「メジャーな観光地にはない、新しい体験をしてみたい」という旅行者の間で、観光地としてはまだそれほど発展していないものの、訪れる価値のある「プチ秘境」の人気が急上昇しています。

観光地としての発展に伴うメリット、デメリットとともに、イタリアのプーリア州の成功例から、観光経済の活性化に必要な要素が見えてきます。

世界のプチ秘境――都市から砂漠地帯、小島まで

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(写真=GagliardiPhotography/Shutterstock.com)

観光客が年々増えているプチ秘境は、プーリア(イタリア)、シルヴェス(ポルトガル)、ピラン(スロベニア)、フェロー諸島(デンマーク)、マンコラ(ペルー)、アンタルヤ(トルコ)、アンダマン諸島(インド)、サルタ(アルゼンチン)、ストックホルム群島(スウェーデン)、ロフォーテン諸島(ノルウェー)など、都市から砂漠地帯、小島までさまざまです。

社会から隔離された伝統的な秘境とは異なり、主要な観光地のように混雑もしておらず、美しい自然と文化、歴史、地元の人々との交流が楽しめる点が、これらプチ秘境の共通点です。

観光地として注目が高まれば高まるほど、観光産業が発展し、地元経済への貢献が期待されます。しかしそれと同時に、騒音や混雑、物価や不動産価格の上昇、犯罪の増加といったデメリットが懸念されるのも事実です。

南イタリアのフィレンツェ、プーリアの成功例

プーリアの町並みと透明な海
プーリアの町並みと透明な海
(写真=leoks/Shutterstock.com)

ブーツ型の地形をしたイタリアのかかと部分に位置する、白壁の町並みと海岸線が美しい州、プーリア。ノルマンやスペイン、ギリシャ、ビザンチンの影響を受けた歴史から、「真のイタリアの伝統と価値を垣間見ることができる」と、年々、観光客が増加傾向にあります。

観光産業の発展は、同州が2017年、世界観光機関(UNWTO)のイベントで発表した文化戦略計画の一環です。10年間にわたり4億ユーロ(約480億4,946万円/1ユーロ=120円で換算)を投じるという大規模な計画で、質の高い文化を発展させ文化遺産の価値を高めることにより、文化に基づいた経済発展モデルの構築を目指すというもの。

集客にのみ焦点を置くのではなく、地元における雇用創出や事業促進、生産性の向上など、総体的な経済活性化を目標としている点が特徴です。

プーリアにある有名なトルリ村、アルベロベロの風景
プーリアにある有名なトルリ村、アルベロベロの風景
(写真=Stefano_Valeri/Shutterstock.com)

こうした取り組みが功を成し、2019年8月にプーリアを訪れた観光客数は、過去最高の推定110万人と予想されています(eTurboNewsより)。

プーリアの成功は、観光地として長期的な発展を目指すうえで、地域社会や文化、自然保護を十分に配慮した経済モデルが必須であることを立証しています。(提供:ANA Financial Journal

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