事例から学ぶ!企業に影響する改正と情報提供のポイント
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事例③ 購入した設備に不備が見つかった倉庫業者
改正で「売買」取引において修補等の請求が可能になる点を説明
事例から学ぶ!企業に影響する改正と情報提供のポイント
(画像=近代セールス)

今般の民法改正の中でも、「売買」に関する改正点は多くの企業にとって影響があり、関心も高いであろう。販売業ではなくても、企業が事業に関わる原材料や設備機器を購入することは日常的に発生するからである。

本ケースについては、担当企業が(商品・製品の)買主という立場でポイントを整理してみたい。

買主は大型冷凍庫に附帯する最新のセンサーシステムの性能に期待しており、そのために大型冷凍庫を購入したとしよう。

この場合、センサーシステムに欠陥があれば、売買契約の目的を達成できたとはいえない状況になる。

このような欠陥・不具合全般を「瑕疵」というが、売主にはこの欠陥を補う(修補や差替えなど)責任があり、このことを改正前民法では「売主の瑕疵担保責任」という。

従前から売主の責任は重く、その瑕疵について売主に責められるべき事情(帰責事由)がなくても、売主は買主に対して一定の責任を負う。この点は、一般的な善意無過失であれば責任を負わないとされる条項と区別されている。

他方、買主の立場で考えると、その瑕疵によってそもそも契約の目的が達成できないならば、契約自体を解除することもできるし、そこまでのレベルの瑕疵でないのであれば、目的物の価値減少に対応した損害賠償を請求できるとされている。

引き渡された目的物が契約内容に適合しているか