2019年のIPOを振り返ると、時価総額上位にはSansanやChatworkなど「SaaS」をビジネスモデルにした企業が多い傾向があります。今回は、「SaaS」の仕組みやメリット、代表的なサービスについて解説していきます。
「SaaS」とは?仕組みやメリットを解説

「SaaS(サース/サーズ)」とは「Software as a Service」の略で、直訳すると「サービスとしてのソフトウェア」です。具体的には、クラウドで提供されるソフトウェアのことをいいます。
「SaaS」は、プロバイダ側でソフトウェアが稼働しているので、利用者がソフトウェアをインストールする必要がありません。
バージョンアップのたびにインストールし直す手間がかからないことや、同じアカウントでログインすることで複数のデバイスから使用できることなど、「SaaS」には数多くのメリットがあります。
「SaaS」の代表的なサービスを紹介
身近なところでいうと、Gmailなどのメールサービス、Dropboxなどのオンラインストレージサービス、各種ブログサービスなどがあります。
また、顧客管理や営業支援を行うSalesforceも有名です。MicrosoftもOffice365で、OutlookやOneDrive、WordなどのOfficeアプリを提供しています。
「SaaS」なら、利用者側がシステムを自社構築する場合と比べてコストを削減できることや、導入までの期間を短縮できることから、さまざまな企業が注目しています。
2019年に上場した「SaaS」をビジネスモデルにした企業
2019年に上場した企業には、「SaaS」をビジネスモデルにした企業が数多くありました。
例えば、法人向けクラウド型名刺管理サービスのSansanや、ビジネスチャットツールのChatwork、キャッシュレスやインバウンドに対応したクラウドPOSレジのスマレジ、顔写真で人材管理ができるカオナビなどです。
「SaaS」をビジネスモデルとした企業は、開発費用やマーケティング費用などの初期投資がかさみがちです。ただ、主なSaaSの収益モデルはサブスクリプションといわれる継続課金型ですので、契約数が伸びれば安定収益を確保できます。上場した企業の今後も成長とともに、さらなるSaaSスタートアップ企業の誕生に期待したいところです。(提供:ANA Financial Journal)
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