人までの共同名義にすることが可能です。

つまり、海外の銀行でよく見られる夫婦共同名義が可能なため、いずれかの方が先になくなっても、残された配偶者は相続手続きなどの面倒がなく、そのまま運用を継続できることになります(日本国内居住者の方は当然相続手続きが必要になります)。

  • 選択可能な基準通貨 選択可能な基準通貨とは、オフショアファンドのプラットフォーム内での基準となる通貨のことです。

RL360°社の場合は以下の7通貨が基準通貨として選択可能となっています。

一度選択した基準通貨は満期まで適用され、プラン途中で変更することはできません。

元IFAが解説するオフショアファンド(オフショア生保商品)の世界と投資のメリット・デメリット〜その②
(画像=The Motley Fool)

例えば、米ドルをプラットフォーム内での基準通貨として選択したとします。

この場合、日本円を開設したプラットフォームのアカウントへ送金すると自動的に米ドルに換算されます。

その資金を米ドルベースのファンドとユーロベースのファンドの2種類に投資した場合、最初の米ドルベースのファンドでは為替リスクゼロとなります。

しかし、ユーロベースのファンドについては、基準通貨となる米ドルからユーロに換算され、ヘッジ商品でもない限りは為替リスクが発生することになります。(提供: The Motley Fool Japan


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