資産運用は一部のお金持ちの人がしているもの――。あなたがもしそう思っているとすれば、大きな間違いだ。あるアンケート調査では、20代男性のすでに半数以上が何らかの資産運用をしているという結果が出ている。

年金制度への不安や「老後2,000万円問題」が波紋を広げる中、資産運用への関心は急速に高まっている。

最新の「お金に関する意識調査」の結果をひも解く

資産運用
(画像=PIXTA)

冒頭で触れた調査は、株式会社FPパートナーズが2020年2月に発表したものだ。「お金に関する意識調査」として20歳から59歳までの男女計1,500人を対象に、老後の生活資金に対する意識や資産運用の実態について調べている。

まずこの調査結果がどのようなものだったのか、ひも解いていこう。

「資産運用をしている」と回答した人は全体の35.5%

この調査では対象者に対し、現時点で資産運用をしているかどうかを質問している。その結果、全体の35.5%がすでに資産運用をしていると回答した。つまり日本人の3人に1人以上がすでに資産運用に取り組んでいることになる。今後資産運用を始めることに興味や関心を寄せている人も36.0%に上っている。

特に注目したいのが、20代男性の51.1%がすでに資産運用を行っている点だ。日本人はこれまで欧米などに比べて投資よりも預貯金にお金を回す傾向があったが、この結果は変化の兆候が出てきたことを感じさせる。ちなみに「(資産運用を)していないし興味もない」と答えた人はわずか13.3%だ。

Q.現在、資産運用をしていますか。(単一回答)

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(出典:株式会社FPパートナーズ「お金に関する意識調査」2020年)

現在の20代はいわゆる「さとり世代」(1987年〜2004年ごろに生まれた若者)に含まれる。不況下の日本で育ったこともあり、より老後の準備に対して関心が高いとも考えられるが、次世代の日本を引っ張っていく20代の意識が預貯金から資産運用にシフトしつつあることは、大きな注目点と言えるだろう。

具体的な運用方法トップ3は「NISA」「株」「投資信託」の順

このアンケート調査では資産運用を実際にしている人に、具体的な方法についても複数回答で聞いている。その結果、1位は「NISA」(少額投資非課税制度)で47.2%、2位は「株」で46.1%、3位は「投資信託」で44.7%という結果となった。

Q.現在の資産運用方法をお答えください。(複数回答)

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(出典:株式会社FPパートナーズ「お金に関する意識調査」2020年)

1〜3位までは僅差で、「NISA」と「株」と「投資信託」は、現代の20代にとっての資産運用の代表格と言っていいだろう。

どのような方法で資産運用をするのが良いか

「老後2,000万円問題」や「人生100年時代」といったキーワードを耳にする機会が増える中、若い世代を中心に資産運用を始める人が増えていることがFPパートナーズの調査で分かった。ではこれから投資を始めようという人には、どのような資産運用の方法が向いているだろうか。

結論から言えば、「投資信託」は選択肢の一つとしてぜひ検討してみてほしい。投資信託は、資産運用をプロの専門家に任せるタイプの金融商品だ。専門家に運用を任せることなどから手数料として「信託報酬」が掛かるが、投資初心者の人にとっては気軽に始められる資産運用の方法であると言えよう。

例えば株式を投資対象としている投資信託商品では複数銘柄に投資するのが一般的で、「分散投資」によって1つの銘柄が暴落しても被害が一定程度抑えられるようになっている。さらに「バランス型」の投資信託では、さまざまな資産(株式や債券など)にバランス良く投資することでよりリスクの軽減に努めている。

長期投資における「複利効果」にも着目を

資産運用を始めるのであれば「複利効果」があるため、早いほうがいい。複利効果とは、資産運用で得た利益も投資に回すことで、より利益が膨らんでいくもので、長期にわたって資産運用を続けたほうが効果は高い。

もちろん資産運用にはリスクはつきもので、投資信託も元本割れの可能性があることは念頭においておくべきだろう。

ただこれまでの運用実績を確認すると、中長期的な利回りが5%以上、10%以上という好成績の投資信託もあり、リスクとリターンのバランスを考えながら自分に合った投資信託を見つけていくという視点を持つことが重要だ。

投資信託にはさまざまなタイプの商品がある。それぞれの投資信託の説明を読んでみると、徐々に商品ごとの違いがはっきり分かってくるはずだ。このように投資商品の中身について自分で調べてみることが、資産運用の重要な一歩となるだろう。