預貯金利息に比べて高い収益を期待できるが、元本が保障されておらず損失の可能性もあるのが投資だ。興味はあってもなかなか手を出せない人も多いかもしれない。

それならば、最近増えている「ポイント投資」や「おつり投資」などで気軽に投資体験をしてみてはいかがだろうか。今回は資産運用を始める入り口として利用してみたいポイントやおつりを使った投資サービスを紹介する。

投資感覚を身に付けられるポイント投資とは?

ポイント投資
(画像=PIXTA)

お金で株や投資信託を買って運用するようにポイントを投資信託などへ交換して運用することをポイント投資という。一般的に、クレジットカードのポイントなどは、商品や電子マネーへの交換や現金化といったさまざまな使い道がある。ポイント投資はそのポイントの使い道の一つと考えればいいだろう。

ポイント投資といっても、大きく2種類に分けられる。1つは「ポイントそのものを増やす目的でポイントをお金のように運用する」ものだ。もう1つは「ポイントを株や投資信託などの投資商品の購入金額に充て(交換)、その投資商品を運用する」ものだ。

前者はポイント数が運用成果に応じて増減するため、いわば資産運用の疑似体験とも言えるだろう。一方、後者は交換する分ポイント数が減るものの、購入した投資資産が運用成果で増減する。現実的な資産運用だ。もとは買い物の見返りとしてもらったポイントを運用に使うのだから現金で投資することに抵抗がある人にとってはチャレンジしやすいだろう。投資体験の入門として、まずはポイントそのものを運用することから始めてみるのもいいだろう。

ポイント投資の仕組みを理解するために共通ポイントのPontaが提供している「Pontaポイント運用」サービスを見てみよう。これは前者タイプにあたり、運用成果でポイントそのものが増減する。運用に際しては以下のような投資先を選定してポイント投資を行う。

・日本航空、ローソン、リクルートホールディングスなど実際の株式銘柄
・日経平均、ダウ・ジョーンズ工業株30種平均といったETF(上場投資信託)など11種(2019年12月現在)

投資されたポイントは、実際の株価などに連動して毎日ポイント数が変動する仕組みとなっている。経済状況による株価の変動、売買タイミングによる利益の違いなどといった投資感覚を身に付けることにつながるだろう。ただし、運用で増えたポイントを使うためにPontaポイントへ戻す際、交換手数料がかかるため注意が必要だ。

ほかにもクレディセゾンの「永久不滅ポイント運用サービス」やNTTドコモの「dポイント投資」など複数の会社がポイント投資サービスを提供している。それぞれに投資対象や運用したポイントの使い道などが異なるが、普段利用しているポイントサービスで投資できれば一度試してみてもいいだろう。

少額で投資できるおつり投資とは?

ポイント投資で投資感覚が身に付けば、実際に株や投資信託を購入してみるのもいいだろう。とはいえ、やはり投資はリスクがつきものだ。そのため、まずは少ない金額でトライするのが鉄則だ。少額投資を実現しやすくしてくれるのが「おつり投資」である。買い物で出たおつりを投資に回す方法だ。

おつりが出るたびに、その金額が投資に回されていくため、少しずつだが投資資産を積み上げていくことができる。おつり投資にもいくつかあるが投資アプリに事前登録したクレジットカードや電子マネーで買い物をした際、おつり相当分の金額が自動的に投資に回されるのが一般的だ。

ただ、現実的に考えるとキャッシュレスでの買い物でおつりは発生しない。しかし、例えば1,000円札で支払ったと指定しておけば、おつりに相当する分の金額が自動的に投資に回る仕組みになっている。仕組みを理解するためにTORANOTEC(トラノテック)株式会社が提供している投資アプリ「トラノコ」を見てみよう。トラノコでは100円、500円、1,000円の3種類の金額から支払いに使う想定貨幣を設定できる。

100円と設定した場合、スーパーやコンビニで350円の買い物をし、登録しておいたクレジットカードで支払えば、おつりの50円分(100円硬貨×4枚-350円)が投資に回すための口座に移管される。同じ350円の買い物でも設定金額が500円ならおつりは150円、1,000円ならおつりは650円となり、投資に回る金額も変わる。

このようにして、カードで買い物するたびに、投資用口座におつりが貯まっていき、毎月1回貯まったおつりで投資信託の買い付けが行われる。投資信託はリスク・リターンの異なる3種から選べるので、自分のリスク許容度に合わせて投資できる。アプリ登録からクレジットカード情報などの設定、投資信託選択など始める前の諸手続きは必要だが、あとは自動的に実行されて手間がかからない。

「投資はしたいがリスクが心配」という人は、設定金額を低めに設定しておくのもいいだろう。少しずつでもコツコツと運用していくことで投資への抵抗感が薄れてくるのではないだろうか。ただ、投資信託での運用には信託報酬などの手数料がかかるうえ、月額利用料がかかることにも注意が必要だ。

投資感覚に慣れたら実際に投資してみよう

投資に慣れてくれば実際に自分で投資商品を購入するアクションを起こしてみるのもいいだろう。しかし、投資には株式や投資信託などさまざまな商品があり、それぞれリスクや期待できるリターンの度合いが異なる。投資に慣れたとしても、自分の許容リスクをよく考えて、選ぶことが重要となってくる。「投資の経験があまりない」「値動きをいちいちチェックする時間がない」という人は投資信託を考えたほうがいいかもしれない。

投資信託は、ファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家が国内外の株式や債券などに投資して運用し、その運用益(値上がり益や分配金)を投資家に還元する仕組みの金融商品である。多くの投資家から集めたお金で国内外のさまざまな株式銘柄や債券などに分散投資しており、自分の資金だけではできないような銘柄に対する投資のおすそ分けをもらえるという仕組みだ。

購入した投資信託自体の値動きはあるが、一喜一憂せずに長く保有していれば複利効果で投資資産が膨らむことも期待できる。低金利な預貯金では得にくい資産構築体験をするために検討してみてはいかがだろうか。