カードローンの利用を検討する際に、一番気になるのは金利ではないだろうか。今回は、カードローンの金利の仕組みや比較する際の注意点、利息計算方法について、実例を挙げながら解説していく。

カードローンとは?

カードローンの金利
(画像=PIXTA)

カードローンとは、個人が借りたいときに借りたい分だけお金を借りることができるサービスである。

一般的にお金を借りる場合、借りる目的を金融機関に明示したうえで手続きし、審査に通ってからやっとお金が手元に入ってくるという流れになる。審査には1ヵ月以上を要することも多く、すぐにお金が必要という場合には利用しにくい。

また、事業を始める場合や住宅を購入する場合を除けば、お金を借りる目的を明示するのが難しい場合も多いだろう。

しかしカードローンであれば、事前に申し込んでおけば、利用限度額の範囲内で自由にお金を借りることができる。わざわざ金融機関に出向かずとも、ATMでお金を借りられることも、カードローンの大きなメリットだろう。

カードローンとキャッシングの違い

急きょ資金が必要になった場合の手段として、カードローンのほかにキャッシングを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。カードローンとキャッシングは一見似ているが、じつはいくつかの違いがある。

キャッシングとは、クレジットカードの機能の一つだ。クレジットカードを作る際にキャッシング機能も申し込んでおけば、カードローンと同じく利用限度額の範囲内で自由にお金を借りることができる。

しかし、キャッシングの利用限度額はカードローンと比べると低く設定されていることが多い。また、金利もカードローンより高いケースが一般的だ。

カードローンを申し込む手間すら省きたいという場合はキャッシングを利用するのも1つの手段だ。しかし、カードローンには最短で当日お金を受け取れるものもあるため、利用限度額や金利のことを考慮すればカードローンを選ぶほうが安心だろう。

カードローンの金利の仕組み

カードローンの金利を比較する際に、実質年率という単語を目にすることがあるはずだ。

カードローン会社によっては、元金と利息を返済するほかに、別途手数料や保証料などの諸費用がかかることがある。こういった諸費用を含めたものを実質年率という。

実質年率には、カードローン会社が諸費用を増やして金利を低く見せかけることを防止する効果がある。実質年率の表示は、法律でカードローン会社に義務付けられている。

一方で、多くのカードローンでは利用限度額よって適用金利が違ってくる。そのため、実質年率だけを見るのではなく、自分が利用したい金額に応じて適用金利を確認し、比較することが大切だ。

実際には、手数料や保証料を無料にしているカードローン会社も多い。実質年率の表示がそもそもない場合や、実質年率と利用限度額別の適用金利に大きくかい離がある場合は、注意したほうがいいだろう。

カードローンの利用限度額と金利の目安

カードローンの利用限度額は、最大で500万円から800万円というところが多い。利用限度額は、審査結果によって変わってくる。信用力があるとみなされれば、利用限度額は高くなり、必然的に金利も低くなる。

申し込み時点の利用限度額や金利がずっと継続するというわけではない。状況が変われば再審査することも可能なので、条件が良くなりそうな場合は忘れず手続きをするようにしたい。

カードローンには銀行系カードローンと消費者金融カードローンの主に2種類がある。一般的に、銀行系カードローンのほうが金利は低い傾向がある。

金利と利子、利息の違いは?

私たちは、金利・利息・利子といった言葉を普段何気なく使っている。しかし、厳密にはそれぞれ意味が異なることを理解しておこう。

金利
元金に対する利息や利子の割合。単位は「%」で表される。1年を単位とする年利が多い。

利子
借主が貸主に支払うお金。単位は「円」で表される。元金に金利をかけて計算する。カードローン会社に支払う利子、住宅ローンの利子などがある。

利息
貸主が借主から受け取るお金。単位は「円」で表される。元金に金利をかけて計算する。預金利息、国債の利息などがある。

金利は割合、利子は払うもの、利息は受け取るものと考えると覚えやすい。

ただし、金融機関によっては利息を利子と呼んだり、利子を利息と読んだりすることもあり、あまり区別されていない場合もある。

金利の上限は決まっている?

