執筆者:株式会社ZUU
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社会人が高所得と聞いてまず思い浮かべる数字といえば、年収1,000万円ではないでしょうか!? できれば20代のうちに到達したい、と考える人も多いはず。

若くして年収1,000万円を達成した企業人にインタビューするこの特集、今回は企業の人事部に対して採用支援を行っている、29歳男性・採用コンサルタントのAさんにお話を伺いました。

副業しつつ年収1,000万円を達成!

20代,自己投資
(画像=UpU)

── まずは簡単な経歴を教えてください!

Aさん: 大学ではHRM(ヒューマン・リソース・マネジメント)※、つまり人の育て方や組織の作り方について学んでいました。

大学卒業後、新卒でデザイン会社に入社し、その後Amazonに転職しました。Amazonでは教育チームに2年くらい勤務していたのですが、人を育てることの難しさを感じましたね。まずは企業にとって戦力となる人を採ることが大事では?と思い、人事の中でも特に採用という分野をやりたいと考えるようになったんです。

その後、縁がありMicrosoftで採用分野のキャリアをスタートし、28歳で日系ベンチャーの採用担当を経て、現在の職場で同じく採用担当者として働きつつ、副業で他2社に対して採用のコンサルティングを行っています。

※Human Resource Managementの略。人的資源管理、人材マネジメントと訳され、人材を経営資源として捉え、有効活用するための仕組みを体系的に構築・運用することを意味している。

── 今の職場というのは……

Aさん: 某外資系コンサルティングファームです。

── フルタイムの本業のほかに、副業もしているとおっしゃっていましたが

Aさん: 副業でも人事の採用担当者です。28歳から始め、現在2社に対して採用支援を行っています。日系ベンチャーで一緒に働いていた先輩から、「友人が起業して採用支援サービスを始めたからやってみたら?」と声をかけてもらったのがきっかけです。

── 副業を始めたのは、知り合いの紹介だったんですね

Aさん: そうですね。縁があって、その知り合いの企業から、採用に困っている企業を2社紹介してもらい、それらの企業の採用支援を行っています。

人事のSES(システム・エンジニアリング・サービス)※1のような感じで、RPO(リクルートメント・プロセス・アウトソーシング)※2というのが流行っています。採用のアウトソーシングですね。コンサルティングを行なっている2社は、知り合いの企業からRPOのような形で入っています。

※1 SES/エスイーエス
System Engineering Serviceの略。ソフトウェアやシステムの開発・運用・保守などで行われる委託契約の一種で、特定の業務へ技術者の提供を行う契約のことをいう。提供元企業の従業員(正社員・契約社員)がクライアントのオフィスに常駐し技術的なサービスを提供する。

※2 RPO/アールピーオー
Recruitment Process Outsourcingの略。企業から採用業務を委託され、求める人材の採用を行うこと。企業は採用に関わる業務負担を軽減し、時間を短縮することができ、組織開発や人事戦略策定などに力を入れることができる。

── 採用担当者がそこまで求められているなんて知りませんでした……

Aさん: 今はどの業界も人手不足のため、採用を積極的に行っている企業が多いです。ただ、採用活動をしたくても採用担当者がいなければ採用活動ができないので、採用担当者を確保したい企業ニーズは高く、そういった企業にお声がけいただいていますね。

── 教育より採用が向いていると思った理由は?

Aさん: 向いているとかは特になかったです。ただ、実際にやっている中で、人をどのように口説いてどうやってこちらを向いてもらうかを考えたり、候補者の人生設計を一緒に考えたりすることが僕の性に合っているなと感じてはいます。

採用・教育が人事の仕事なんです。採用を深めたくて、他はあまり興味がなかったですね。手を動かす仕事が多く、働けば働くほど結果が出る仕事だと思っています。

年収1,000万円のライフスタイルを直撃!

── 元々、年収1,000万円は目標にしていましたか?

