民法改正,相続対策,アドバイス
(画像=Screeny/Shutterstock.com)

Q6.配偶者居住権は譲渡不可であり資金化できないので、将来老人ホームに入所する資金に困りそうです……。資金を工面する方法はありませんか?

A 配偶者が配偶者居住権を取得するにあたり、遺言にその存続期間が設定されていない場合や、遺産分割協議にて存続期間を定めない場合には、その期間は配偶者の終身の間となります(民1030)。そのため、終身の間、もしくは比較的長期の存続期間が設定された配偶者居住権を取得した場合でも、配偶者居住権は第三者に譲渡することができません(民1032②)。将来的に老人ホーム等に入所する際、配偶者居住権を譲渡によって換価できず、入所資金を工面できない事態も想定できます。

そのような場合には、配偶者が配偶者居住権を放棄することを条件として、それによって利益を受ける居住建物の所有者から金銭の支払いを受けることが考えられます。居住建物の所有者としては、配偶者居住権が放棄されることで、負担のない所有権全体を確保できます。配偶者と居住建物の所有者との間でこのような合意が成立すれば、配偶者は配偶者居住権を事実上換価することが可能となります。

年数経過に伴い評価額は下がる