金利の上限は、利息制限法によって下記のように定められている。

元本10万円未満 年20%
元本10万円以上100万円未満 年18%
元本100万円以上 年15%

もし上限金利を超える条件を提示された場合は、違法業者の可能性があるため、契約しないよう注意する必要がある。

利子の計算方法の具体例

カードローンの利子は次の計算式で求められる。

元金×金利÷365日×借入日数

利子の計算結果に影響を与えるのは、借りた金額・金利・借りていた期間の3つだ。続いて、利子の計算例を3つ紹介する。

例①
結婚式が重なりご祝儀を用意する必要があったAさんは、利用限度額300万円・金利12.8%のカードローンに申し込んだ。カードローンですぐに8万円を借り、2週間後の給料日に、8万円を返済した。

元金8万円×金利12.8%÷365日×14日=利子393円

例②
旅行費用や立替交通費などでちょうど預金残高が心もとないタイミングで、車検費用の支払が重なったBさん。利用限度額500万円、金利8.8%のカードローンに申し込んでいたBさんは、車検費用30万円をカードローンで借りて支払った。その後、1週間後に給料や立替交通費が入金されたため、すぐに30万円を返済した。

元金30万円×金利8.8%÷365日×7日=利子506円

例③
なかなか予定の合わない友人との海外旅行だったので、Cさんはカードローンを利用して旅行費用30万円を借りた。Cさんの利用限度額は500万円、金利は8.8%。Cさんはその後しばらく返済を忘れていて、1ヵ月後に思い出して30万円を返済した。

元金30万円×金利8.8%÷365日×31日=利子2,242円

3つの例から分かる通り、元金が少額であれば金利が高くとも利子の負担は少なくてすむ。また、元金が高額でもすぐに返済するのであれば、高額な利子を支払う必要はない。

ただし、まとまったお金をカードローンで借りて、すぐに返済の目処が立たない場合は注意が必要だ。「このぐらいなら大丈夫だろう」と軽く考えず、きちんと金利をもとに利子を計算したうえでカードローンを利用するようにしたい。

金利と使い勝手のバランスが大事

カードローンを申し込む場合、金利は低いに越したことはないが、金利だけで選ぶと後悔しがちだ。金利だけでなく、そのほかの条件や使い勝手を考慮してカードローンを選ぶようにしたい。

例えば、すぐにでもお金を借りたいのであれば、銀行系カードローンより消費者金融カードローンを選んだほうがいいケースもある。消費者金融カードローンなら、最短で即日お金を借りられるサービスもあるからだ。

逆に使い勝手を重視するなら、ATMが近くにある銀行系カードローンが望ましい。通勤や買い物の動線上にATMがあるなら、好きなタイミングで引き出せるというカードローンのメリットを最大限生かすことができる。

また、がん保障などの特約がついたタイプのカードローンも存在する。こういった特約つきのカードローンの場合、死亡・高度障害になったときやがんと診断されたとき、借入残高が0円になる。

家族に負担をかけたくない人や、いざというときに備えておきたい人は、保障つきのカードローンを選ぶのも1つだろう。

カードローンの返済方法

カードローンの返済には、毎月決まった日に返済する約定返済と、好きなタイミングで返済する随時返済がある。

約定返済の場合、指定日に登録した銀行口座から返済額が自動で引き落とされる。返済額は、借入残高に応じて決められていることが多い。この返済方法を「残高スライドリボルビング方式」と呼ぶ。

例えば、借入残高30万円以下の返済額は7,000円と設定されている場合、5万円を借りたら毎月7,000円を返済し、約8ヵ月後に返済が完了する。

随時返済の場合、手元資金に余裕があるタイミングで、ATM返済や口座引落で返済をする。利子のことを考えても、早めに随時返済を行い、残高がふくれ上がらないよう注意することが大切だ。

ただし、無理な随時返済をすると、結局あとからお金が足りなくなり、カードローンでお金を借りることになる。あくまで余裕のある範囲で、無理のない返済をすることが大切だ。

カードローンを利用する際の注意点

カードローンは、ATMからお金を引き出すような感覚で、好きなタイミングで好きな金額のお金を借りられる。しかし、あくまで借金だということはよく理解しておかなければならない。

カードローンを使い過ぎて残高がふくれ上がれば、いくら毎月の返済額が小さくても、大きな負担となってのしかかってくるだろう。カードローンで生活をよりよくするつもりが、カードローンの返済が生活を圧迫してしまうようでは、カードローンを利用する意味がない。

使った金額は早めに返済する、残高がふくれ上がらないよう管理する、計画的に返済するといった意識が必要だ。

無理のない範囲でカードローンを活用する

審査スピードが早く、好きなタイミングで自由にお金を借りられるカードローンは、上手に活用すればメリットの多いサービスだ。

あらかじめ申し込みをしておけば、急な出費にも落ち着いて対応できる。カードローンがあることで、心に余裕が生まれることもあるだろう。一方で、カードローンの金利は高めに設定されているため、くれぐれも節度をもって利用することが重要である。