海外では、「エリート養成教育機関」として、知名度の高いボーディングスクール(全寮制の寄宿学校)。世界中のロイヤルファミリーや上流階級が、代々にわたり子どもを入学させていることでも有名です。

近年は、日本でも子どもの自立心や多様性、国際性を養う目的で、ボーディングスクールに留学させる保護者が増加傾向にあります。ボーディングスクールのメリットとデメリットを知り、子育ての一つの選択肢として検討されてみてはいかがでしょうか。

ボーディングスクールの3つのメリット

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(写真=hbpro/Shutterstock.com)

ボーディングスクールがエリートへのパスポートとされる背景には、「子どもが常に、一流の教育やアクティビティーに専念できる環境で過ごせる」という理由があります。ここでは主な特徴を3つ紹介します。

多様なカリキュラム

ボーディングスクールの規模はさまざまですが、一人ひとりの生徒に教師やマネージメントの目が十分に行き届く、少人数のクラスが一般的です。子どもの可能性を最大限に引き出す目的で、学問からアート、スポーツまで、各校の文化や校風に合わせた、多様なカリキュラムや教育モデルを採用している点が特徴的です。

高度な教育

ボーディングスクールの最大の利点の一つは、アカデミック(学問的)な水準の高さです。高学歴で教育意欲溢れる一流の教師の指導の元で質の高い教育が受けられるのみならず、教師も寄宿舎で生活しているため、放課後や週末もサポートが受けられます。

「ポジティブ思考」が身につく

一流の教育環境で、成功を目指す学友やそれをサポートする教員に、24時間囲まれて生活を送ることにより、自然と学習意欲旺盛な「ポジティブ思考」が身につきます。TABS(全米寄宿学校協会)の調査によると、「学友にポジティブな刺激を受けている」と答えた生徒の割合は、公立学校では49%だったのに対し、ボーディングスクールでは78%でした。

最大のデメリットは高額な学費・寄宿費?

日本から留学する場合「気軽に家族に会えない」「言葉の壁がある」といったハードルに加え、最大のデメリットは、高額な学費と寄宿費ではないでしょうか。

ボーディングスクールには通学部を設けている学校もありますが、寄宿部に入学した場合、学費と寄宿費の両方を支払う必要があるため、必然的に通学部より高額になります。また、子どもの年齢と共に、支払う額が高くなります。

「王の学徒(King's Scholars)」との異名を持つイートン校など、多数の名門ボーディングスクールがある英国の例を挙げてみましょう。

年間費用は中等部が約474万円、高等部が約516万円

ISC(英国独立学校評議会)の2019年の調査によると、ボーディングスクールの中等部の学費(11~16歳)は、通学部が年間平均1.9万ポンド(約265万円)、寄宿部は3.4万ポンド(約474万円)とほぼ2倍。高等部(16~18歳)では、年間3.7万ポンド(約516万円)と、さらに高額になります。

また、課外活動費や昼食代、制服代などが加算されることも、あらかじめ計算に入れておく必要があるでしょう。

しかし、「家庭の経済力が、子どもの将来性を阻む原因となってはならない」という考えから、奨学金制度を設けている学校も多数あります。

実際、英国においても、奨学金制度を利用するボーディングスクールの生徒数は年々増加傾向にあり、2019年は18万人の生徒の 34%が学費・宿泊費の全額あるいは一部として、奨学金を受けています。

学校選びや入学条件も重要

ボーディングスクール選びは、子どもの将来を大きく左右する、非常に重要な第一ステップです。学校の特徴やカリキュラムの内容、学習・生活環境などが、子どもの性格に合いそうかどうか、親の意見だけではなく、子どもの意見にもしっかりと耳を傾けることも大切です。

入学条件は、国や学校、年齢などにより異なるため、事前に念入りなチェックが必要です。例えば、日本人留学生にとっては、まず言葉の壁という問題があります。留学生を積極的に迎え入れている学校も多数ある一方、授業に差し支えないレベルの現地語や英語を求められる、あるいは入学後、英語の集中コースを受講することを義務付ける学校もあります。

そのため、入学試験の準備として、早いうちから子どもの英語力を強化しておくことは、入学の合否だけではなく、入学後の学校生活にもプラスの影響をもたらすでしょう。

成功が約束されているわけではないので慎重な判断を

しかし、ボーディングスクールに入学させたからといって、「子どもの成功が100%保証されているわけではない」という点にも注意が必要です。親の願いとは裏腹に、学校や寄宿舎生活に馴染めず、苦労する子どももいます。その点を十分に踏まえたうえで、ボーディングスクールへの入学について、親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。(提供:ANA Financial Journal

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