従業員,独立,のれん分け
(画像=Zadorozhnyi Viktor/Shutterstock.com)

③主な業種ののれん分け事例と金融機関の支援ポイント

事例 ❶居酒屋
独立元との契約で制限される範囲を確認し商品開発等を支援

ここからは、よくのれん分けが行われる3つの業種を挙げて支援事例を見ていきたい。まず「居酒屋」である。

居酒屋における従業員の独立・のれん分けでは、独立する店長が店舗運営に専念しやすくするため、また独立元企業の店名、商品に対する顧客の期待、会社の信用といったのれんを守るために、両者で様々な契約(取決め)を交わす(図表5)。

近代セールス
(画像=近代セールス)

具体的なのれん分けの方法としては、独立する従業員が一括で店舗を購入する方法や、独立元企業が店舗の運営業務を委託する形での独立など、複数の選択肢がある。

独立する従業員に店舗を一括で購入する資金力がない場合は、独立元企業から店舗を借り受け、業務委託により店舗運営を行うことで独立するケースも多い。以下で紹介するA氏の事例もそのような状況だった。この場合、買取りと比べて初期費用が少ない点はメリットであるが、独立元企業へ店舗使用料を支払うことになるため毎月の利益が少なくなる。

つまり、店舗の買取資金を早期に準備してもらう必要があり、そのためには収益性の高い店舗に成長してもらう必要がある。

契約に認められた範囲で新商品開発をサポート