Aさん: 実は1,000万円を目標にしていたわけではないんです。目標が大事だとは思っていたけど、結果としてついてきた、という感じですね。

── 仕事を追求していく過程で達成した数字なんですね。年収1,000万円になったことで、何か変化はありましたか?

Aさん: 年収が増えて変わった点はいくつかあるのですが、まず家計簿のつけ方が“ざっくり”になりました(笑)。

── 年収1,000万円の家計簿のつけ方、気になります!

Aさん: 昔は1円単位で計算して、クレジットカードもどれがお得かを比較して……というのが習慣でしたが、今は経費の支出や月末だけきちんと家計簿をつけるようになりました。細かいお金に執着がなくなったんですよね。

── お金に執着しなくなったのは、経済的に余裕が出てきたからでしょうか?

Aさん: 余裕が出てきたのは確実にありますね。ただ、余裕が出てきたからといっても、お金の用途が「浪費・消費・投資」のどれに当てはまっているのかはシビアに見ています。

もともと浪費するタイプではないんですが、いかに浪費・消費を最小限にして自己投資をしていくかは常に考えています。

例えば食事会に誘われたとき。それが浪費なのか消費なのか投資なのか、今後の利益につながるのかなどを正直なところ考えちゃうんです。もちろん、高め合える友達とは投資という位置付けで積極的に会いますけどね。

── 食事会一つとっても、それを消費か投資かを判断して、実りのなさそうな会には出席しない、と(笑)

Aさん: 結婚式に呼ばれたときも、スピーチの依頼がある場合を除いて断るようにしています。式に出るよりも、その後にでも本人と一対一で会う方が価値はあると思うんです。

こういう、お金だけではなく、時間やマインドの使い方については昔から考えていましたが、お金を得るようになってからは、より注意を払うようになりました。

── 2,000万円の新築マンションを2つ購入したそうですが、これは必要な投資だったということですか?

Aさん: そうですね、必要な投資ですね。税金対策としての投資でもありましたが、何よりも不動産を買って運用してみるというその体験自体に対する投資です。

成功するかどうかは分かりませんが、どちらにせよプラスの経験値を得られるので、物件選び・担当者選びは大変ですが良い自己投資だと思っています。

── 20代で不動産投資はハードルが高いように思いますが、何歳のときに購入されたんですか?

Aさん: 1つめは28歳(2019年2月)、2つめも28歳でその1ヵ月後です!ほぼ連続で購入しました。

── マンションを連続購入ですか!大きな買い物ですが、決め手は何だったんでしょうか?

Aさん: 1つめに関しては、4時間ほど担当者と話をして、最終的に信頼できたので買いました。2つめは、もう担当者と信頼関係ができていましたので、5分くらい概要を聞いて、即購入しました(笑)

税金対策を考えていた時期に、以前から声をかけられていた担当者から電話があったんです。物件のよさと、最終的には担当者の人柄が決め手でした。

── 5分でマンションを買ってみたいです……普段のお金の使い方はどうですか?

Aさん: 自宅には食洗器や掃除ロボットなどがあるのですが、消費として欲しいからではなく、できるだけ自分の時間を確保したいことから、時間に投資するために購入しました。また眠る時間を意識していて、しっかりと睡眠をとりたいので、マットレスもきちんとしたものを選んでいます。

── お金だけでなく、時間の使い方も意識しているんですね。

Aさん: 7~8時間寝て、朝日を浴びる、朝食をとる。DIYや筋トレ、本にコーヒーなど趣味の時間も大切にしています。健康も意識していて、タバコはまったく吸いません。付き合いでお酒を1~2杯飲むことはありますが、体をベストな状態に戻すのに時間がかかるので、あまりしないようにしています。

── 健康的な生活だ……!ところで、どんな家に住んでいるのか気になります!

