モトリーフール米国本社、2020年1月22日投稿記事より

コンピューター界の巨人、IBM(NYSE:IBM)が2019年度第4四半期決算を発表しました。

概ねコンセンサス予想を上回る内容で、株価は立会外取引で小幅に上昇しました。

調整後利益は減少したものの、GAAP純利益はほぼ倍増しました。

この差異の主な要因は、税による恩恵が前年同期の19億ドルから1400万ドルに減少したことです。

損益計算書を見ると、同社が330億ドルの巨費を投じて買収し、2019年夏にクロージングが完了したLinuxベンダーのレッドハットが貢献していることも分かります。

レッドハットの第4四半期の利益は10億7000万ドルで、別会社だった前年同期の比較可能ベースである8億6300万ドルを上回りました。

IBM
(画像=Getty Images)

債務返済

IBMはキャッシュフローの株主還元に前向きな企業として知られています。

こうした姿勢は今もなお同社の長期的な目標となっていますが、レッドハットの買収の資金調達に使用した債務を返済するため、数年にわたり自社株買いにブレーキをかけています。

それに関して説明すると、第4四半期に創出したフリーキャッシュフローは60億ドルで、そのうち14億ドルが配当に充てられ、加速している債務返済に34億ドルが投じられました。

経営陣はレッドハット関連の債務返済を2021年末までに完了させ、打撃を受けた信用格付けを投資適格級に引き上げたいと考えています。

IBMを今後待ち受けるもの

今後に関しては、IBMの経営陣は2020年度のGAAPベースEPSが2019年度の10.57ドルから増加すると予想しています。

調整後EPSは13.35ドル超と予想しており、このことは前年度比のEPS成長率が少なくとも4%以上となることを示唆しています。

会社予想フリーキャッシュフローは同4%増の125億ドル弱となっています。

CFOのJim Kavanaugh氏はコンファレンスコールで、2020年度の業績予想を説明した後、次のように述べています。

「当社はこうした会社見通しの範囲内でハイブリッドクラウド、データ、人工知能(AI)能力に焦点を当てたハイレベルの投資を維持します。(中略)ただし、次のことは念頭にとどめてください。当社は引き続き、特に上半期は前年同期比で売却した事業からの逆風を受けます。さらに損益は、レッドハットのノンキャッシュでの買収に伴う会計上の調整による影響が継続することになります。」

レッドハットを中心とする現在のIBMは、8年前に着手した、クラウドを基本とする戦略転換の実現に向けた軌道にようやく乗ろうとしています。

ただし、それと並行してレッドハット買収に伴う巨額の債務の返済が続いています。

とはいえ筆者は、長期的な富の創造者でありながら株式が長年にわたり過小評価されてきたIBMを選好します。

なにしろ、実績PERはわずか10.9倍で、配当利回りは4.7%と高いのですから。我慢強い投資家にはお買い得です。(提供: The Motley Fool Japan


免責事項と開示事項 記事は、一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Anders Bylundは、IBM株を保有しています。モトリーフール米国本社は、記事で言及されている株式を保有してません。