「朝起きると口の中がネバネバする…」
「歯磨きすると血が出る…」
「なんだか口臭が気になる…」

これらの症状が出ていたら、あなたは歯医者に行きますか?

厚生労働省が公表した「平成29年(2017)患者調査の概況」によると、歯周病の患者数は398万3000人。これは、公的な調査の数字であり、実際の患者数はさらに多いと推測されます。

自分は大丈夫と思っていても、20代で実はすでに歯周病になっている人も少なくありません。歯茎の出血や腫れを対岸の火事と思わず、早めに治療することが大切です。ここでは、歯周病の症状や原因、全身の健康状態との関連まで詳しく紹介します。

歯周病とは

歯周病
(画像=PIXTA)

歯周病は、細菌によって歯茎や歯の土台に炎症が起こる病気の総称です。歯と歯茎の間に歯垢(プラーク)がたまることで、歯垢に潜む細菌からの毒素で歯茎の赤みや腫れなどが起こります。これが歯肉炎です。この歯茎からの出血を、痛みがないため放置するとやがて歯周炎へとつながります。

歯周病は進行すると歯と歯茎の境目の溝が深くなり歯茎が歯をしっかり支えられなくなります。最終的に歯を支える歯槽骨が溶けて歯茎も痩せ、歯がぐらぐら揺れるようになりついには抜歯を余儀なくされるのです。

歯を失う病気といえば虫歯をイメージしがちですが、歯周病も悪化することで歯を失う原因になります。そして、歯の問題に止まらず全身の疾患にもつながる可能性があります。

公益財団法人8020推進財団が行った調査によると、歯周病に20代でも約2〜3割が感染していると言われており、最近は高校生でも歯周病に感染しているケースもあるそうです。

歯周病を引き起こす要因

歯周病には口の中に生息する300~500種類もの細菌が関係しています。口の中の細菌は、普段はトラブルを引き起こしませんが、歯磨きが不十分であったり砂糖をとりすぎたりすると歯垢を作ります。歯垢には、1ミリグラム当たり10億個もの細菌が生息しているといわれており、放置すると歯茎に炎症を引き起こします。

さらに歯垢を放置すると歯石と呼ばれる硬い物質に変化し、歯の表面に強力に張りつきます。これらは日常の歯磨きだけでは対処できないため、歯科医院での定期的なクリーニングが必要です。歯磨きで出血があるのなら、まず歯科へ行くべきでしょう。

歯周病を悪化させる要因

歯周病は、生活習慣が深く関連している病気です。歯周病を悪化させる要因としては、以下のようなものがあるといわれています。

・喫煙
・肥満
・ホルモンバランスの乱れ
・ストレス
・糖尿病
・合わない被せ物や詰め物
・食いしばり など

また、歯周病によって食事に支障をきたすとストレスがたまるため、歯周病のさらなる悪化を招きます。

歯周病にかかると、全身の病気へも影響する

歯周病は、歯を失う原因になるだけではなく全身の病気のリスクを高めます。歯周病と全身の病気との関係について詳しく見ていきましょう。

心臓疾患や脳梗塞につながることが発見されている

近年、歯周病菌によって動脈硬化が悪化することが発覚し注目を浴びています。 脳梗塞や心筋梗塞は動脈硬化によって引き起こされるため、歯周病と強く関連しているといわれています。

糖尿病の症状を悪化させる

歯周病になると血糖値のコントロールがうまくいかなくなるため、糖尿病が悪化するといわれています。

認知症リスクが高まる

歯周病で歯を失えば失うほど、アルツハイマー型認知症にかかるリスクが高くなるとの研究もあります。

早産・低体重児出産のリスクが高まる

歯周病で引き起こされる慢性炎症によって引き起こされる生理活性物質が血液中に入って子宮に到達すると、子宮がもう出産の時期だと勘違いしてしまうことがあります。その結果陣痛が早くなり、早産・低体重児出産につながるのではともいわれています。

これらを踏まえれば、最悪のケースとして以下のようなことも起こりえます。

歯周病&糖尿病→歯が抜ける→インプラント→噛めなくなる→認知症リスク高まる。

そうなれば、「糖尿病」「認知症」「食事補助」の三重苦状態となってしまうのです。

健康を維持するためにも日々の歯磨きの徹底を

20代でも歯から出血のある人は、すでに炎症がおきている証拠です。出血していない場合でも、口臭は一つのサインです。歯周病を進行させないように、口腔ケアを心がけましょう。

若い今だからこそ上記のようなリスクを知って、後悔のないように対策を十分に取っておくことが、将来の自分への大きな投資となり得ます。

歯のケアをすることが将来のリスクを軽減することになりますが、日々の歯磨きだけで歯垢を完全に除去するのは不可能です。

日本人は、歯が痛くても多忙などを理由に歯医者に行かず、ギリギリまで我慢してしまうという人も少なくありません。しかし、アメリカやスウェーデンといった国では、定期的にメンテナンスのために歯医者に行くのが一般的です。

KRD Nihombashiでは、血液・尿検査などの内科検査に加えて、眼科、歯科にかかる精密検査もスタンダードでご用意し受診者様全員に提供しています。自分自身の今の身体をトータルでスクリーニングし、将来のリスク管理を徹底するための受診を検討してみてはいかがでしょうか。

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