施行日までに徹底理解!債権法改正で変わる保証の取扱い
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民法の改正により、連帯保証人の一人に対する履行の請求が、主債務者や他の連帯保証人に及ぼす影響が見直されたということですが、金融機関としては、どのように対応すればよいでしょうか。また、物上保証についても、保証に関する改正を踏まえた対応が必要となるのでしょうか。

今回は、連帯保証人の一人に対する履行の請求の相対効化、保証と物上保証との関係を説明する。

履行の請求については絶対的効力事由から除外

①履行の請求の相対効化

現行法においても、改正法においても、連帯債務者の一人に生じた事由は、他の連帯債務者に対して効力を生じないとされている(相対的効力の原則。441条、現行法440条)

しかし、現行法においては、履行の請求、更改、相殺、免除、混同、時効の完成といった事由が、相対的効力の原則の例外として規定され、連帯債務者の一人にこれらの事由が生じた場合には、他の連帯債務者に対しても効力を生ずるものとされている(絶対的効力。現行法434条~439条)。

このうち、履行の請求については、債権の時効を中断(改正後の完成猶予及び更新)させたり、履行遅滞に陥らせる効果があるため、履行の請求に絶対的効力を認めると、連帯債務者の一人に対して履行の請求があれば、これを知らない他の連帯債務者も、いつの間にか履行遅滞に陥り、時効が中断されている――といった不測の損害を被るおそれがあった。