Aさん: 今は港区白金の築50年のマンションに一人暮らしです。家賃は9万円、30平米ほどのワンルームで、3年半くらい住んでいます。新卒でデザイン会社に勤めていたころは、吉祥寺に住んでいました。

── 白金はさすが!という印象ですが、築50年というところに親近感がわいてしまいました

Aさん: いつ崩れるか分からないような古いマンションですが、内装がリノベーションされていて日当たり抜群なので大好きです(笑)。引っ越しはコスパが悪いので、あと2年くらいは住むつもりです。

1,000万円というお金の価値

── 対価としての満足度はどうですか?

Aさん: 対価としては満足していますが、自己評価としてはまだまだです。

「自分の“手”を動かして、“代替可能”な仕事をしている点」に満足していないです。「自分の“頭”を使って、“Aさんだから”お願いしたい」という状態にしたいですね。

メインの仕事はフルタイムなので一般のサラリーマンと変わりませんし。今の状態で働き続けても50歳で2,000万円が限界かなと思います。

── 50歳2,000万円よりもさらに稼ぐ予定なんですね!そのための計画はありますか?

Aさん: 副業の事業を大きくしたいです。今後は本を書いたりWebメディアに力を入れたりして、「自分だからこそ」という付加価値をつけ、自分の事業で成功したいと思っています。

── Aさんにとってお金って何ですか?

Aさん: お金は、一言でいえば「手段」です。自分の可能性を広げるための手段。目的だとは思いません。

「やりたいことがあるけど、お金がないからできない」っていう状況を可能な限りなくしたいんですよね。お金を言い訳にはしたくない。あとは、タクシーに乗って時間を作るように、お金を手段にして時間を得るような感覚を持っています。

── お金があれば〇〇できるのに、という発想は悲しいですもんね

Aさん: だからといって、お金があるから偉いとか、そういう拝金主義は嫌ですね。実際にお金がある人は、頭も使うし手も動かすし、人徳があって、社会に価値を生み出しているからお金が付いてきているだけなんですよね。

日本人はお金持ちを妬む傾向にありますが、妬んでいるうちはお金なんてついてこないです。

40歳になるころには、死ぬまでに必ず成し遂げたいことが1つは出てくると思うので、お金はその成し遂げたいことを達成するためのものでしかないかなと。

── それでは単刀直入に伺います!年収1,000万円を達成するためには、何が必要ですか?

Aさん: 年収1,000万円を達成するためには、自分の考え方を変えることが第一だと思います。

大前研一氏の有名な言葉で、人生を変えるためには①時間配分を変える②住む場所を変える③付き合う人を変える、というものがありますよね。年収1,000万円をこれから目指すのならば、同じように時間や付き合いを見直して変えることが大事だと思います。

── Aさんが変えたことというと?

Aさん: 僕の場合も26歳・年収350万円というギリギリの状態のときがありました。それなのに高級住宅街の白金に引っ越して……最初の3ヵ月は何度か後悔したこともありました(笑)

でも移動が基本的に自転車になったことで、満員電車にも乗らなくなりストレスが減りましたし、時間を有意義に使えるようになり、人付き合いも変わり……。結果論ですが、それが年収アップに繋がったと思います。

あのとき大前氏の言葉を信じた自分に感謝ですね(笑)。

── 仕事に関して変えるべきなのはどこなのか、具体的に教えてください

Aさん: 仕事においては、まずはベースを整えること。

日系企業より外資系企業、飲食業界よりIT業界、経理職よりマーケティング職など、給与水準が高い企業・業界・職種などを選ぶことをまずはすべきです。

それでも、本業1本だけで1,000万円を達成するのはほんの一部のトップの人だけです。

── やはり年収1,000万円は簡単ではないですよね……、トップになれない場合は、無謀な数字なんでしょうか!?

