毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」の内容は確認しているだろうか。「ねんきん定期便」の見方を通じて、公的年金で押さえておきたい主なポイントについてお伝えする。

ねんきん定期便が届いたら確認したいこと

ねんきん定期便
(画像=PIXTA)

「ねんきん定期便」は、国民年金や厚生年金に加入している人に対し、日本年金機構から毎年誕生月に届く通知書である。通常はハガキ形式で送られてくるが、35歳、45歳、59歳の節目年齢には、封書により詳細な情報が送られてくる。注目すべき主なチェックポイントは、「年金の加入期間」「年金の支給開始年齢」そして「年金見込額」だ。

50歳以上と50歳未満では、記載内容の一部に違いがある。

50歳未満の人に届くねんきん定期便の「年金見込額」は、現時点までに納めた保険料に基づく見込みの年金額が記載されているため金額はかなり低めだ。今後、保険料を払い続けていけば年金額は上がっていくことになる。一方、50歳以上の人に届くねんきん定期便の「年金見込額」は、現時点の加入状況のままで原則60歳まで年金加入を続けたと仮定した場合の見込み年金額が記載れている。そのため、仮定通りでいけば、実際に受け取れる年金額とかなり近い金額を確認することができる。

ただ、50歳未満と50歳以上のいずれでも記載されていない内容がある。受給要件があるのですべての人が該当するわけではないが、加給年金、振替加算、厚生年金基金の代行部分、そして60歳以降に納める予定の年金部分などは掲載されていない。

なお、自分の年金見込額を確認したい場合は、ねんきん定期便だけではなく、「ねんきんネット」も活用できる。登録手続きをすることで、インターネットを通じていつでも加入状況をチェックできる。

年金額はどのようにして計算されるのか?

そもそも年金額はどのように決まるのだろうか。最低限、押さえたい基本的なポイントを解説する。

国民年金(老齢基礎年金)は、保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が10年以上である場合、65歳になったときに支給される。20歳から60歳まで40年保険料を納めた場合、受け取れる老齢基礎年金は、満額で78万100円である(2019年度)。65歳以上で厚生年金保険(老齢厚生年金)を受け取るには、老齢基礎年金の支給要件を満たしていて厚生年金保険の被保険者期間が1ヵ月以上あることが要件である。

65歳未満の場合、老齢厚生年金の額は「定額部分+報酬比例部分+加給年金額」で計算される。定額部分は生年月日や被保険者期間によって変わる。報酬比例部分は、平均収入額や加入期間により異なる。加給年金額については、厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある人が、65歳到達時点等で、その人に生計を維持されている配偶者または子がいるときに加算されるものである。

年金額を増やす方法はあるのか?

老齢厚生年金の受給金額は、収入が多いほど、また加入期間が長いほど増やすことができる。収入額のコントロールは一般的に難しいが、可能な限り長く働き加入期間を伸ばすことで年金額を増やすことができる。

一方、自営業者など国民年金の加入者は、任意加入をすることで65歳まで延長して加入することができる(国民年金は最大40年まで加入可能)。また、もしも国民年金の保険料の免除の期間がある場合は、保険料を10年前まで遡って保険料を納めることができる(追納)追納することにより、老齢基礎年金の年金額を増やすことができる。

年金の受取開始時期を遅らせることで年金額を増やせる方法もある。「繰下げ支給」を行うと、65歳受給開始を1年で8.4%、70歳まで遅らせると65歳から受け取るよりも42%増額できる。勤労収入などがあり、生活費がカバーできるならば公的年金の受給開始をできるだけ遅らせるのも1つの方法といえる。

公的年金だけで老後の生活費のすべてをカバーすることは現実的に厳しい。公的年金額をしっかり把握した上で、税優遇を受けながら老後の資金づくりができるiDeCo(イデコ)やつみたてNISAなどの方法も合わせて検討したい。(提供:確定拠出年金スタートクラブ

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