配当狙いで投資を行っている人も多いかと思います。

長期、超長期投資を行っている場合、投資の成果として具体的に得られるのは、配当のみになります。

企業が持ち分子会社にするくらい株式を保有している場合(ソフトバンクグループがアリババの株式を大量に保有しているように)には、投資している会社の売上や収益がその持ち分に応じて、自社の財務諸表に載ってきます。

そのくらい持っている人はなかなかいないと思います。

したがって、通常は、評価としての株価上昇は一つの目的ではありますが、売らない限りは実現しません。

売らなくても得られる投資の成果は配当しかありません。

個人の長期・超長期投資家にとっては、配当は極めて重要なので、多ければ多いほど良いというのが普通かと思います。

上昇
(画像=Getty Images)

企業にとっての「配当」

では、企業にとってみた場合は、どうでしょうか?

企業の経営者は、決算時にビジネスによって利益が出た際に、それをどのように使うかという極めて重要な決断をしないといけません。

これは企業経営者の重要な決断の一つです。

その資金の使いみちとして、最もリターンの高いところにその資金を配分するのが正しい判断になります。

ビジネスの成長性が高い場合は、配当に資金を回すよりもビジネスに再投資した方がより高いリターンが得られるのであれば、経営者は、配当ではなく、ビジネスへの再投資をするのが正しい判断になります。

それによって、企業が成長し、株価が上昇すれば、間接的に株主のためにもなります。

とはいえ、従業員に喜んで仕事をしてもらう必要もありますし、株主への還元も重要になります。

そのバランスを考えながら資金の配分を経営者は決断します。

ある程度企業が安定成長に入ったら、企業の成長のためのビジネス再投資と株主還元のバランスも必要になってきます。

それは、企業が所有者である株主に対する当然の報酬・返礼です。

企業が配当を支払い始めて初めて、配当株投資が可能になります。

配当株投資のいくつかの考え方

単純に配当株投資といっても、いくつかの考え方があります。

高い配当利回りに着目して投資をする方法、配当の増加に着目し、将来の増配分まで考慮に入れて投資を行うもの(連続増配銘柄への投資)などがあります。

アメリカ株の良いところは、なんと言っても、配当が四半期毎に支払われるものが多いということ。日本のケースだと、年1回とか多くて2回、という感じですね。

配当を確実にもらうために、配当の支払い回数に着目して、確実に配当をもらっていくことを狙う投資法もあるかと思います。

純粋な配当利回りに注目した配当株投資

まずは、配当利回りに着目した投資。

「米国会社四季報」(2019年冬号)に、配当利回りトップ100というリストが載っています。

それによると、100位で3.46%。5%以上が37社あります。

その後市場が変化しているので、銘柄は現時点ではいろいろ代わってくると思いますが、高配当銘柄が沢山あります。

配当の高い銘柄は、基本的に儲かっているが、あまり成長産業ではない、というのが一般的です。

なぜなら、会社の成長のために利益を使っても成長性への投資にならないのであれば、株主に還元するという観点からすれば、配当が多いのは、会社の成長性がさほど高くないということでもあります。

石油関連(OXY、BP、SLB、RDS.B、WMB、SLBなど)、タバコ(MO、PM)、かつて成長銘柄であった小売り銘柄(ODP、LB、BBBY、GPS、KSS、ANFなど)、通信(CTL,Tなど)などが多く入っているようです。

高い利回りを狙うのであれば、Cash-cowと呼ばれるビジネスが最高です。

成長性はあまり期待できないが、必需品あるいは定番で売り上げは継続的に高い水準にある。そんなイメージの企業です。

高配当銘柄への投資で注意しなければならないのが、株価が急落していて、配当利回りが高くなっているケースです。

その下落が一時的なものであれば構わないのですが、往々にして、下落するには下落するだけの理由があり、配当の切り下げや無配へ、ということが遅れてやってくることがありますので、注意してください。

高配当銘柄投資の場合は、高配当であることの理由をきちんと理解しておくことが大事になります。

連続増配に注目した配当株投資

次に連続増配銘柄です。

配当利回りは、その時その時の株価で見れば特に高い訳ではないが、配当を定期的にしっかりと上げてくる銘柄です。

そうした銘柄は、投資した簿価に対する利回りは増配のたびに上昇していきます。

増配してくる会社は、それだけビジネスが順調であるということでもあり、安定成長型の企業であることが多いです。

同じく、「米国会社四季報」を見ると連続増配トップ50というランキングもあります。

目立たないがそれぞれの業界で確固たるポジションを固めている会社に加えて、皆さんにもなじみの深い企業が多く含まれています。

P&G(PG)、3M(MMM)、Johnson & Johnson(JNJ)、Coca Cola(KO)、Colgate-Palmolive(CL)など、日本でも日常よく聞く名前が常連に入っています。

PGは63年連続、MMMは61年、JNJは56年、KO56年など、驚くほど長く連続増益を果たしています。こうした企業への投資は安心して出来そうです。

こうした企業でも永遠にビジネスが順調とは限りません。

しっかりとビジネスの状況を把握していきましょう。消費者の性向の変化についていけていないで衰退していくこともないとは言えません。

こうした信頼感の高い連続増配企業が、増配を止めたりするときは、市場からの懲罰的な売りは激しいかもしれません。

毎月配当が魅力のREIT

先ほど、米国株では配当は年4回支払われる(年間配当の1/4が四半期毎に支払われる)と申し上げましたが、毎月配当の銘柄もあります。

例えば、REITが中心になりますが、以下のようなものが毎月配当の銘柄になります。(配当利回りは3/10時点)

  • Reality Income(O)3.8%
  • LTC Properties (LTC)5.4%
  • Global Water Resources(GWRS)2.4%
  • Shaw Communications(SJR.B)5.8%
  • STAG Industrial(STAG)5.4%
  • GWRSとShaw以外はREITです。

REITは配当が全てであり、REITは債券の永久債的なイメージが強いので、毎月分配金をもらうのは悪くないです。

不動産の現物投資よりも良いかもしれません。

REITへの投資では、そのREITが持つ物件の特性をよく理解しておくことが重要です。

特に商業物件のREITでは、どのような業種が多いのかで、ずいぶん違います。

配当を受け取るにあたり、税金を気にする人も多いかと思います。

Motley Foolの記事の中にも米国株の配当課税に関するものがありますので、そちらを見ていただければと思います。

基本は、二重課税を防ぐために、確定申告で外税控除という制度を使って、取られ過ぎないようになっています。

結果としては日本株の配当と同じになるようになっています。(提供: The Motley Fool Japan


免責事項と開示事項 記事の作者、松本義和は、記事内で言及されている銘柄を保有してはいません。記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資アドバイスではありません。