従来とは違った形のアクティビスト(物言う株主)が存在感を増しつつあります。今後、企業とアクティビストの関係はどう変化していくのか、株式市場に与える影響は何かについて考えてみます。

企業価値向上と株主還元を主張する新式アクティビスト

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(画像=koonsiri boonnak/Shutterstock.com)

アクティビストといえば、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか。

かつて暗躍した総会屋を連想するかもしれません。または、2000年代にメディアを賑わせた国内外ファンドなどの「旧式アクティビスト」を思い浮かべ、株価を吊り上げて高値で買い取らせる存在と捉えている人も多いのではないでしょうか。

しかし、時代は変わりました。投資家が企業価値向上と株主還元を強く求めるようになり、「新式アクティビスト」の存在感が大きく増しつつあるのです。

アクティビストを役員に迎える上場企業

デイビッド・ロバート・ヘイル氏は、投資ファンド・バリューアクトキャピタルのパートナーを務めています。日本ではなじみのないこの人物を、上場企業のオリンパスが2019年より社外取締役として招へい、財界の注目を集めました。上場企業がアクティビストを経営陣に迎え入れるのは、異例の出来事です。

就任の理由をオリンパスは、「株主の声を当社に反映させ企業価値向上に結び付けるため」としています。

このサプライズを株式市場は素直に好感、就任前に800円だった株価は、1,700円を上回る水準で推移しています(2020年1月末時点)。

アクティビストを利用する機関投資家

旧式アクティビストの時代、彼らの主張に機関投資家が耳を貸すことはありませんでした。一方最近の新式アクティビストたちは、機関投資家たちと共同戦線を張る「集団的エンゲージメント」と呼ばれる手法をとることが増えました。

機関投資家のスタンスも変化しています。金融庁からスチュワードシップ(企業との対話を通じ持続的成長と株主還元を促し顧客の利益拡大を目指すこと)を強く求められる中で、時にはアクティビストを利用し、企業にプレッシャーをかける場面も増えてきました。

アクティビストの新しい潮流が企業価値向上と株価の飛躍的上昇につながるかもしれず、個人投資家も無関心ではいられません。(提供:ANA Financial Journal

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