共同担保は普段あまり聞かない言葉ですが、どのような意味があるのでしょうか。共同担保を利用すると、ノンバンクからの融資額を増やせるというのは本当なのか、また融資を受ける際の注意点とは?

目次

  1. 共同担保とは何か
  2. 「共同担保目録」はトラブル回避のために重要
  3. 共同担保を利用するとノンバンクからの融資を増やせる?
  4. 担保価値と融資額のバランスを考慮した検討が必要

共同担保とは何か

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(画像=smolaw/Shutterstock.com)

共同担保とは、債権の担保として複数の土地・建物に抵当権を設定することです。一般的には、土地と建物に共同担保を設定します。1つの不動産では担保価値が足りず、希望する金額の融資を受けられない場合、別の所有不動産に共同担保を設定すると、融資額が増えたり、融資を受けやすくなったりします。

「共同担保目録」はトラブル回避のために重要

担保は、差し押さえになった場合にトラブルにならないように、書面化しておく必要があります。共同担保をまとめて文書にしたものが「共同担保目録」で、債権者と債務者の間で共有されます。

共同担保目録は当事者が作成するものではなく、法務局や地方法務局の長に指定された登記官が担当します。登記事項証明書をもとに、抵当権の登記欄に共同担保目録番号や担保に供する不動産の住所や注意事項が記載されます。共同担保目録には複数の担保物件が一覧で記載されるので、一目で内容を把握できます。

【財産目録 例】

オーナーズ倶楽部
(画像=オーナーズ倶楽部)

共同担保を利用するとノンバンクからの融資を増やせる?

共同担保を利用することで、ノンバンクからの融資を増やせるというのは本当なのでしょうか。まず、ノンバンクの特徴を確認しておきましょう。

・銀行や信用組合、政府系金融機関よりも金利が高い
・建物の構造や築年数による返済期間の制限がない
・融資額が担保評価によって変化し、共同担保の評価によっては購入金額以上の融資も可能

ノンバンクは、他の金融機関よりも金利が高いが融資条件は柔軟であり、担保評価を重視していることがわかります。

そこで生きてくるのが共同担保です。購入物件の担保価値では足りない場合でも、共同担保を差し入れれば、購入金額以上を借り入れできる可能性があるのです。

とはいえ、ネックになるのは金利の高さです。代表的な金融機関の不動産担保ローンの標準変動金利を比較してみると、東京スター銀行が2.35%、政府系金融機関の中央労働金庫が2.475%であるのに対し、ノンバンクのセゾンファンデックスは3.65%と、1%以上高く設定されています(金利は2019年8月現在。一例であり、商品によって金利は異なります)。

ノンバンクが実際にどれくらい共同担保を重視しているかを、セゾンファンデックスの例で見てみましょう。同社の公式サイトでは、担保について以下のようなポイントをアピールしています。

・複数の物件を所有し、借り入れている人でも利用できる
・担保は購入物件でなくても設定できる
・投資用不動産や、親族が所有する不動産にも担保を設定できる

まさに共同担保を想定した条件ですが、このことからもノンバンクなら共同担保を利用して借り入れを増やすことができると考えていいでしょう。

担保価値と融資額のバランスを考慮した検討が必要

最後に、ノンバンクから融資を受ける際の注意点について確認します。

1%以上の金利差は単年ではそれほどではなくても、30年などの長期になれば支払総額の差はかなり大きくなります。いくら融資条件が柔軟だからといって、無理に高金利で借りるのは賢明ではありません。

まず、融資計画をしっかり立てることが重要です。単独担保で事足りるような融資額であれば金利の低い銀行や政府系金融機関から借り入れ、単独では銀行の審査が通らないような融資額を希望する場合は共同担保でノンバンクから借り入れるといった、フレキシブルな対応が必要です。

銀行融資は理想ですが、複数の所有不動産を利用して融資が受けられれば不動産取引の活性化につながることを考えると、ノンバンクの果たす役割は大きいと言えるでしょう。(提供:オーナーズ倶楽部

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