すっかり生活に浸透してきたネット銀行ですが、都市銀行や地方銀行との違いはどこにあるのでしょうか。今回は、知っているようで知らないネット銀行について、そのメリットとデメリットをまとめました。ネット銀行に興味を持たれた人や口座開設を検討している人はぜひご一読ください。

ネット銀行の定義

ネット銀行,メリット,デメリット
(画像=PIXTA)

ネット銀行のメリットとデメリットを解説する前にネット銀行の定義について簡単におさらいしておきましょう。

インターネットで取引が完結する銀行

ネット銀行とは、インターネットで取引が完結する銀行のことです。実店舗を持たず口座の開設から預金や融資などに至るまで、すべてインターネットを介して業務が行われます。インターネット専業という実体が見えずに不安という人もいるかもしれません。しかし、例えばセブン銀行は、格付け機関により大手都市銀行並の高い評価が与えられるなど経営基盤がしっかりしている銀行でもあります 。

インターネット専業の銀行と既存の銀行がネット対応をする場合がある

ネット銀行の中には、インターネット専業ではない銀行もあります。例えば、GMOあおぞらネット銀行は、既存のあおぞら銀行とGMOインターネットグループの協業により誕生したネット銀行です。成り立ちには違いはありますが、ネット銀行として提供するサービスには大きな違いは見られません。ネット銀行を選ぶときは、ネット銀行自身のサービスだけでなく、自身がよく利用するスマホ決済などとの相性の良さも確認しておくとより良い選択ができます。

ネット銀行を利用するメリット4点

ネット銀行を利用するメリットは主に4点ありますので順番に見ていきましょう。

24時間年中無休で振込対応などができる

ネット銀行を利用するうえで多くの人がメリットだと感じる特徴です。インターネットでの手続きができる前の時代では、銀行の預金を引き出したり振込対応をしたりする際、都度実店舗に出向かなければいけませんでした。今では、スマートフォン一つで24時間いつでも銀行の用事を済ませることができます。

融資の場合もいちいち窓口に行かなくても良い

融資に関しても以前は窓口にさまざまな書類を持参して手続きを進めていました。しかし今では、本人確認書類も写メからの送付で済むなど手間をかけずに申し込めるようになっています。日中仕事などで銀行に出かけられない人にとっては、大きなメリットと感じられる点でしょう。

実店舗にかかる経費が必要ない分、手数料などが安い場合も

ネット銀行は、実店舗の建設費用や維持費、人件費を低く抑えることができます。そのため、都市銀行や地方銀行に比べてより充実したサービスを提供している場合も多い傾向です。ATM利用手数料や振込手数料の無料回数サービスなど既存の銀行よりも安く設定していることもあります。

金利も都市銀行に比べ比較的良い場合が多い

大手都市銀行の預金金利はマイナス金利政策の影響もあり普通預金が0.001%、定期預金は0.01%(2019年12月21日時点)と超低金利状態です。一方、ネット銀行は同じグループ会社のサービスを拡大するため、「銀行の定期預金や普通預金とサービスの利用を同時に利用することで金利をアップする」というキャンペーンを多く実施しています。

例えば、楽天銀行は、楽天証券と同時に利用することで普通預金の金利が年0.10%(税引き後 0.079%)と大手銀行の普通預金の100倍です。イオン銀行の場合は、ユーザーをサービスの利用度に合わせて4段階に分け、普通預金の金利を0.03%から0.15%にアップしています。

ネット銀行を利用するデメリット2点

ネット銀行はいいことばかりかというとそういうわけでもありません。ここでは、ネット銀行を利用する際の2つのデメリットについても解説します。

ネットワーク障害で利用できない場合も

インターネット接続ができなければネット銀行を利用することができません。ネット銀行がいくら有能でもネットワーク障害で公式Webサイトにたどり着かなければ何も取引できない状態です。また、ネットワーク障害が起こった場合、どこの問題なのかを特定しづらい点も隠れたデメリットといえるでしょう。

「自分の持っているスマートフォンなどデバイスの故障か」「純粋にネットワーク障害なのか」などの切り分けには、ある程度ネットワーク関連の知識が必要になる場合もあります。このようなトラブルが発生すると実店舗の良さに改めて気づくのかもしれません。