Aさん: 本業だけでなく、小さな事業でもいいから、お金やビジネスの仕組みを知ること・体験することが大切だと思います。

僕の場合、ざっくりと本業で600~800万円、28歳から始めた副業で200~400万円稼いでいます。本業はフルタイム、副業はその他の時間を使っています。

副業で200~400万円って聞くと大きい額に感じますが、月にすると約16~33万円。2つやっているので、1つあたり約8~16万円です。

その人自身が何か強みを持っていれば、1つあたり8万円は稼げる範囲だと思いますし、1つあたり1万円でも8つやっていれば8万円。

つまり、仕事1つで1,000万円だとなかなか大変ですが、1つ100万円×10、1つ10万円×100で考えれば、1,000万円は無謀な数字ではないと思います。

自分ができることを小さいものでいいので始めて、1円でもいいから稼いでみること。そうやって副業を始めてみると、20代で1,000万円は難しくないと思います。

── 強みを活かすことができれば1,000万円も可能、と。今は副業を認める企業も少しずつ増えてきていますよね。収入以外に副業のメリットはあるんでしょうか?

Aさん: 収入以外でいえば、プロアクティブに人生を生きられるという点ではないでしょうか。

副業を始める=個人事業主になると、自分で判断を下す場面が多く出てきます。時間の使い方、価格帯の設定、アイデアの提案内容、クライアントとのコミュニケーションの取り方など……。

「自分はどうしたいか」「どうするのがベストか」を常に考えるので、前よりも自分で自分の人生を作っている感じがして、人生の満足度が高まった気がします。

あとは判断力が増すので、以前より女性から話しかけられる機会が多くなった気がします(笑)。

── 本業の効率もやる気もアップしそうです!できれば株で一儲け、なんて憧れるんですけど……

Aさん: いいですね、僕も「億り人(投資で億稼ぐ人)」になりたいです(笑)。

ただ、「一儲け」って言っている時点でそれは「投機」ですね。「投機」と「投資」の違いはここでは割愛しますが、「投資」をするならば、好きな銘柄の株を1つ買ってみるのもいいと思います。

一攫千金を狙うというより、投資という手段を使って日本経済に関わる、日本経済に入り込んでみることから始めてみると視座が変わってきます。株価が今いくらとかニュースの最後のほうでやるじゃないですか?あれ、やたらと目に入るようになりますよ(笑)。

── 海外旅行前に為替が気になるのと似た心理ですね(笑)。自分が買った株に関係すると思うと、経済情勢に対する意識も変わりそうです。最後に、今後の年収目標と夢を教えてください

Aさん: 年収でいえば、35歳で5,000万円、40歳で1億円。1億あればそれ以上いらないかな。個人の収入だと税金が大変ですし……。分散して1億円ですね。

中期的な目標としては、3年間で個人メディアをしっかり作る、というのがあります。

購買心理のAISAS(アテンション・インタレスト・サーチ・アクション・シェア)※において、アテンションとインタレストの2つをしっかり取り組むことで、「私自身にお願いしたい」という仕事につなげることを目指しています。

40歳からは日本を変えるような、大きな山に取り掛かりたいと思っています。沖縄出身なので、沖縄の未来を変えたいという気持ちもあります。自分だからできることを常に考えて、それを実現していきたいです。

※AISAS/アイサス
電通が提唱しているWebを日常的に利用する消費者の購買に関する心理プロセスをあらわした言葉。人は物を購入するとき、Attention(注意)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)の順に意思決定が行われていると考え、それぞれの単語の頭文字を取っている。

Aさんの略歴

都内の私立大学を5年で卒業(内1年アメリカ留学)、新卒でデザイン会社に入社。Amazon人事部教育チームに転職し人事のキャリアをスタート。Microsoft採用チーム、日系ベンチャー企業採用チームを経て、現在は外資系コンサルファーム採用チームに所属。
副業でも2社の採用支援を行い、28歳のときに年収1,000万円を達成。不動産投資なども行っている。
趣味はDIY、筋トレ、読書。豆から挽いたコーヒーを朝飲めることに幸せを感じる。(提供:UpU