緊急事態の発生に備えて企業があらかじめ作成しておく「BCP(事業継続計画)」。大規模な自然災害が相次ぐ中、金融機関の担当者としても、取引先企業に作成を促していくことが求められている。本特別企画ではBCPの基本やアドバイスをQ&Aで見たうえで、実効性ある計画を作ってもらうための留意点を紹介する。

Q&Aでポイントを理解/BCPの記載内容と作成アドバイスのキホン

Q1.そもそもBCPとは何?いまBCPがなぜ注目されているの?

BCPの重要性と取引先への作成アドバイス
(画像=PIXTA)

A.
BCPとは、英語の「Business Continuity Plan」の頭文字で、日本語では「事業継続計画」と呼ばれる。企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に直面した場合において、事業および企業資産の損害を最小限に抑え、中核事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための手順、方法などを取り決めておく計画のことである。

BCPのフェーズは大きく①事前、②初動、③復旧、④日常の4つに分けられる。

このうち①事前フェーズが特に重要で、BCPへの取組方針、および何を中核事業とすべきか、社員・家族の安全を確保しながら災害後、中核事業を継続していくためにどんな事前対策が必要か――などを決めて、マニュアルとしてまとめておくことが必要だ。

②初動フェーズは、災害などの緊急時に初動の5~30分間に対応すべき内容を決めておき、社員全員で理解し、行動できるようにしておく。危険な場所から離れ、混乱せず最優先で身の安全を確保し、社員の避難経路や安否の確認などを行う。

③復旧フェーズは、中核事業を再開する期間をできる限り短くするための取組みが中心になる。

④日常フェーズではBCPの定着や見直しを図るため、避難訓練など社員教育の実施を定期的に行うことになる。

BCPを作ることが顧客の信用にもつながる