民法改正,相続対策,アドバイス
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Q1.遺留分を請求されたものの遺産が不動産や自社株しかない場合、遺留分権利者へ支払う金銭はどうやって工面すればいいのでしょうか?

A 遺産として受け取ったものは不動産しかなく、他方で、遺留分権利者には金銭でしか支払いができないとなると、どうやって支払いをすればよいのかが確かに問題になります。

この場合、現実的には、家を売って売却代金を案分することになると思います(本当にそこまでするのか……という問題はありますが)。

しかし、共有という選択肢がまったく選べなくなったというわけでもありません。

もともと、相続法改正以前において、遺留分を請求された側というのは、遺留分相当額をお金で支払ってもよいし、不動産等の現物でその請求に応じてもよいし、どちらでも選択することができました。

その選択権が、今回の相続法改正によって、遺留分を請求する側も遺留分を請求される側も現金(金銭)でなくてはならないという、ある意味、窮屈なものにされてしまいましたが、請求する側とされる側の当事者双方が納得して(諦めて)、現物の引渡しで合意するのであれば、そのことが法律により妨げられるわけではありません。

ですので、改正前のように、「現金が375万円もないから、それに相応する不動産の持ち分(3000万円のうち375万円相当部分)を渡します」と長女が言い、次女が納得するのであれば、それもできるのです。

共有物分割請求に発展する可能性も