モトリーフール米国本社、2019年8月4日投稿記事より

エクソンモービル(NYSE:XOM、以下「エクソン」)およびBP(NYSE:BP)は、世界最大の石油メジャーの2つです。

エクソンの配当利回りは約5.2%と高いですが、BPの配当利回りはさらに高く約6.5%です(11月1日時点)。

以下で、エクソンとBPの現状を見てみます。なお、特に明記のない限り、数値は執筆時点のものです。

石油株
(画像=Getty Images)

両社の経緯

BP(以前はブリティッシュ・ペトロリアムとして知られていました)は、過去に様々な事故を経験しています。

最大のものは2010年のメキシコ湾原油流出事故で、石油産業全体にも大きな影響を与えました。

当時、被害回復のための資金を捻出するため、配当を削減し、リストラを進めました。

そしてその後、残った石油および天然ガス事業に集中し、経営陣は事業を好転させました。

BPは、2015年から2018年の間に19の主要プロジェクトを成功させました。

今後については、2019年から2021年の間にさらに15のプロジェクトが開始される予定で、年間130億~140億ドルの投資が必要となります。

なお多くのプロジェクトは、すでに原油生産を開始しています。

これらに加え、世界最大の鉱業会社BHPからの米石油資産の買収は、BPの成長に寄与するでしょう。

一方、エクソンの原油生産量は2015年から2018年の間に約6%減少しました。

ただし、同社は、原油生産量を成長軌道に戻すために、2025年までに年間最大300億ドルの投資を行う予定です。

財務指標の比較

配当株投資家が注意すべきことは、バランスシートの強靱性です。

保守的な財務スタンスのエクソンのDEレシオ(負債資本倍率)は0.12と低く、一方BPは0.44と高水準です。

エクソンは原油価格の如何に関わらず、成長プロジェクトへの投資を継続できます。

2014年半ばに始まった深刻な石油不況時には、エクソンは成長投資のために負債を増やしましたが、DEレシオは懸念する水準には至りませんでした。

一方、BPを含む同業他社は、投資継続のために負債を大幅に増やし、DEレシオが悪化しました。

そしてエクソンは、石油不況時を通じて増配を継続しました。

この結果、現在に至るまで37年連続で増配を行っており、主要な競合他社が対抗できない実績です。

なお、BPの配当は、2014年第3四半期から2018年の第1四半期にかけて横ばいでした。

石油大手銘柄比較:エクソンモービルとBP
(画像=出典:YCHARTS。2019年7月29日時点)

PBR(株価純資産倍率)に目を転じると、BPは2015年以来上昇傾向にあり、一方エクソンは低下し続けています。

したがって、この指標に基づけば、エクソンの方が割安とみられます。

結論

配当収入を単純に最大化しようとするなら、BPに注目すべきでしょう。

しかし、リスク・リターン特性を考慮する場合は、エクソンに注目すべきでしょう。

エクソンの配当利回りは、BPより低いものの、37年の継続増配と強固なバランスシートによって支えられています。(提供: The Motley Fool Japan


免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。元記事の筆者Reuben Gregg Brewerは、エクソンモービル株を保有しています。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有していません。