実店舗の窓口でローンなどの相談ができない

ローンの相談は、「計画的な返済も含めて対面で話を進めたい」と考える人もいるのではないでしょうか。ネット銀行は実店舗を持たないため、チャットや電話、メールなどでコミュニケーションをとる必要があります。そのため、直接面と向かって相談したい人にとっては大きなデメリットです。

主要ネット銀行の特徴と金利・手数料比較一覧

最後に主要ネット銀行の特徴と金利・手数料の比較をしてみましょう。自分がよく利用するサービスや店舗などと相性の良いネット銀行を探してみてください。

ジャパンネット銀行

普通預金金利 年利0.001%
他行ATM入出金利用手数料
無料回数
月0回(3万円以上常に無料)
他行宛振込手数料無料回数 なし(3万円未満176円、3万円以上275円)
特徴 振込手数料無料のサービスはないものの
3万円以上の入出金ならATM手数料は無料と
工夫すれば使いやすくヤフー系サービスとも
相性が良い

SBJ銀行

普通預金金利 年利0.02%
他行ATM入出金利用手数料
無料回数
・セブン銀行、イオン銀行、イーネットATM
合計月10回まで無料
・ゆうちょ銀行、みずほ銀行合計お引出し
・お預入れ合計月3回まで無料
他行宛振込手数料無料回数 SBJダイレクト利用なら月7回まで無料
(一部の金融機関は月3回まで無料)
特徴 韓国系のネット銀行で普通金利が他行よりも高く
手数料無料回数も多い

ソニー銀行

普通預金金利 年利0.001%
他行ATM入出金利用手数料
無料回数
・セブン銀行、イオン銀行、イーネットATM、
ローソン銀行、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、
三井住友銀行は月4回まで無料
他行宛振込手数料無料回数 他行は月1回まで三井住友銀行は月4回まで無料
特徴 他行ATM入出金利用手数料が
月4回まで無条件で利用可能

住信SBIネット銀行

普通預金金利 年利0.001%
他行ATM入出金利用手数料
無料回数
月2~15回
(スマプロランクにより異なる)
他行宛振込手数料無料回数 月1~15回
(スマプロランクにより異なる)
特徴 サービスの利用状況に応じてATM手数料や
振込手数料が月15回まで無料になる

楽天銀行

普通預金金利 年利0.02%、ただし楽天証券との
マネーブリッジにより金利優遇で年利0.10%
他行ATM入出金利用手数料
無料回数
最大月7回まで
(ハッピー優待プログラム)
他行宛振込手数料無料回数 最大月3回まで
(給与振込で)
特徴 ・楽天証券との連携で金利優遇のほか
他行ATM手数料や振込手数料の無料サービスあり
・楽天市場で買い物をするときに
ポイント優遇制度あり(SPU制度)

セブン銀行

普通預金金利 年利0.001%
他行ATM入出金利用手数料
無料回数
月0回
他行宛振込手数料無料回数 月0回(他行宛1回220円)
特徴 セブンイレブンATMがあるため利用しやすいが
他のネット銀行に比べると金利などの
優遇サービスがない

イオン銀行

普通預金金利 0.03~0.15%
(イオン銀行Myステージによって異なる)
他行ATM入出金利用手数料
無料回数
1~5回
(イオン銀行Myステージによって異なる)
他行宛振込手数料無料回数 0~5回
(イオン銀行Myステージによって異なる)
特徴 イオン銀行Myステージという
独自のサービスプログラムで金利も手数料も優遇される

GMOあおぞらネット銀行

普通預金金利 年利0.001%、
ただしGMOクリック証券と連携する
証券コネクト口座なら0.110%
他行ATM入出金利用手数料
無料回数
月2~15回まで
(カスタマーステージによって異なる)
他行宛振込手数料無料回数 月1~15回まで
(カスタマーステージによって異なる)
特徴 ・GMOクリック証券と連携して証券コネクト口座を
開設することで普通預金利息が約100倍
・各手数料はカスタマーサービスの
ランクによって大きく異なる

自分の重視する点をよく考えて慎重に検討を

ネット銀行の基礎知識およびメリットデメリットについて紹介しました。一律で同じようなサービスを提供しているわけではなく各行で特色のある優遇プログラムなどを用意しています。「PayPayをよく使うからジャパンネット銀行にする」「自宅近くにセブンイレブンがあるからセブン銀行にする」など自分の重視するポイントをよく確認して新規に口座を作るかどうか検討してくださいね。

文・藤森みすず/fuelle

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