高齢,不安,解消
(画像=Burdun Iliya/Shutterstock.com)

自分に「万一のことがあったとき」を意識し始めているお客様に、終活や相続対策の取組みを促すための声かけやトークの進め方を解説する。

声かけ1
相続対策は富裕層だけに必要なものではないんですよ

相続対策について話題にすると、「私の財産は少ないから相続対策は関係ない」といった発言をするお客様が少なくない。確かに相続「税」対策が必要なのは富裕層だが、遺産分割で家族が揉める「争族」への対策は財産の多寡に左右されるものではなく全員に必要だ。

ある事例を紹介しよう。妻と子ども2人(長男・長女)と仲睦まじく暮らしていたA氏の話だ。長女が他県に嫁いだ後、A氏は心筋梗塞で他界。残された妻と子どもたちで話し合った結果、相続税もかからない程度の財産なので、すべて妻が相続することで合意した。

しかし、しばらくして問題が起きる。長女の夫が遺留分をもらうべきだと主張し始め、仲睦まじかった家族が争うことになってしまったのだ。遺産分割事件の75%超は5000万円以下の争い

平成30年度に家庭裁判所で扱われた遺産分割事件(容認・調停成立件数)は全7578件だが、このうち76%以上、つまり4件中3件が遺産価額5000万円以下の事件だ(図表)。

近代セールス
(画像=近代セールス)

金融機関の担当者としては、相続対策は税金対策だけではないこと、財産の多寡によらず争族対策を講じておく必要があること──を、日頃から高齢のお客様に伝えていきたい。

取組みを促すトーク例