世帯年収が1,000万円あれば、ゆとりある暮らしができそうなイメージがあります。世帯年収1,000万円は、いわゆる「パワーカップル」といえるのでしょうか。全国の平均世帯年収などの調査結果からパワーカップルの定義について考えてみましょう。

パワーカップルに明確な基準はない

世帯年収1,000万円,パワーカップル,真実
(画像=PIXTA)

「パワーカップル」という言葉が登場し消費市場を支える層として注目を集めるようになっています。パワーカップルに明確な基準はありません。ニッセイ基礎研究所では「夫婦ともに年収700万円以上」の世帯をパワーカップルと呼んでいます。

パワーカップルのライフスタイルに共通する傾向は、消費意欲が旺盛であることです。消費の内容としては、国内外の旅行や子どもの教育、外食、健康、スポーツなどが挙げられます。またワークライフバランスを重視し、家事の効率化のためなら外注(ハウスキーピングの利用など)や投資(ロボット掃除機を買うなど)を率先して行っているという点も特徴的です。

子育て世帯の2割がパワーカップル

厚生労働省が発表している「平成30年 国民生活基礎調査」によれば2018年の全国の世帯平均年間収入は約551万円、児童のいる世帯に限れば約743万円でした。このなかで世帯年収1,000万円以上をクリアしている世帯は全体の約12.1%、児童のいる世帯では約20.5%です。つまり子育て世帯のうち約2割がパワーカップルに属し、それほど珍しい存在ではないことが分かります。

意外と苦しいパワーカップル

同調査では、現在の生活が「大変苦しい」から「大変ゆとりがある」までの5段階のうちどれにあてはまるかを聞いたアンケート結果もあります。生活に「ややゆとりがある」と回答した世帯の平均収入は、「約1,085万円」(可処分所得約798万円)でした。ちょうどこのあたりがパワーカップルと呼ばれる層に該当します。

「ややゆとりがある」ということは、裏を返せば「十分なゆとりまではない」ということです。特に子育て世帯であれば教育費がかさみ「やや苦しい」と感じることもあるでしょう。そのように考えると世帯年収1,000万円は、パワーカップルと定義するより「平均よりややゆとりがある」世帯と捉えるのがよさそうです。

したがって世帯年収が1,000万円に達した時点で、気持ちが大きくなり支出を増やしてしまうと、苦しい生活からは抜け出せないかもしれません。「大変ゆとりがある」と感じる世帯の平均収入は、1,256万円。世帯年収がこのラインを超えなければ、本当のパワーカップルとは呼べないのかもしれません。(提供:ANA Financial Journal

【おすすめ記事 ANA Financial Journal】
年収1,000万円超の独身男性が「自分の楽しみ」のために購入している5つのもの
バフェットが90%これに投資してOKとまで言った魔法銘柄!S&P500連動ETFの魅力
「年収2,000万円」止まりの人と、その上にいく人の違い
日本の「上流階級」が人生100年時代とともに減少する理由
死ぬまでに行きたい世界の絶景!ランペドゥーサ島の魅力