民法改正,相続対策,アドバイス
(画像=aboikis/Shutterstock.com)

相続する自宅の権利を利用権である「配偶者居住権」と「所有権」に分ける制度は、2020年4月1日から施行される。ここでは、新制度創設の狙いを解説したうえで、Q&A形式で利用時の注意点を見ていく。

配偶者居住権は、どのような問題点を解消するために作られた制度なのか、次のケースをもとに見ていきましょう。

山田太郎さんと花子さんには子どもが2人います。太郎さんが亡くなったことで、相続人は花子さんと子ども2人(長女・次女)、太郎さんの遺産は自宅土地建物(時価4000万円相当)と預貯金2000万円です。長女と次女はすでに結婚して自宅を出ています。

その後、花子さん、長女、次女が遺産分割について話合いをしたところ、長年、花子さんと折り合いの悪かった長女から、「自宅を売却したうえで、売却代金4000万円と預貯金2000万円の4分の1(1500万円)を現金で欲しい」との発言がなされました。

花子さんとしては、長年住み慣れた自宅を離れたくないため、「自宅を売却せずこのままここに住み続けたい」と答えたところ、長女は次のように言いだしました。