幅広い世代に人気のお菓子「ベビースターラーメン」の販売元は、創業70年の同族企業「おやつカンパニー」です。同社は今、プライベート・エクイティ(PE)ファンドであるカーライルの傘下にあります。おやつカンパニー創業家の松田氏は、自社の再生・成長をカーライルに託したのです。その狙いとPEの役割とは?

脱同族経営と海外展開で成長図る

あのベビースターラーメンも傘下に!企業再生を手掛けるPEファンドとは
(画像=Andy.LIU/Shutterstock.com)

おやつカンパニーがカーライルとの資本提携を発表したのは2014年、同社株式の51%を創業家からカーライルへ売却したのです(想定売却額200億円)。資本提携の理由として当時の松田好旦社長は、「事業基盤強化と海外展開加速のため、カーライルが培ってきたグローバルな経営ノウハウと海外ネットワークを活かしたい」(『日本経済新聞』より)と述べています。

スナック菓子の事業環境は厳しく、カルビー・東ハトなどの大手がしのぎを削っている中で、おやつカンパニーのような中堅企業が小売店の棚を確保するのは簡単なことではありません。海外への本格展開を含めて生き残るためには、今までのような同族経営では限界だと考えたのです。

その後同社では、強みである製造現場などはそのまま残しつつ、会議資料の改善、創業一族の松田社長に依存した意思決定スタイルとの決別、データ重視のマーケティングなどを一気に進みました。2017年には、台湾に初の生産拠点を稼働させ、売り上げも順調に増えています。

企業再生を手掛けるPEファンドは今後も拡大する?

カーライルの運用総資産は1,700億ドル、ブラックストーン・KKRとともに、3大PEファンドの一角を占めています。PEの基本的な目的は、未公開株式を取得後、事業支援などにより企業価値を高めてから株式を売却することでキャピタルゲインを得ることです。

日本では海外の投資ファンドに対して「ハゲタカ」のイメージが染みついていますが、PEファンドはむしろ経営者・従業員との信頼関係を大切にし、経営ガバナンスの見直し・地道な業務オペレーション改善などを通じた企業価値向上に強みを発揮します。

今後、日本企業が事業の選択・集中を加速させていく中で、米系だけでなく国内勢も含めたPEファンド活躍の機会はますます広がるでしょう。

(提供:ANA Financial Journal

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