疑わしい決算書の分析とヒアリングの進め方
(画像=PIXTA)
CASE 3 減価償却費の過少計上による利益の拡大
「別表」や費用明細・他社との比較で検証し過少計上した理由に合わせ本業支援

減価償却費は、企業の返済 財源となる償却前利益を構成する要素の1つだ。金融機関は償却前利益で企業の返済能力を判定するので、減価償却費の正確性は重要である。

一方、企業が決算書を作成する際に減価償却費の計上額を調整すること自体は、税法上認められた行為であり、限度範囲内で調整するのは問題ない。「このままでは利益が出ないから減価償却費で調整する」という行為はよく行われる。ただし、金融機関としては、過少な計上は見過ごせない。それにより利益を大きく見せようとしているわけで、一種の粉飾といえるわけである。

担当者が決算書を入手した際は、減価償却の実施状況を真っ先に確認し、内容を精査しよう。

申告書の別表を見て不足額を確かめる