オフショアファンドのデメリットについてお伝えしていきます。

オフショアファンドに興味のある方は特に手数料の高さについてはよくご検討いただきたいところです。

ファンド
(画像=Getty Images)

オフショアファンドのデメリット

オフショアファンドのデメリットや注意点もあります。

実際の投資を検討している方は十分に注意してください。

手数料の高さ

オフショアファンドの商品は一括投資型も積立型もその手数料が総じて高く、運用パフォーマンスが手数料を大きく上回る必要があります。

海外の商品の中には年利回りが10%を超えるものも少なくありませんが、それなりにリスクを背負う必要性も出てきます。

手数料についてはオフショア生保会社により多少の違いはあるものの、「Establshement Fees」などの初期設定費用の他、管理費用やリバランス時などに発生する商品発注手数料など様々な手数料があります。

それらを合わせると、年間の総手数料は2~3%前後はかかるものがほとんどです。

つまり、最終的にそのような手数料以上の運用益を得られなければ、手数料負けするデメリットがあります。

日本国内では購入できない点

最大のデメリットといえば、日本国内からは購入できない点が挙げられるでしょう。

オフショア投資ファンドを提供しているオフショア生保会社は日本の金融庁の登録を受けておらず、日本国内で販売できないからです。

実はかつて日本国内にはフレンズプロデントやRL360といった代表的なオフショア生保会社が何社か展開していましたが、いずれも日本市場から撤退していきました。

日本ではオフショア生保の商品は変額保険商品に近く、日本の保険業法に抵触することや一般投資家が被る元本毀損リスクの高さなどから金融庁が締め上げていったという背景があります。

オフショア生保商品にはイギリスなどではアカウントの名義人に万が一のことがあった場合の保険が付く商品と、日本のような国向けにそのような保険が付かない商品の2種類を用意しています。

言葉の問題

オフショアファンドは基本的にすべて海外の商品であるため、商品の目論見書も概要書もすべて英語になります。

また、オフショア生保会社やプロバイダーとの間に立ってサポートしてくれるIFAが日本人以外の場合、言葉の壁は避けられません。

英語がわからないとなると商品のリスク説明やスキームに対する理解が不十分となり、満足できる投資環境にはならないでしょう。

為替リスク

海外の商品ですので、当然に為替リスクが発生します。

これは何もオフショアファンドに限らず、為替ヘッジをかけていない海外の金融商品であれば一様に発生するリスクです。

オフショアファンドのアカウントを開設した後で送金する時とファンドを解約ないし一部解約して送金してもらう時の2回について為替差損リスクを考慮する必要があります。

為替リスクについては、長期投資ということを前提にすればある程度まで緩和することが可能です。

ファンドのパフォーマンスと運用期間、為替水準を見ながら、納得のできるところで解約して円転することができるからです。

為替も10年単位の長期で見れば、大きな上値と下値を行き来するレンジ相場ということが言えます。

従って10年以上の長期投資であれば、仮に投資開始時よりも円高であっても、それまでの運用パフォーマンスから十分に為替損をカバーできるほどの運用益が上がっていればいいはずです。

10年という長期なら十分にそのチャンスが訪れている可能性のほうが高いのではないでしょうか。

ポートフォリオ内のファンド商品固有のリスク

オフショア生保会社の顧客は登録しているタックスヘイブンの金融当局の規制に従って投資家保護制度により守られています。

その制度のおかげにより、オフショア生保会社が破綻した場合には保有資産の時価に対してその90%が支払われる仕組みとなっています。

しかし、ポートフォリオ内の各ファンドの元本毀損リスクやファンド運用会社の破綻リスクまではカバーしてくれません。

ブラックロックやフィデリティといった大手運用会社の破綻リスクは非常に低いですが、中小の運用会社のオルタナティブファンドの中には運用停止やポンジースキーム(詐欺ファンド)もあります。

オフショア生保会社やプロバイダーも商品リスト選定をする際に最低限のスクリーニングをかけてはいますが、安全性について100%保証してくれるものではありません。

最悪の場合、ファンド元本や配当の支払い停止や長期ペンディングによる塩漬けで払い出せないといった事態も起きています。

信頼できるIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)を見つける難しさ

IFAと称する人は日本国内外にたくさんいます。

しかし、日本国内のIFAは保険会社や銀行などのいわば「紐付き」のアドバイザーが多く、正真正銘の独立性が担保されているケースは少数です。

それでは海外なら大丈夫なのかというとそれが問題です。

海外のIFAはバックグラウンドも様々で、かなりの割合で金融業界経験者でない可能性が高いのです。

リスク説明もできなかったり、あえてしようとしないといった金融リテラシーとは無縁のIFAが多数存在するのも事実です。

これは日本人のIFAだけでなく、IFAの本場ともいえるヨーロッパでもそうです。

まるで野菜やアパレル商品を売るように高額な金融商品を売りつけ、コミッション稼ぎしか興味がないというIFAも残念ながら存在します。

運用開始後のリバランスの相談や出口戦略をしっかりと考えたポートフォリオ構築をともに考えてくれるIFAに当たればいいのですが、現実は中々難しいようです。

やはり実際に始めている人の紹介でいいパフォーマンスを出すのをサポートしてくれるIFAに連絡を取るのが理想的といえるでしょう。

税務上の問題点

オフショアファンドの税務上のメリットが100%活用できるのは、日本の非居住者に限定されます。

日本の居住者の場合、オフショアファンドからのリターンは雑所得とされ、税率も累進課税ですので年収に応じてそれなりたくさん発生してします。

また、いわゆる武富士問題が発生してからは日本の税務当局も「キャピタルフライト(資産逃避)」には厳しい姿勢で臨んできています。

「出国税」(国外転出時課税)や「海外財産調書制度」も既に実施されるようになっていますし、海外での資産運用には一層の厳しい目が光っているのが実情です。

日本国内の金融機関からオフショア生保会社の指定口座に海外送金すると送金情報は税務署に開示されます。

つまりその時点で税務署と紐づけされていることになります。(提供: The Motley Fool Japan


免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。