消費税増税や所得税の控除制限で、現役世代の余裕資金は減っているかのように見えるのではないでしょうか。しかし東京都に関してはそうとも言い切れません。本記事では東京都が公表しているデータから、都民の収入や生活事情を分析してみます。

東京都の統計「都民のくらしむき」とは

東京都民のくらしむき,勤労世帯,実収入
(画像=Byjeng/Shutterstock.com)

東京都は都内に居住する2人以上の世帯を対象に家計における収入(勤労世帯・無職世帯)および支出(全世帯)について定期的に調査・分析をしています。これをまとめたものが「都民のくらしむき」という報告書です。年次・月次でウェブ上で公表されています。東京都は日本の首都であり、都民の数は2019年10月1日時点において推計約1,394万2,856人です。

総務省の人口推計によると2019年10月1日時点の日本全体の推計人口は約1億2,614万人でした。そのため全国の約11%が都民ということになり人口が東京都に集中していることが分かります。こういったことから東京都民の生活を知ることは国民全体の生活を推察する際の指標になるともいえるでしょう。

東京都民の月収入は63万円

2018年「都民のくらしむき」の統計によれば東京都民のうち勤労世帯1世帯あたりの平均月収は63万2,404円(前年比5万2,341円増)でした。一方、国税庁の2018年分民間給与実態統計調査によれば、日本全体の平均年収額は441万円、単純計算で月収36万7,500円です。平均年収額にボーナスが含まれているとすればさらに月収が少なくなります。

収入は給与だけではなく事業収入や投資による収入もあるので正確な比較はできないものの、東京都民の収入が全国平均の1.7倍ほどであることが分かるでしょう。

東京都民の支出の内訳1位は「教育」

同統計によれば同年の消費支出の月平均は35万3,941円でした。全国の勤労世帯の消費支出31万5,314円と比較すると都民の支出が約1.12倍多いものの、収入ほど大きな差はないことが分かります。では、消費支出の内訳の全国対比はどうなっているのでしょうか。同統計によれば以下のような結果となっています。

1位:教育(1.80倍)
2位:住居(1.46倍)
3位:教養娯楽(1.31倍)
4位:被服及び履物(1.28倍)
5位:保健医療(1.18倍)

教育への支出の多さの背景には、大学など学校機関が集中していることが関係している可能性があります。月収の高さとあわせて考えた場合、東京都に生まれて高い質の教育を受けながら、その延長線上に所得の高い知的産業への就職という流れがあると考えてよいのではないでしょうか。3位の教養娯楽とも関連するようです。また住居への支出の多さの背景には、東京の地価や固定資産税の高さなどが影響しているとみられます。(提供:ANA Financial Journal

【おすすめ記事 ANA Financial Journal】
年収1,000万円超の独身男性が「自分の楽しみ」のために購入している5つのもの
バフェットが90%これに投資してOKとまで言った魔法銘柄!S&P500連動ETFの魅力
「年収2,000万円」止まりの人と、その上にいく人の違い
日本の「上流階級」が人生100年時代とともに減少する理由
死ぬまでに行きたい世界の絶景!ランペドゥーサ島の魅力