つみたてNISAやiDeCoが普及し、投資信託に触れる機会は増えている。しかし、預貯金と違って元本保証がなくリスクもあるため、不安に感じる人は多いかもしれない。投資初めてという人にとってはなおさらだろう。

だが、投資信託に関する知識は一度インプットしておけば、今後さらに資産運用をステップアップしていくための心強い味方になるに違いない。投資初心者が知っておきたい「5つの知識」を解説する。また、投資の基本として、リスクとリターンの関係も理解しておきたい。これらが分かれば、投資信託の初めの一歩を踏み出せるはずだ。

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(画像=gorillaimages/Shutterstock.com,ZUU online)

知識1.投資信託の仕組みとメリット

投資信託とは、投資家から小口のお金を集め大きな資金にして、運用の専門家が株式や債券などに投資し、運用の成果が投資額に応じて投資家に分配される仕組みを持つ金融商品である。

一番のメリットは少額の資金から投資ができるという点にある。株式や債券を購入するには数万円から数十万円、時には100万円単位の資金が必要となる。しかし、投資信託に必要な資金は、金融機関や商品にもよるが、数千円程度で済むケースも多い。そのため、投資が初めてであっても始めやすい。

投資信託には、その名前に「信託」と含まれているとおり、専門家に運用を任せられることも投資初心者には魅力的だ。もし個人が株式や債券について投資をする場合、個々の商品について詳しく調べる手間がかかるが、投資信託を購入すれば、運用の専門家が投資家に代わって運用してくれる。

さらに投資信託で集められたお金は、大きな資金となり、さまざまな金融商品に分散して投資される。投資運用に関する高度な専門知識を身に付けなくても、投資信託を通してさまざまな金融商品を運用することができるのである。

知識2.投資信託の特徴は「6,000本以上」という種類の豊富さ

投資信託の特徴の一つに、非常に種類が豊富である点が挙げられる。

その数、国内だけでも6,000本以上。株式を主な運用先とするものもあれば、国債や不動産などを投資先とするもの、株式と不動産などを組み合わせて運用するものもある。また、海外の資産と国内の資産を組み合わせ運用されていることもある。

運用方法も様々だ。例えば、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)といった指数(インデックス)に連動した運用を目指すものがある。このような運用なら、市場の平均的な投資成果に対し、大きく勝つことも、負けることもない。こうした運用の投資信託は「インデックスファンド」と呼ばれる。

インデックスファンド対して、市場平均を上回る運用成果を目指して積極的に運用する「アクティブファンド」という投資信託もある。アクティブファンドでは、より良い運用成績を目指して運用会社のファンドマネージャーが積極的な運用を行なっている。

これだけの本数と種類があれば、投資信託の運用だけで「海外資産に投資をしたい」「不動産に投資をしたい」などさまざまなニーズを満たすことができる。その反面、たくさんある中から自分に合う商品を見つけるのが難しいというデメリットにもつながっている。

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知識3. 投資信託は多くの金融機関で購入できる

投資信託はどこにいけば、購入できるだろうか。

資産運用といえば、証券会社を最初に思いつくかもしれない。確かに、投資信託の販売のほとんどをずっと証券会社が担ってきた。しかし、規制緩和が進み、現在では証券会社以外の多くの金融機関で投資信託を購入することができる。身近な金融機関である銀行も投資信託を積極的に販売するようになってきた。今では、投資信託の多くが銀行で販売されている。

銀行、証券会社以外の金融機関として、一部の保険会社も投資信託を扱っているケースがある。また、投資信託の運用会社が投資家に向けて直接投資信託を販売する場合もある。

このように、投資信託は非常に多くの金融機関で販売されて金融商品となっている。

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知識4.投資信託は「手数料」に要注意

投資信託を購入したり、保有したりする際にはコスト(手数料)がかかる。当然のことながら、手数料はできるだけ低いほうが好ましく、投資信託選びでは手数料を比較することは大切だ。

手数料にもさまざまな種類が存在するが、特に押さえておきたいのが、「購入時手数料」と「信託報酬」である。

「購入時手数料」とは、投資信託を購入するときに販売会社となる金融機関(銀行や証券会社)に支払う手数料のことだ。金融機関によっては「販売手数料」などとも呼ばれる。

購入時手数料(販売手数料)は金融機関によって異なるため、投資信託を購入する場合は比較してできるだけ低いほうを選んだほうが賢明だ。近年は、オンライン取引を中心に購入時手数料がゼロ(ノーロード)の投資信託も増えつつある。

「信託報酬」は、投資信託を保有している間、継続的にかかってくる手数料のことだ。信託報酬は、投資家が直接支払う手数料ではないが、営業日ごとに日割り計算されて信託財産から差し引かれていく。

信託報酬については、低ければ必ずしもいいとは言い切れない。例えば、一般的にアクティブファンドの信託報酬はインデックスファンドよりも高くなる。だが、アクティブファンドは、インデックスファンドを上回る運用成果を目指して、調査分析にコストをかけて積極的な運用をしている。それなりのコストがかかるのは当然といえるだろう。

投資信託によって運用方針は大きく違ってきて、信託報酬が高くとも、投資家にとって好ましい運用がなされているかもしれない。そのため、単純に信託報酬の高低を判断することはできない。しかし、投資信託を保有している間、信託報酬は継続的にかかるため、長期間保有すればするほど、それだけ運用成果に影響しやすいということは覚えておきたい。

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知識5.「交付目論見書」で詳細をしっかり確認

各投資信託の手数料や運用方針など、詳細は「交付目論見書」で知ることができる。この書類は投資信託を購入する前に必ず投資家に渡されるものだ。

交付目論見書を見れば、その投資信託の手数料やリスクについて知ることができる。また、何を目的として、何にどのような投資するのかも説明されている。

投資信託を初めて購入する際は、まずは交付目論見書で自分の投資目的に合った投資信託であるかを確認しよう。

「リスクがある」とはどういう意味か

最後に、これから投資は初めてという人向けにリスクとリターンの関係について触れておきたい。

投資信託には「リスク」があると説明されると、「危険で損しそう」という印象を受けるかもしれない。確かに、世間一般には「リスク」という言葉は「危険なこと」という意味で使われている。しかし、資産運用の世界で言われる「リスク」とは、「リターン(収益)の変動(振れ幅)の大きさ」を意味する。

一般に、株式のように価格の変動が激しい金融商品の場合、「リスクが高い」と表現される。例えば、株式投資はリスクが高い分、高いリターンが期待される。一方、預貯金のように一定期間経過後にほぼ確実に予定した利息が受け取れるような金融商品は「リスクが低い」と表現される。

「リスクが低く(なく)、リターン(収益)が高い」というような、聞こえの良い金融商品は存在しないと思っておいたほうがよい。投資におけるリスクとリターンは表裏一体の関係にあり、高いリターンを得ようと思えば、高いリスクが伴う。一方、リスクを抑えようと思えば、リターンも低くなっていく。

投資信託にはリスクが低いものから高いものまでさまざまなものがある。リターンとリスクのバランスを考えて自分に合った投資信託を選ぶことが肝要となる。

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